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2016年08月

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国交省/駅の安全性向上へ検討会立ち上げ/8月26日に初会合、ホームドア設置前倒し20160825建設工業

 ◇新技術の普及促進も
 東京メトロ銀座線の青山一丁目駅で15日に発生した視覚障害者の転落・死亡事故を受け、国土交通省は鉄道駅ホームの安全性向上対策の検討に着手する。鉄道事業者などで構成する検討会を立ち上げ、ハード・ソフト両面から総合的対策を検討。ハード面では昨年2月に閣議決定された交通政策基本計画(14〜20年度)で掲げたホームドア設置目標の前倒しや、新しいホームドア技術の普及促進などがテーマとなる。26日に初会合を開き、年内にも中間取りまとめを行う。

 24日の閣議後の記者会見で石井啓一国交相は、「(検討会では)ホームドアの整備前倒しを検討する」と表明。新型ホームドアの情報共有や駅係員によるアテンド、盲導犬を同伴する視覚障害者への接遇など、ハードとソフト両面からの対策強化を検討する考えを示した。

 国交省が6月にまとめた交通政策基本計画の初の追跡調査結果を見ると、駅のホームドアは20年度に東京都内などにある約800駅に設置する目標を立てているが、15年9月末時点で設置されたのは621駅。13年度から38駅しか増えておらず、国交省は、現状の設置ペースが続けば目標値を下回ると懸念している。

 政府が先にまとめた経済対策では、生活密着型インフラの整備として、鉄道立体交差やホームドア設置の推進、高齢者や障害者が住みやすくなる街のバリアフリー化などが列挙されている。

国交省/五輪開催に備え首都直下地震対策強化/16年度中にロードマップ作成20160825建設工業

 国土交通省は、2020年東京五輪開催に備え、首都圏の防災対策のロードマップを16年度中に策定する。7項目の重要テーマを掲げた首都直下地震対策計画(16年4月)に盛り込まれた対策を推進するため、年度ごとの具体的なアクションプランを示す。17年度にはテックフォース(緊急災害対策派遣隊)の活動計画を策定。首都直下地震が起きれば全国や世界に影響が広がることを考慮して、被害の拡大を防ぎ、速やかな復旧につなげるために迅速な派遣を実施する。

 ロードマップの策定方針は、24日の水災害に関する防災・減災対策本部と南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策本部の合同会議で決定した。本省課長級のワーキンググループで作業を進め、17年度以降、進ちょく状況を毎年度フォローアップする。具体策として、20年時点の住宅・建築物の耐震化率95%という目標達成に向け、交付金や補助金で所有者の経済的負担を軽減する。

 合同会議で石井啓一国交相は、昨年9月の関東・東北豪雨災害を契機に策定した「水防災意識社会再構築ビジョン」に基づく直轄河川でのハード・ソフト一体となった対策を、県管理区間や2級河川など中小河川にも拡大し、地域経済を支える観点も取り入れるよう指示。水防災意識社会の考え方を地震や土砂災害などにも広げ、巨大災害に立ち向かう「防災意識社会への転換を図る」とした。

 そのための17年度重点対策として、リアルタイム降雨情報を用いた都市水害対策の推進や社会インフラ用ロボット情報一元化システムの構築、大規模地震に備えた道路啓開計画の深化などに取り組むとした。

東北整備局、秋田建協ら/地域企業にi−Con参入機会提供/小規模現場でモデル施工20160825建設工業

 起工測量や設計・施工など一連の工程をICT(情報通信技術)で合理化する「i−Construction」を地域企業に広めようと、東北地方整備局秋田河川国道事務所と秋田県建設業協会、東北測量設計協会が独自の取り組みを始めた。秋田・山形県境に近い橋梁下部工の小規模なヤード造成をモデル工事の対象に選定。地域企業らがドローン(小型無人機)を用いた3次元測量やICT建機による施工を行い、データ収集や課題の抽出に取り組んでいる。10月以降に試行結果を取りまとめ、公表する予定だ。
 同事務所と地域企業が一つの現場で実験的に情報化施工を進め、課題を共有しながら情報化施工導入への道筋を探る今回の取り組みは、ウヌマ地域総研や創和技術など地元のコンサルタントらの発案がきっかけとなりスタートした。

 国と地域企業が連携し情報化施工の一連の流れを把握することで、直轄事業を中心に発注量が増えつつあるICT試行工事に対応できるようにする。

 同事務所らがモデル工事の初弾に選んだのは、事業中の遊佐象潟道路のうち秋田・山形県境に近い関地区道路工事。

 地域企業が気負いなくICT施工を試せるよう、盛り土量数千立方メートル程度の小規模なヤード造成をあえてモデル工事の対象に選んだという。

 同事務所の担当者は「ICT施工は大手ゼネコンなどが大規模な盛り土工事の現場で行うことが多く、一部の企業にノウハウが集中しやすい。地域企業が気兼ねなくICT施工に挑戦し、実績を積める場を提供したかった」と取り組みの狙いを説明する。

