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首都高速会社/高度管理システム、タイでも展開/現地モデル開発へ、官学連携で研究20161227建設工業

 首都高速道路会社は、道路インフラの維持管理業務を高度に管理・支援するシステム「インフラドクター」の海外展開に本格着手した。タイの高速道路公社(EXAT)が管理する道路構造物を対象に3次元(3D)の点群データを11〜12月に計測・収集した。技術協力先の大学やEXATなど現地の官学関係機関と協力・連携し、現地の環境・ニーズに適した簡易システムの構築に取り組む。

 グループの首都高技術と民間2社で共同開発したインフラドクターでは、GIS(地理情報システム)プラットフォームと、MMS(レーザースキャナー搭載車両による測量システム)で取得した3D点群データを組み合わせ、点検や設計、施工計画の検討など、道路構造物の維持管理を高度・多面的に支援する。首都高グループでの利用のほか、国内外で道路構造物を整備・管理する事業者へのサービス提供や普及活動にも力を入れる。

 海外展開では、高速道路の管理主体すべてと技術協力の覚書を結んだタイを中心に、インフラドクターの現地モデルの構築に取り組む。15年12月にインフラドクターの現地仕様の技術協力で覚書を交わしたタイのタマサート大学シリントーン国際工学部との研究体制により、まず18年をめどにタイ版のシステムの機能の絞り込みと設計を完了させる考えだ。

 EXATが管理する構造物のデータ計測については、経済産業省の補助事業の一環で実施。バンコク中心部で政府開発援助(ODA)によって約30年前に整備された斜張橋のほか、市街を通る高架橋(PC橋、鋼橋)、ジャンクションの土工部などの3D点群データを取得した。17年3月までに画像の補整を進め、日本版のシステムを用いて計測結果の中間報告をまとめて現地関係者向けにセミナーを行う。

 日本とは気候や交通環境など計測条件が異なる点も多く、効率的により高精度に計測できる方法の確立や、現地仕様のデータ・サービスの提供などを課題に挙げる。

 首都高速会社の担当者は「構造の大半が高架橋を占めるなど、EXATが管理する高速道路は首都高と類似する点が多いが、供用年数は20年ぐらい若く、まずは簡易版のモデルを提案しながらメンテナンス業務の重要性を訴えていく」と話している。

ライト工業/主力分野でi−Con対応強化/ICTなど活用、施工を効率化・省力化20161227建設工業

 ライト工業が、国土交通省が推進する建設現場の生産性向上策「i−Construction」への対応を強化している。地盤改良分野では機械撹拌(かくはん)工法の品質・出来形を3次元(3D)モデルで可視化するシステムやGNSS(衛星測位システム)で施工機械を誘導するシステムの実績を重ねている。のり面分野ではモルタル吹き付け工法用の新たなシステムを本年度に開発した。

 i−Constructionは盛り土・切り土など一般土工を中心に普及が進む中、同社は専門土木会社として培ってきた知見や強みを生かし、地盤改良とのり面の主力分野で、i−Conに対応した技術の開発を積極的に行っている。

 地盤改良分野の対応技術は、地盤調査システム「エンパソル」、GNSSで機械誘導を行うマシンガイダンス機能と従来の施工管理機能を組み合わせた「GNSSステアリングシステム」、施工現場全体での施工の最適化と品質管理の高度化を実現する「3D−ViMaシステム」の三つ。

 エンパソルは、削孔機に取り付けた各種センサーを使い、削孔時にトルク、押圧、打撃圧、送水圧、深度のデータを記録・解析し、調査ボーリングの結果と比較して地層の判別などを行う。施工計画段階の地質調査に有効で、面的な着底深度を推定し各改良杭の改良長を計算することで、概算数量を把握できる。

 施工段階は、GNSSステアリングシステムにより、オペレーターの打設作業をサポートすると同時に、施工管理項目をリアルタイムに表示・記録もできる。3D−ViMaシステムは、施工結果を3Dモデル化し、スラリー量、羽根切り回し数、電流値と属性情報を切り替え、色分けして分かりやすく表示できる。

 機械撹拌式の混合処理工法で、大口径・大深度向けのRASコラム工法とRMP−MST工法、浅層・中層向けのSCM工法に適用し、複数を組み合わせて導入されるケースが増えているという。

 のり面工事向けに本年度に開発したのが「Slope Vision」。ネットワークカメラ、3D領域センサー、トータルステーションなどで構成され、モルタルの吹き付けと同時に吹き付け厚さを計算し、施工状況をリアルタイムに表示・把握できる。機械化吹き付け工法「Robo−Shot」と組み合わせて展開していく。

 同社は茨城県つくば市に、技研や開発部門を集約したR&Dセンターの建設を進めており、17年12月に完成を予定している。i−Conへの対応もテーマの一つで、高橋修執行役員施工技術本部R&Dセンター長は、「地盤改良では薬液注入工法やジェットグラウト工法、のり面ではアンカー、ロックボルトなどへi−Conの適用範囲を拡大していきたい」としている。

国交省/外国人就労者向け教育・訓練プログラム構築へ/国別WG設置20161227建設工業

 国土交通省は日本の建設会社が建設就労者として受け入れる外国人向けの教育・訓練プログラムの整備に着手する。フィリピン、ベトナム、ミャンマーの3カ国を対象に、送り出し国での事前訓練から入国後までを含めて一貫して学べるプログラム。国別ワーキンググループ(WG)を設置し、16年度末までに成案をまとめる。プログラム案を使って人材育成を行う企業・団体の支援事業も実施する。

