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重層下請の発生要因分析/国交省調査100現場対象に実態把握20160824建設通信
国土交通省は、重層下請構造の発生要因分析調査に着手する。建設業団体に調査協力を依頼し、100現場程度をサンプル抽出した上で、元請け、下請けに対するアンケートを実施。下請次数や元下間の役割分担、下請けの処遇、福利厚生面などの実態を把握して、必要な施策検討の材料にする。
重層下請構造は、個々の企業で工事内容の高度化などによる専門化・分業化、必要な機器や工法の多様化への対応のため、ある程度必然的・合理的な側面がある一方、施工管理や品質面など、さまざま影響や弊害が指摘されている。
中央建設業審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会の「基本問題小委員会」が6月に策定した中間とりまとめには重層下請構造の改善について、当面の措置として「実質的に施工に携わらない下請け企業の排除」「専門工事業者が中核的な技能労働者を雇用しやすい環境整備」を進めることなどが盛り込まれている。
今回の調査は、小委員会の意見などを踏まえて、建設工事の下請構造を形成する要因や重層化によって生じる課題を明らかにする目的で実施する。
公共、民間工事を問わずに現場単位で元下双方に、下請次数や、工種・規模、自社施工ではなく下請けに任せる理由、下請けの選定理由、施工管理状況などを調査し、全体的な傾向を分析することで構造的な課題を抽出する。
下請けに対するアンケートには処遇や福利厚生面の質問項目を設定することも視野に入れている。
同省の土地・建設産業局建設業課入札制度企画指導室は「一般的に重層化するほど間接経費が増えるほか、施工体制の複雑化によって生産性が低下するという問題意識はある」としており、調査結果を踏まえ、必要があれば課題解決のための施策検討に反映させる。
同省は、23日に調査業務委託に向けた企画競争手続きを始め、9月内をめどに委託先を決める。履行期限は2017年3月末。
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