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コベルコ建機/欧米市場シェア奪回へ/販売網再構築、新製品投入で巻き返し20130627建設工業
コベルコ建機は、欧米市場での事業展開を再始動させた。昨年末に、親会社の神戸製鋼所、フィアットグループのCNH Globalと結んでいた国際市場での相互協力に関する包括協定を解消。協定締結期間に落ち込んだ欧米市場でのシェアを、販売網の再構築と、低燃費・低騒音など最先端技術を備えた新製品の展開で奪回する。
協定を結んだのは02年1月。建機需要が伸びつつあった欧州での事業拡大を模索していたコベルコ建機とCNHの思惑が一致し、提携が実現した。コベルコ建機が日本を含むアジア太平洋地区でCNHの製品群を扱い、CNHが北・南米地区でのコベルコブランドの油圧ショベルを生産・販売。欧州では合弁会社を設立して油圧ショベルの生産・販売を行うという内容だった。こうしたすみ分けの結果、コベルコ建機は日本、中国、東南アジアでの事業強化に専念。それぞれの地域でシェア倍増を達成し、低燃費油圧ショベルの開発も推進した。経営資源をアジア圏に集中的に投入。中国、タイ、インド、日本に次々と工場を整備して生産体制を整えた。
一方、欧米市場でのシェアは徐々に低下。欧州では合弁の効果で最大20%までシェアを広げたが、08年のリーマンショックを境に大きく低下。昨年にはほぼゼロとなるなど、コベルコブランドが消失する危機を迎えた。北米でもシェアが10%から5%へと半減するなど苦戦が続いていた。藤岡純コベルコ建機社長は欧米でのシェア低下を「(CNHによる)ブランド戦略とディーラー戦略が最適でなかった」と分析している。同社は、欧米両市場での巻き返しに向け、住宅着工が回復し、新エネルギー関連工事も拡大している北米を最優先して販売網整備を進める。13年度の目標として、販売代理店契約を50店舗確保する方針を掲げた。販売・サービス会社も設立し、現地密着の営業活動を展開することで顧客ニーズを吸い上げる。
同社の13年3月期決算は、売上高2678億21百万円(前期比12・8%減)、営業利益126億75百万円(45・4%減)。力を入れてきた中国市場の低迷の影響を大きく受けた。今後は、中長期的な経営の安定化を目指し、15年度をめどにシェアを北米で7%、欧州で4%に引き上げ、全世界にコベルコブランドを浸透させることを目指す。
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