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自主行動計画/建設業にも要請必至/下請取引適正化を促進20161207建設通信
下請中小企業の取引条件改善や賃上げを目的とした、サプライチェーン(供給網)全体での取引適正化と付加価値向上に向けた自主行動計画を、建設産業でも策定することが確定した。政府が6日に開いた「下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議」で、国土交通省は「建設業に関する自主行動計画策定の要請に向けて、関係者と調整中」であることを初めて公式の場で明らかにした。早ければ年末にも国交省が建設産業界に対し、自主行動計画の策定を要請することになるとみられる。
建設業への自主行動計画策定要請は、10月に開いた前回の連絡会議で、野上浩太郎内閣官房副長官が国交省に対し、建設業やトラック運送業の下請ガイドライン改定、自主行動計画の策定要請といった取引条件改善対策の充実を指示したことへの回答に位置付けられる。
国交省では既に指示を踏まえ、 トラック運送業界に対し2016年度内をめどに自主行動計画を策定するよう11月22日に要請済みだ。建設業への計画策定要請は、 国交省所管産業として2番目となる。
自主行動計画の策定と着実な実行の要請は、9月の自動車産業を皮切りに、建設機械(日本建設機械工業会)、素形材、電機・情報通信、繊維の経済産業省所管5業種10団体が、16年度内の策定を既に応諾。うち自動車産業は年内に計画の大枠をまとめ公表する。国交省所管産業でも計画策定要請が始まり、政府による行動計画策定要請は広がっている。
下請取引をめぐっては、安倍晋三首相が9月に賃上げ拡大を目的に、中小企業の取引条件改善に全力で取り組むことを表明。政府が進めてきた賃上げの照準は、大企業から下請中小企業に移った。建設産業界が自主行動計画を策定すれば、政府は計画の着実な実行を求めるとともに、これまで取り組んできている地球温暖化対策(低炭素実行計画)と同様に、計画の検証を行うことになる。
連絡会議の中で国交省は、改定した「建設業法令遵守ガイドライン」に基づく下請取引適正化のポイントを示したリーフレットを作成し、11月からあらゆる講習会や取引適正化を重点とした立ち入り検査で、リーフレットを配布し、周知していることも説明した。リーフレットは既に1万枚弱の配布を終えているという。
また、厚生労働省がさまざまな産業の中小企業に聞き取りを実施し、その結果を踏まえて関係府省に依頼する内容も示された。建設業については、国や自治体ごとに公共工事の施工で必要な作成書類の様式が異なり、様式の統一や簡素化を求める声が中小建設企業から挙がっていることから、公共工事施工にかかわる作成書類や様式が国と自治体間で共通化できるよう検討を依頼する。
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