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国交省が脱法シェアハウスの実態把握へ20130626日経アーキテクチュア
脱法シェアハウスをなくすため国土交通省が実態把握へと動き出した。多人数の居住実態がありながらオフィスと称して建築基準法の防火関連規定を免れているといったケースについて、情報受け付け窓口を設置。都道府県など特定行政庁にも同様の対応を要請した。違反の疑いがある物件を把握した場合には、特定行政庁が消防部局と連携して立ち入り調査を実施することや是正措置を講ずることなどを求める。6月10日に発表した。
発端となったのは、インターネットカフェを展開するマンボー(東京都新宿区)が中野区内で運営していたシェアハウスに法令違反が見つかったこと。国交省はシェアハウスの安全確保を図ることが必要と判断。実態把握に向けて、まず情報収集する。
シェアハウスは建築基準法で定義がなく、行政も民間も実態がつかめ切れていない。統計的資料も乏しい。国交省は、シェアハウスが寄宿舎に該当する可能性が高いものの、防火上主要な間仕切りを準耐火構造にするといった本来必要な対策がなされていないケースがあるとみる。事務所や倉庫が法規上、用途転用されないままシェアハウスに改修される例があるからだ。
119番通報がきっかけ
中野のシェアハウスで法令違反が見つかったのは、119番通報がきっかけだ。居住者の一人が2012年1月、体調を崩して救急車を呼んだ。その際に救急隊員が、部屋が細かく分けられている点などを不審に思い、査察担当者が同年4月、立ち入り検査を実施した。延べ面積248m2の木造2階建てに37の個室が設けてあり、多人数の居住実態があることを把握した。
この建物について同社はレンタルオフィスであると主張したものの、東京消防庁は消防法施行令が定める共同住宅と認定。自動火災報知設備や避難誘導灯の設置を求めた。同社が13年2月までに対応を終えて、消防面での法令違反は解消した。
建築面での調査についてはこれから。中野区によると増築した形跡があるのに、増築分については建築確認が申請されておらず、建蔽率や高さの違反が疑われるという。
シェアハウスは6月下旬現在、閉鎖している。一連のトラブルについてマンボーの広報担当者は「責任者が不在で答えられない」と話す。
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