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技術裏表・ライト工業/現場に3D全面展開/地盤、法面のi-Con先導20161227建設通信
ライト工業が地盤改良や法面防災の施工に、3次元データの活用を全面展開する。国土交通省のi−Construction(アイ・コンストラクション)が一般土木工事を中心に拡大する中、「社を挙げてi−Conの流れを特殊土木にも広げていく」と高橋修執行役員施工技術本部R&Dセンター長は力を込める。主軸の地盤改良工事では機械攪拌を皮切りに、薬液注入や高圧噴射攪拌の技術にも適用範囲を広げる方針だ。
3次元対応に踏み切ったのは、最大径2500mmの改良体を構築できる「RASコラム」、径1600mmを2軸施工できる「RMP−MST」、バックホウ活用で10m程度の混合処理が可能な「SCM」の機械攪拌3工法。全現場への適用を目指し、3次元対応のシステム構築を進めてきた。
現場では施工前に5mm単位で地盤状態を把握できるボーリング調査「エンパソル」を取り入れている。この収集データをもとに3次元の施工計画を策定し、GNSS(全地球測位航法衛星システム)との連携によって機械の厳密な施工位置を導き出す。施工後には、その結果を3次元表示する「3D−ViMaシステム」も開発済みだ。
同社は、これからを組み合わせることにより、調査から施工計画立案、施工まで一連のプロセスに3次元データを活用する流れを確立した。施工前のエンパソル調査による3次元対応は全現場に導入する方針を決めており、GNSSと3D−ViMaシステムについては着実に適用数を増やす計画だ。
3次元対応の効果は、施工効率化や省人化に結びつくほか、施工データの蓄積にもつながる。関徹也開発企画部担当部長は「変更工事を認めてもらうための説明ツールや、元請けに対する技術提案としても活用できる」と期待する。現時点でまだ適用現物はないものの、法面防災ではモルタルの吹付厚さをリアルタイムに把握できる表示システム「SlopeVision」も開発した。
2017年12月に技術研究所を移転集約する同社は、ことし4月に技術開発拠点のR&Dセンターを組織した。最重点テーマに3次元データの活用方針を掲げ、既存技術の生産性向上に舵(かじ)を切った。高橋R&Dセンター長は「効率化や省人化にとどまらず、自動化への対応も進めていきたい」と先を見据える。
地盤改良では薬液注入や高圧噴射攪拌でも3次元化の対応を進めるほか、法面防災でもアンカーやロックボルトに導入範囲を広げる計画だ。社を挙げてi−Con対応に舵を切った同社は、特殊土木に3次元化を先導する役割も担う。鈴木和夫社長は「見えないところを施工しているがゆえに、大いに3次元を活用して施工の見える化を進めていきたい」と手応えを口にする。
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