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東京都・舛添要一知事辞職へ/都政の今後に注目/継続中の重要施策めじろ押し20160617建設工業
21日付で舛添要一知事の辞職が決まった東京都で、今後の都政の行方に注目が集まっている。各部局では2020年東京五輪関係の事業はもちろん、首都圏の経済や文化などを支える継続中の重要施策がめじろ押し。知事選では、これまでの施策の経緯を踏まえた上で改善すべき点は改善し、必要に応じて新たな方向性を打ち出していく手腕を持った候補者が求められている。
都政で重点を置く施策については、国に対し予算編成上の配慮などを毎年要望。都によると、国の17年度予算編成に対する提案(前期分)は計138項目。このうち国土交通省に関係する項目は76に上る。
都建設局と都市整備局が最重点事項に位置付けている提案の一つが、既存の鉄道線路を高架化・地下化する「連続立体交差事業」の推進。都内には約1050カ所の踏切があり、交通渋滞の要因になっていることが同事業を進める理由だ。
本年度は事業中の6路線8カ所に加え、事業化の準備を進めている▽JR埼京線(十条)▽京浜急行本線(品川〜北品川)▽西武新宿線(野方〜井荻)▽同(井荻〜東伏見)−の3路線4カ所についても財政的な措置を求めた。これらの連続立体交差事業と併せ、街路整備や市街地再開発を行えば、相乗効果も大きいと見ている。
「国際競争力強化に資する街づくりの推進」も最重点事項の一つ。都市再生事業に対する税制上の支援として、地区外転出者に対する租税の軽減や、保留床取得者に対する優遇措置などを要望している。地域の防災力向上も街づくりの目標に掲げ、その一つである「木造住宅密集地域の整備促進」として、共同住宅などの建て替え時の国費率の引き上げ、都が指定する不燃化特区内で行う一戸建てから一戸建てへの建て替えに対する助成、防災街区整備事業の実施要件緩和などを求めている。
東京五輪の円滑開催に向けた流れを途絶えさせないことも都の責務の一つ。国の17年度予算編成に対する提案でも、競技会場となる都立公園と海上公園の再整備・改修に向けた補助制度の創設を国に求めている。大会後も使用する恒久施設については、通常の財政措置の枠組みを超えた国の支援が必要と強調している。
五輪関係の施策で、舛添知事は一定の評価を受けていた。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長は15日、「会場計画の見直しに当たっては、都民、国民の負担を最小限に抑えるため、都立施設の建設中止を英断し、組織委員会と連携を図りながら、コストの縮減に尽力した」とコメントしている。今後も大会の確実な準備で都と連携することを強調するとともに、都側にもその姿勢をあらためて求めた。
知事選は7月14日告示、同31日投開票の方向で調整が進んでいる。17日の都選挙管理委員会臨時会で期日が決定する見通しだ。
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