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横浜市、東電EP、東芝/仮想発電所構築で協定/小中学校に蓄電池群整備20160707建設工業
◇需要調整や防災用電力で活用
地域に点在する再生可能エネルギー発電設備や蓄電池、電力の需要調整(デマンドレスポンス)に関する制御システムなどを統合し、電力を供給する「仮想発電所(バーチャルパワープラント=VPP)」を構築する官民連携事業が横浜市内で動きだす。市と東京電力エナジーパートナー(東電EP)、東芝の3者が同事業に関する基本協定を6日付で締結した。市内の小中学校に蓄電池を整備し、平時の需要調整、非常時の防災用電力などに活用する。
3者はこれまで建物のエネルギーマネジメントシステム(HEMS、BEMS)や太陽光発電、電気自動車などを用いて地域のエネルギー需給バランスの最適化を図る「横浜スマートシティプロジェクト実証事業」を推進。環境に優しく、防災性や経済性に優れたエネルギー循環都市の実現に取り組んできた。これまで培った知見を踏まえ、3者は新たに「スマートレジリエンス・VPP構築事業」を展開することにした。
VPP構築事業は蓄電池設備の効用を、小売り電気事業者の東電EPとユーザーの市が分かち合う新たなサービスモデル。地域防災拠点に指定されている市立の小中学校(全18校を予定)に、蓄電池設備(蓄電容量10キロワット時)を設置。東芝が開発した制御システムを導入し、設置した蓄電池群をVPPと見立てて電力を賢く使うための基盤を構築する。
平時は東電EPが電力の需給バランスを維持するためのVPPとして活用し、災害時には防災関連の通信設備のための非常用電源として市が使用する。事業期間は18年3月末まで。
今回のVPP構築事業を通じて▽設置環境の特性、季節変動、天候などで変化する充放電可能量の予測に基づく蓄電池制御▽複数の蓄電池ごとに異なる充放電量を考慮したポートフォリオ管理・制御−などの実現を目指す。
市は今後、小学校以外の公共施設などにも同事業を展開しながら、太陽光発電との連係の検討など、再生可能エネルギーを最大限活用できる街づくりを推進。東電EPは17年に国が創設を目指している節電取引市場での活用を視野に、エネルギーサービスメニューの拡充を図っていく。
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