社会人(建設業社員)としての基礎知識

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高知県土佐市/複合文化施設基本設計案/延べ1万平米、17年度着工20160829建設工業

 高知県土佐市は、整備を計画している複合文化施設の基本設計(案)を公表した。図書館、市民会館、中央公民館、社会福祉センター、商工会の五つの機能を有する延べ約1万平方メートルの施設となり、17年度に建設工事に着手する。

 設計はマルアーキテクチャ・聖建築研究所JVが担当している。

 建設場所は高岡町乙の中央公民館、市民会館、社会福祉センターが立地している敷地3970平方メートル。

 基本設計案によると、施設の規模はS造地下1階地上3階建て延べ1万0779平方メートル。免震構造を採用する。1階に多目的ホール・大会議室(1階可動430席、2階220席、合計650席)と新施設事務所、2階に図書館、3階に社会福祉協議会と商工会、市民活動のための多目的室、調理室、市民ギャラリー、交流ラウンジなどを配置。地下は48台収容の駐車場、倉庫など。

 今後の事業スケジュールは、10月までに基本設計をまとめ、11月から約1年で実施設計を行い、17年度後半から建設工事を進める。オープンは19年度を予定している。

 市は、現在の市民図書館、市民会館、中央公民館の各施設が老朽・狭あい化し、バリアフリー化もなされていないことから市民のニーズに応えることが難しいとして、市民会館(閉鎖中)などを解体した跡地に複合施設として建設することにした。

富士教育訓練センター/ドローン技能者を育成/i−Con対応のコース新設20160829建設工業

 全国建設産業教育訓練協会(才賀清二郎会長)は、静岡県富士宮市で運営する富士教育訓練センターで本年度、新たに無人航空機(UAV)やドローン(小型無人機)を使った3次元(3D)測量に対応した教育訓練コースを始める。6月から国土交通省を交えて関係者が参画する勉強会を重ねており、年内にカリキュラムを作成する。来年2〜3月ごろにセンターに隣接する敷地を使った技能者教育を実施し、建設現場の生産性を向上させる国交省のi−Constructionに対応した人材を育てる。

 国交省が本年度に本格着手したICT(情報通信技術)土工では、ドローンを利用した3D測量を行い、それを活用した設計図面や施工計画書を作成。3Dデータを基に自動制御するICT建設機械で高精度な施工を実現する。ドローン測量の成果は、効率的な検査の実施にも役立てる。

 富士教育訓練センターでは、国交省のこうした取り組みに対応。川上部分のドローン測量に対応した技能者を隣接地を含めて広大な土地を有する利点を生かして育てていくことにした。

 ドローン技能者の育成は、測量だけでなく、大規模災害時の緊急調査や橋梁など老朽インフラの点検・修理にも生かしていきたい考えだ。新たな技術に対応した人材育成を通じて、建設業のイメージアップを図り、若者や中途採用者の確保にも役立てる。

 ドローン操作の教育は、日本UAS産業振興協議会(JUIDA)が認証するものがあるが、富士教育訓練センターが実施する教育は、これと相互認証する形とすることを模索。建設現場に求められる労働安全の視点も加えた人材育成が行えるようにする。

 10月3、4日に富士教育訓練センターで実施する「朝霧経営塾2016」では、i−Construction関連の講演会を予定。今後実施するドローン技能者の教育に関する方針なども披露する。

 これまでの勉強会で才賀会長は、「ドローンは危険な所、人が入れない所でも使える。若い人に集まってもらい、技術指導を実施することに富士もお手伝いしていきたい」と述べ、生産性を向上させる新たな取り組みに対応していく方針を示した。

公共工事積み増し−施工余力に問題なし/建設業界、人手不足懸念に反論20160829建設工業
 
 ◇手持ち増えても不調率低下/労務単価引き上げなど奏功
 公共工事が増加しても、施工余力に問題はない−。経済対策による公共工事の積み増しに、人手不足の建設業界が対応できないのではないかとの疑問が出ていることに、業界が反論している。国土交通省のデータでは、手持ち工事量は増加しているが、入札不調の発生率は低下。設計労務単価の見直しなどが奏功し、東日本大震災後に問題化した現場の人手不足も大幅に改善している。補正予算による公共工事の積み増しには地域の景気を押し上げる効果が期待できそうだ。

 国交省の建設総合統計で手持ち工事高の推移を月別に見ると、例年ピークとなるのは、発注件数が最も多いとされる9月からおおむね1カ月後の10月。さらにその2〜3カ月後に入札不調が最も多い時期を迎えるのが一つのパターンとなっている。

