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原発再稼働なければ値上げ幅2倍以上? 九電・関電が試算提示20121213SankeiBis
経済産業省は12日、関西電力と九州電力が申請した家庭向けの電気料金の値上げを審査する専門委員会の2回目の会合を開いた。
九電は原子力発電所の全停止が続けば、企業と家庭向けの電気料金全体で値上げ幅が今回申請の約3倍に膨らむとの試算を提示。関電も2倍程度に膨らむとの見通しを示しており、原発の稼働停止の長期化が電気料金の再値上げにつながる可能性が改めて浮き彫りになった。
値上げ申請にあたって、九電は原発6基のうち計4基が2013年7月以降、順次再稼働することを前提としている。
これらの原発が一つも再稼働しない場合は、企業と家庭向けの電気料金全体で35.64%の値上げになると試算した。九電は今回、家庭向けで平均8.51%、企業向けで14.22%の値上げを申請している。
関電も料金算定の前提として12年7月に再稼働した大飯原発3、4号機(福井県おおい町)などの稼働継続を織り込んでいるが、仮に全11基の原発が停止すれば、3450億円のコスト増になると試算。
それに伴う値上げの追加幅は詳細に試算していないという。ただ関電は、経産省に申請している家庭向けで平均11.88%、企業向け19.23%の値上げ幅が、倍増する可能性があるとしている。
一方、この日の会合で九電と関電は、値上げへの理解を求めるための資産圧縮の一環として、社宅跡地の売却などを進める方針を明らかにした。
資産圧縮では関電が約75億円相当の社宅跡地などを検討。九電が社宅跡地や保養所、有価証券など140億円程度の資産を売却する。
関電は「電気事業の成長への貢献が見込めない資産は積極的に売却する」とした。
原発の停止が長期化していることで、電力需給が厳しい状況にあることも会合で示された。気温の低下で暖房などの電力需要が高まり、九電は10、11の両日に供給力に占める需要の割合を示す電力使用率が96%を記録。
4段階で表す指標は「厳しい」(95%超〜97%以下)となった。「原発が稼働停止している状況下で、今冬の需給は厳しい状態」(九電)といい、寒さが本格化すれば状況の悪化は避けられそうにない。
両電力の値上げ審査では、手続きの一環として13年1月下旬に公聴会を開催。経産相による認可は2月以降になる見通し。(三塚聖平)
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