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港湾の洋上風力/経産、国交両省が検討委/拡大へ統一審査基準20161004建設通信

【2月に骨子、施工と維持管理も順次/初弾は北九州港内30万キロワット】
 経済産業省と国土交通省は9月30日、「港湾における洋上風力発電施設検討委員会」(委員長・牛山泉足利工大理事長)の初会合開き、電気事業法の技術基準と港湾法の基準を統一的な考え方に基づく、審査基準づくりを開始した。来年2月には「洋上風力発電施設の構造の審査基準骨子」を策定、2017年度には詳細版と「工事実施の方法にかかる審査の参考指針」を、18年度には「維持管理の方法の審査基準」を順次策定する。現在全国の9港湾で洋上風力発電の導入計画があり、判明している8港湾だけで209基、約97万kWに上り、建設業界にとっては新たな建設市場になる。

 所管と目的が異なる2つの法律の中で統一的な考えに基づいて審査基準を策定するだけでなく、施工や維持管理まで含め段階的に指針と基準の策定をするのは、ことし7月に施行された改正港湾法に基づき北九州市が事業者公募を開始し事業化で一歩進む、北九州港内の洋上風力発電(5メガワット換算で60基程度、計30万kW)を今回対応の初弾に適用するためだ。

 港湾に洋上風力発電施設を設置する計画が各地港湾で進んでいるのは、陸上と比べ洋上は風が強く、港湾の背後地にはさまざまな産業が数多く立地し発電需要が見込めることと、風力発電施設の建設や維持管理に必要な風車など大きな部材の搬入などで港湾インフラを活用できることが強みになっていることが理由。さらに港湾には港湾管理者が必ず存在し、関係者間の合意形成や占有許可に関する手続きも整備されており、海域の管理や利用調整の仕組みが整備されていることが利点となっている。

 国交省は洋上風力発電施設設置場所としての港湾の優位性をより確実にし、導入拡大を支援するため、長期間にわたって港湾区域内の水域を占有する洋上風力発電施設の設置手続きを新たに創設することを柱にした改正港湾法を提出、7月から施行されていた。

 現在、港湾で洋上風力発電導入計画があるのは、改正港湾法に基づいて8月に事業者公募を開始した北九州港(福岡県)のほか、▽稚内港内(北海道)▽石狩湾新港内(同)▽むつ小川原港内(青森県)▽能代港内(秋田県)▽秋田港内(同)▽酒田港内(山形県)▽鹿島港内(茨城県)▽御前崎港内(静岡県)−−の9港湾。

 港湾のポテンシャルを高め活性化させたい港湾管理者と支援する役割を担う国交省、15年の長期エネルギー需給見通し決定で、大規模風力の最大限の導入拡大を盛り込み洋上風力に期待をかける経産省双方の思惑が一致した形。

 9月30日の検討委初会合では、具体的な審査基準の策定議論を行う「設計技術ワーキンググループ(WG)」(座長・清宮理早大教授)の設置も決めた。同WGには沿岸技術研究センター、港湾空港技術研究所、国土技術政策総合研究所が参加、経産省と国交省、洋上風力発電導入円滑化技術研究会が事務局を務める。このほか17年度から施工技術WGを、18年度には維持管理技術WGを設置し、施工参考指針や維持管理の基準の策定も行う予定。

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