 近年の手持ち工事のピーク額は、12年度が12兆7478億円(10月)、13年度が14兆8074億円(同)、14年度が17兆6199億円(同)、15年度が16兆8809億円(9月)と推移。この間、各年度のピーク額を前年度と比較すると14年度が最も伸び、19%増えた。

 一方、同省が調べた入札不調の発生率は、都道府県発注工事で12年度は4・9%だったのが、東日本大震災の復興事業で工事量が急増した影響もあって13年度に7・6%まで上昇。こうした状況を背景に同省は設計労務単価を13年4月以降、4回にわたって大幅に引き上げたほか、14年2月には円滑な施工確保対策としてさまざまな不調・不落対策を講じた。その効果で、手持ち工事のピークが上昇しても不調発生率は14年度には6・8%まで低下。15年度はさらに4・7%にまで下がった。国交省直轄工事でも12年度に11・2%だったのが、13年度には17・4%まで上がったが、その後は14年度に11・4%、15年度は7・3%へと下がっている。

 現場で働く技能労働者の過不足状況を示す同省の建設労働需給調査では、不足が指摘された13、14年度の状況と比べて改善傾向にあり、震災前の状況に戻ってきている。むしろ、同省によると「一部の地域、職種では余剰傾向」(建設市場整備課)にあるのが実態だ。

 24日に政府が決定した16年度第2次補正予算案では、国交省だけでも災害復旧を含めて1兆円の公共事業費が積み増しされたが、「当面の施工余力に問題はない」(日本建設業連合会)としている業界の声をこれらのデータが裏付けている形といえる。

 公共工事前払金保証事業会社3社(北海道、東日本、西日本)の保証統計から、4〜6月に保証を扱った工事などの請負金額を都道府県別に見ると、国が発注した工事などの請負金額が前年同期を上回ったのは29府県にとどまり、18都府県が下回った。このうち13都府県は減少率が2桁になっている。上回った府県でも災害復旧や大型工事が増加要因になっている地域が少なくない。

 工事量の地域間格差が広がり、多くの地方の業界から、工事が減少していると危惧する声が上がっている。全国建設業協会の幹部は、「多くの地域建設会社が手持ち工事の減少から窮状を訴えている」と指摘。施工余力を懸念する見方に真っ向から反論している。

新潟県見附市/電線地中化で低コストモデル工事実施へ/浅層埋設と小型ボックス併用20160829建設工業


 新潟県見附市は、全国初の電線地中化の低コストモデル工事を9月にも公告する。市は現在、発注方式を詰めている。モデル工事の対象地は、新たに造成中の住宅地「ウエルネスタウンみつけ」(柳橋町地先)の市道で延長は1280メートル。約1000メートルを浅層埋設で、残りを小型ボックス活用方式により対象の道路全体を無電柱化する。完成は16年度内を予定している。

 電線地中化の低コストモデル工事は、国の電線・通信ケーブル収容管の埋設深さ基準と、電線と通信ケーブルの両収容管の設置間隔基準の改正で可能になった。

 埋設深さ基準(国土交通省が改正)では、従来の最浅位置より20〜45センチ浅い位置で埋設できるようになった。例えば、標準的な舗装厚50センチの交通量が比較的少ない生活道路で埋設工事を行う場合、従来は最浅で路面下80センチだった収容管の埋設位置を、60センチ(径15センチ以上)から35センチ(径15センチ未満)にできる。土木工事費(1キロ当たり標準3・5億円程度)を最低でも1割程度削減する効果があるという。

 電線と通信ケーブルの両収容管の設置間隔基準(総務、経済産業両省が合同で改正)は、電線と通信ケーブルの各収容管を一つの小型ボックスにまとめて収容する埋設方式の採用を前提に、従来30センチとしていた電線と通信ケーブルの設置間隔を条件付きでゼロにできるようにした。電線か通信ケーブルのいずれかに難燃性の防護被覆を行えば設置間隔をゼロにできる。

 幅20センチ程度が一般的な小型収容ボックス方式の埋設方法を採用すれば、幅数メートルが一般的な共同溝方式よりも確実かつ大幅に土木工事費を抑制できる。

 モデル工事を行うに当たり見附市は、北陸地方整備局長岡国道事務所、東北電力新潟支店、NTTインフラネット新潟支店と合同で低コスト無電柱化モデル施工技術検討会を設置して技術的検討を進めていた。

