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三井造船らコンソーシアム/浮体式洋上風力発電の実証へ/福島県沖へ設備えい航20130626建設工業
三井造船は25日、千葉事業所(千葉県市原市)で建造していた2メガワットの浮体式洋上風力発電設備を公開した。丸紅を筆頭に三井造船、日立製作所、清水建設など11者で構成するコンソーシアムが、経済産業省からの受託事業として福島県沖で行う世界初の「浮体式洋上ウィンドファーム」の実証研究に使用する。発電設備は、高さ約120メートル(水中約16メートル含む)、重さ約2300トン、80メートルのブレードを3枚備える。今のところ28日に福島・小名浜港に向けてえい航され、調整を経て、8月上旬に係留される。発電開始は10月の予定。
浮体式洋上ウィンドファームは複数の洋上風力発電設備と洋上変電所、送電ケーブルなどで構成する。発電設備は、風車部分と半潜水型の浮体が一体となっている。ブレードが風下側にあるダウンウインドタイプで、中型タンカークラスの輸送船を縦にした規模に相当。「ふくしま未来」と命名されている。福島沖20キロ、水深120メートルの地点に設置。直径132ミリのスタッド付きチェーン6本で海底の特殊アンカーに係留する。水中のケーブルで洋上の変電所とつながる。施工は清水建設が担当する。えい航では、「歴史上、最も深さのある構造体」として東京湾の最深部を通過する。
千葉事業所で記者会見した岡田正文三井造船常務は「約5年前から浮体式の研究開発を始め、(建造は)グループの総力を結集した」と語った。村上敬亮資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課長は「復興のシンボルとして事業化され、世界から注目されている」と述べた。福田知史丸紅国内電力プロジェクト部長は「(商用化されれば)日本中の広大な海から電気を起こせる」と強調した。
今のところ1キロワット当たりの発電コストは、陸上風力発電の8倍と試算されるが、エネルギー変換効率は陸上の2倍の約40%が見込め、量産化とコストダウンが進展すれば、陸上とほぼ同コストで発電できるようになるという。コンソーシアムの構成員は▽丸紅(プロジェクトインテグレーター)▽東京大学▽三菱商事▽三菱重工業▽ジャパンマリンユナイテッド▽三井造船▽新日鉄住金▽日立製作所▽古河電気工業▽清水建設▽みずほ情報総研。
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