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全建会員調査/8割超が引き上げ/従業員賃金と下請労務単価20161005建設通信
全国建設業協会(近藤晴貞会長)は、会員傘下企業を対象に実施した「賃金水準の確保および社会保険加入状況等調査」の結果をまとめた。従業員の賃金、下請契約時の労務単価とも回答した企業の8割超が引き上げ済み・予定とした。社会保険加入状況は、1次下請けの加入が約95%で前年調査から微増した一方、今回新たに調査した2次、3次以下は「ほぼ100%加入」「2016年度中にほぼ100%加入見込み」を合わせてもそれぞれ約72%、約55%となり、1次との格差がみられる。
調査は、47都道府県協会を通じて傘下の会員企業各30社の1現場を対象に7月に実施。依頼対象1410社のうち、45協会の1170社が回答した。回答企業の内訳は土木477社、建築81社、土木建築602社、その他10社で、8月1日現在の状況を調べた。
従業員の賃金水準では、72.1%が「基本給を引き上げた」、10.2%が「一時金のみを引き上げた」、5.8%が「引き上げを予定している」とそれぞれ回答した。また、下請けと契約する際の労務単価については、66.7%が「引き上げた」、14.1%が「引き上げ予定」と回答している。
従業員の賃金のうち、引き上げ済み・予定との回答は計88.1%で前年調査の91.3%を下回った。また、下請契約時の労務単価も引き上げ済み・予定が計80.8%で前年調査の86.4%には及ばなかった。前年調査を下回った要因について全建は、「設計労務単価の伸び率の影響や、過年度に賃金を引き上げたための手控えなどがあるのではないか」とみている。
1次下請企業の社会保険加入状況については、健康保険への加入割合が94.7%、厚生年金保険が94.5%、雇用保険が94.6%となり、いずれも3年連続増加した。
2次下請企業(2次なしの202社を除く)は、「既にほぼ100%加入」が48.8%、「16年度中にほぼ100%加入見込み」が23.4%だった。3次以下の下請企業(3次なしの655社を除く)については、ほぼ100%加入が31.5%、16年度内にほぼ100%が23.4%となっている。
現場作業員の加入状況は、健康保険が93.4%、厚生年金保険が89.5%、雇用保険が86.2%でいずれも3年連続増加した。
見積条件依頼に法定福利費の内訳明示を求めているとの回答は43.8%で、「一部見積条件依頼で求めている」の25.7%を含めると、69.5%が見積条件として内訳明示を求めている。標準見積書の提出状況は、35.2%が「大多数の下請けから法定福利費の内訳が適切に明示された見積書が提出されている」と回答する一方、33.2%は「法定福利費の内訳が適切に明示された見積書が提出されていない」としている。
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