 教育・訓練プログラムは、技能実習生として日本の現場に3年間従事した後、帰国した外国人に特別の在留資格を与え再入国して活躍してもらう「外国人建設就労者受け入れ事業」を円滑に進めるのが狙い。2〜3年の就労を経て帰国した後、現地に進出する日系企業などで活躍することも見据えたプログラムを作る。

 作成に当たり、現地企業も交えた国別WGを設置した。国内企業では建設会社やハウスメーカー、資機材メーカーなどが参加。メンバーはベトナムWGが向井建設や住友林業、LIXILなど、フィリピンWGが新菱冷熱工業や双日、東洋建設など、ミャンマーWGは日揮や深松組、ニチアスなど。現地メンバーには建設業や不動産業などの企業が参画する。

 国内メンバーでプログラム案を作成し、17年1月中・下旬と3月上・中旬に現地メンバーを交えて検討。3月末までに成案をつくる。「外国人建設就労者受け入れ事業に係る教育訓練プログラムの構築事業」を受託したシグマクシスがWGの運営や全体の取りまとめなどを手掛ける。成案にしたプログラムは公開し、外国人材の教育・訓練に役立ててもらう。

 作成作業と同時並行でプログラム案を使った外国人材の育成支援も実施。「外国人建設就労者受け入れ事業に係る人材育成支援事業」を受託した国際建設技能振興機構(FITS)が、プログラム案を使って人材育成に取り組む企業や団体などの公募を17年1月中・下旬にも開始する。国内外合わせて10者程度を選定。補助金は1者当たり上限200万円を想定している。プログラムの実践を通じて効果や課題などを抽出し、内容の改善に生かす。

 教育訓練と併せ、外国人が帰国後に現地に進出する日系企業で活躍するための仕組みづくりも進める。外国人建設就労者の取得資格や職業経験などの情報を登録するデータベースを構築。現地進出企業などが事業展開に必要な人材を探す際に活用できるようにする。入国前や在留期間中に教育訓練を受けた外国人が、帰国後に日系企業で活躍する戦略的な事業展開を通じ、海外に進出する中堅・中小建設企業の支援につなげる。

広島県三原市/新庁舎建築主体/鹿島JVに20161227建設工業

 広島県三原市は、22日に一般競争入札を開札した「三原市新庁舎建設工事(建築主体工事)」の落札者を鹿島・井上建設JVに決定した。落札額は30億2580万円。予定価格は33億6200万円だった。工期は20年2月26日まで。設計は山下設計・NSP設計JVが担当した。

 計画によると、新庁舎は港町3の5の1の現庁舎敷地西側に建設し、東側に来庁者用駐車場を配置する。規模はRC一部S造8階塔屋1階建て延べ1万2215平方メートルで、基礎免震構造、鋼管コンクリート杭+RC杭(25メートル)を採用する。新庁舎に移転後、現在の本庁舎を解体、正面玄関庇(ひさし)工事などを行う。駐車場は90台分を確保する。

 新庁舎の市民利用エリアとなる南面は、自然採光と眺望を取り込む大きな開口部とするとともに、各フロア外周にメンテナンス用バルコニーを設置することで、日差しを遮る庇効果を得ながら機能性・メンテナンス性を高める。このほか、自然換気や通風、自然採光の積極的な活用、太陽光発電システムの設置、雨水利用、断熱効果の高いLow−Eペアガラスを採用するなど環境に優しい庁舎づくりに取り組む。

 防災面では、免震構造の採用だけでなく、1階床を津波の浸水想定高さよりも高く設定したほか、発電機などの重要設備を屋上・屋上階に設置する。

友田町四丁目地区再開発(和歌山市)/ECI優先交渉権者に清水建設/再開発会社20161227建設工業

 JR和歌山駅近くの和歌山市友田町で市街地再開発事業を計画している「四丁目再開発会社」は、施設建築物の施工予定者に清水建設を選定した。実施設計段階から施工予定者が参画するECI方式を採用。実施設計協力業務の公募型プロポーザルで学識者を含めた選定委員会が同社を優先交渉権者に選んだ。今後、基本協定締結に向けた交渉を進める。17年秋の着工を目指す。

 業務名は「友田町四丁目地区第一種市街地再開発事業に係る施設建築物実施設計協力業務」。施工者の技術力とノウハウを設計に反映するとともに、建設コストの高騰や人手不足などの現状を踏まえ、確実な工事施工につなげることを目的に、施工予定者を選定する公募型プロポーザルを実施した。

 再開発会社内に施工予定者選定委員会を設置し、ヒアリングなどで応募者の提案を評価、清水建設を優先交渉権者に決めた。17年1月上旬にも基本協定を締結する。

 業務内容は、設計全般に対する技術検証▽技術提案とVE提案▽総合施工計画の検討、提案▽工事工程の検討と提案▽コスト管理支援−など。履行期間は17年9月30日。実施設計が完了後、施工予定者から見積もりをとり、工事契約を締結する。

 建設地は、友田町4のスーパー「ゴトウ」を中心とした敷地約2880平方メートル。規模はRC・S造20階建て延べ約2万4300平方メートル。商業施設や医療施設、共同住宅、駐車場を収容する。17年春ごろまでに設計をまとめ、同11月に着工、20年2月の完成を目指す。基本設計はアール・アイ・エーが担当。実施設計は随意契約する方向で検討している。


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