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鹿島/エネルギー消費量50%以上削減/自社施設をZEB改修20130502建設工業
鹿島は1日、ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の実現に向けたモデル事業として改修工事を行った東京・赤坂の自社施設で、エネルギー消費量と二酸化炭素(CO2)排出量を改修前に比べ50%以上削減できたことを確認したと発表した。オフィスを稼働させたままの「居ながら改修」によって、太陽光発電の充放電システム、人感センサーによる照明・空調制御設備などを導入。1年間のエネルギー消費量を計測し、未改修エリアと比較したところ51・3%の削減率を達成できた。この結果を踏まえ、ZEBの研究開発をさらに加速させる。
改修したのは、土木設計者などが勤務する鹿島KIビル。6階にある約500平方メートルについて、夏季休暇中の9日間(11年8月11〜19日)で工事を実施。日立製作所、オムロンとそれぞれ共同研究している「スマート充放電制御システム」や、「人密度検知人感センサーによる空調・照明制御」の技術を導入した。パナソニック電工、ダイキン工業それぞれの協力を得たLEDを使った明るさ感演出照明、潜顕分離空調システムも取り入れた。
ビルでは、太陽光発電(20キロワット)の電力をリチウムイオン電池(14キロワット時)で充放電することで商用電力の使用量を削減。さらに外気と室内負荷処理を効率化した上で対流と放射を併用しながら快適な体感温度・湿度を保つ空調と、照度を下げても明るさを損なわない照明を人の密度に基づいて制御した。千葉大大学院工学研究科の川瀬貴晴教授と連携して12年2月〜13年1月のエネルギー消費量を検証。未改修のエリアに比べ、エネルギー消費量を照明では約66%、空調では約50%削減。太陽光発電の効果を組み合わせると空調の削減率は約76%になった。
改修工事は同社が新築ビルで20年の実現を目指しているZEBの研究開発の一環として実施した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の省エネルギー革新技術開発事業実証研究に採択されている。鹿島は改修工事について、「居ながら改修での50%削減は画期的。窓や断熱の対策も行えばさらに削減できた」(長谷川俊雄専務執行役員)としている。同社はZEBの早期実現に向け、研究会と九つの小委員会を設置しており、技術開発を推進。自社施設などでの実証事業を順次行っていく。
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