厚労省の概算要求/安全経費確保でガイド/民間発注者向け説明会も20160829建設通信

 厚生労働省は、2017年度予算の概算要求に建設業での労働災害防止対策事業として、4事業で計4億6100万円を盛り込んだ。新規に着手するのは、16年度に進めている建設工事での安全経費確保実態調査の結果を踏まえて実施する、「建設工事の発注・設計段階における労働災害防止対策促進事業」。建設事業者を対象に請負契約における適切な安全衛生経費確保に向けた啓発ガイドブックを作成し、説明会を開くほか、民間の建設工事発注者向けのガイドブックも作成して説明会も実施する。

〈新規事業〉
◆建設工事の発注・設計段階における労働災害防止対策促進事業                         6200万円
〈継続事業・事業内容拡充〉
◆2020年東京五輪・パラリンピック競技大会の建設需要に対応
 した労働災害防止対策      7400万円                 (6000万円)
◆東日本大震災および熊本地震の復旧復興工事安全衛生確保
 支援事業                2億6800万円
                    (2億3800万円)
〈継続事業〉
◆墜落・転落災害など防止対策推進事業     5700万円
                      (7200万円)

 建設工事の発注・設計段階での労災防止対策促進事業は、建設事業者(元下間)を対象に、安全衛生経費の項目、見積もり方法などを分かりやすく解説する啓発ガイドブックを作成し、全国47都道府県で説明会を開く。ガイドブックの作成に当たっては実施中の実態調査結果も反映し、調査で集める事例も盛り込む。

 民間建設工事の発注者向けには、安全衛生経費の考え方や民間発注者が知っておくことが望ましい発注上の留意点を開設するガイドブックを作成。あわせて説明会を開き、民間建設工事の適切な安全衛生経費の確保につなげる。

 また、工事段階の労災防止対策だけでなく、建設物などの設計段階から、あらかじめ施工作業時の危険性を低減するよう設計者が配慮することの重要性が増しつつあることを踏まえ、工事の安全性に配慮した設計を日本でも普及させる。こうした設計が先行している英国と米国の海外事例調査を実施、両国の設計者や施工者、発注者に聞き取りして、日本への導入可能性を探る。

 国内でも工事の安全性に配慮した設計があるとされることから、国内の先行的な取り組みも調べる。
 20年東京五輪・パラリンピックの建設需要に対応した労働災害防止対策は、東京を中心に首都圏で今後、多くの工事が集中的に進むことを踏まえ、新たに17年度から元請けや1次下請けの管理監督者に対する安全衛生教育を始める。巡回指導する工事現場数も増やす。

 具体的には、▽中小事業者が雇用する新規入職者と、管理監督者を対象に安全衛生専門家による安全衛生教育の実施(数千人規模)▽外国人建設業就労者と同就労者を雇用する事業者を対象に安全衛生教育の実施(数百人規模)▽労働基準監督署など行政の工事現場に対する指導強化に加え、安全衛生専門家が首都圏の840程度(16年度は600現場)の工事現場を巡回して、安全な作業方法などを専門技術的な立場で助言・指導−−の3つに取り組む。

 復旧・復興工事安全衛生確保支援事業は、東日本大震災被災3県で実施している事業内容を熊本、大分の両県でも始める。中小建設企業を重点対象に、安全衛生にかかわる拠点を岩手、宮城、福島、熊本、大分の5県に設けて、建設現場所長OBなどの安全衛生専門家による現場の巡回指導を実施、統括安全衛生管理を徹底する。東日本大震災被災3県は各拠点1カ月当たり54現場、熊本県は1カ月当たり36現場、大分県が同12現場の巡回指導を見込む。また。専門家のノウハウを共有するための研修会は、岩手、宮城、福島の各県が1カ月当たり23回、熊本県が同22回、大分県が同15回それぞれ開く。

 建設業に新規入職する未熟練労働者の教育・研修と、安全衛生の「キーマン」となる下請企業の職長や、元請中小ゼネコンの現場代理人など管理監督者に対する再教育を行う事業者支援も実施する。専門家が現場の巡回指導の際に、現場労働者に集まってもらい短時間のワンポイント教育も引き続き進める。

 継続事業の「墜落・転落災害など防止対策推進事業」では、手すり先行工法など「より安全な措置」の普及率を高めるため、全国で400カ所の工事現場を対象に専門家が診断を実施、その結果に基づく改善計画を作成して、現場への助言を行う。足場からの墜落・転落防止総合対策推進要綱に基づく対策を周知し、普及させるための研修会も実施する。都道府県ごとに各1回開き、全国で計2000人程度の受講を見込む。

 屋根上など足場の設置が困難な高所作業での墜落防止対策は、16年度で終了する。建設業職長など指導力向上事業も16年度で終える。

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