 同工事の施工を担当する三浦組も加わり、今月からドローンによる3次元測量や3次元データを使った設計に着手した。9月からはICT建機を使った造成やドローンによる検査を行い、10月以降、実証を通じて見えてきた課題や得られたデータ、知見を公表する。

 同事務所は9月中旬にも報道機関などにICT建機を使った施工状況などを公開することにしている。今後、河川の築堤工事などにモデル工事を広げることも視野に入れている。

 東北整備局は今月10日、ICTの活用や施工の規格化・平準化で工事を合理化する「i−Construction」の普及策を考える連絡調整会議を開いた。会合には被災3県に加え、新たに青森、秋田、山形の担当者も加わり、東北6県で取り組みを広げる体制が整った。

 連絡調整会議に先立ち、今月3日には東北建設業協会連合会が東北整備局の担当者らを交えた勉強会を設置。受発注者でi−Conの導入拡大を目指す動きが徐々に広がり始めている。

政府/16年度第2次補正予算案決定/総額4・1兆円、国交省分は1・2兆円に20160825建設工業

 政府は24日の臨時閣議で、一般会計の総額が4兆1143億円の16年度第2次補正予算案を決定した。インフラ整備や1億総活躍社会の実現加速などの施策を盛り込んで今月2日に閣議決定した経済対策の第1弾となり、東日本大震災復興特別会計などを含めた財政支出総額は4兆5221億円となる。このうち国土交通省分は1兆2257億円(国費)。リニア中央新幹線や整備新幹線などの建設加速、熊本地震や東日本大震災からの復興、安全・安心、防災対策の強化に取り組む。

 国交省関係の補正予算内訳を経済対策の4本柱で見ると、「1億総活躍社会の実現の加速」に305億円、「21世紀型のインフラ整備」に3838億円、「地方の支援」に252億円、「熊本地震や東日本大震災からの復興や安全・安心、防災対策の強化」に7872億円となる。

 2045年とされているリニアの大阪までの全線開業の最大8年前倒しや、整備新幹線の建設加速に向けて財投債を原資とする財政投融資2兆3279億円を活用する。

 21世紀型インフラ整備では、外国人観光客4000万人時代に備えたインフラ整備に608億円、インフラの海外展開に1億円、生産性向上へ向けた取り組みの加速に8億円を配分。地方の支援では、鉄道施設の安全対策に38億円、無電柱化の推進や交通安全対策に186億円、CLT(直交集成板)などの実証実験棟の整備促進に3億円などを充てる。

 熊本地震の被災地対応では、河川、道路、公園などの復旧に991億円、高速道路の災害復旧に341億円、災害公営住宅整備に97億円を計上するなどした。

 補正予算案は9月にも召集される臨時国会に提出し早期成立を目指す。

沖縄県/大型MICEエリアまちづくりコンペ/最優秀に大林組・日建設計グループ20160825建設工業

 沖縄県は、大型MICE(国際的なイベント)施設の建設を計画している中城湾港マリンタウン地区のまちづくりビジョンの策定の参考にするため実施した「大型MICEエリアにおけるまちづくりアイデアコンペ」で、最優秀作品に大林組・日建設計グループの「ゆい You We サンゴ礁のように、有機的に結ばれ共生する大型MICEエリアを形成します」を選定した。同作品では「リゾートMICE」をコンセプトに、導入機能として商業施設や複合文化施設、観光拠点型交通ターミナルなどを提案した。

 コンペでは西原町と与那原町にまたがる中城湾港マリンタウン地区の大型MICE施設用地周辺の10画地、延べ約43・7ヘクタールを対象に、交流やにぎわいの創出につながるような土地利用、導入機能などの提案を募集した。

 最優秀作品ではリゾートMICEをコンセプトに、人と人を結び、観光資源や周辺施設の相乗効果を高め共生するまちづくりを提案した。

 導入機能としてはバスやタクシー、LRT(次世代型路面電車)、運河観光船が乗り入れでき、周辺地域と大型MICEエリアを結ぶ観光拠点型の交通ターミナルを提案。与那原マリーナは1階部分を船の陸置きスペースと大規模駐車場とし、2階部分に人工地盤を設け、商業施設や図書館・カフェ・物販施設を併設した複合文化施設を整備するとした。

 宿泊機能はアッパーグレード、リゾートホテル、ビジネスホテルでエリア合計800室を想定し、与那古浜公園の「なだらかな丘の立体公園」としての整備、温浴施設やスポーツサイクリングステーション、スマートシティエネルギー施設を併設したイルカ公園の整備なども提案した。

 コンペには15件の応募があり、優秀賞には▽鹿島の「−SUNRISE GATE−人と街が輝く、沖縄の新たな玄関口」▽清水建設の「命(ヌチ)の杜 文化・植生・長寿−『文化的で健康的な環境交流都市 AGARIHAMA』」▽琉球大学工学部都市計画研究室の「まだ誰も出会ったことがない沖縄の朝 沖縄で唯一の東海岸のMICE施設、海洋性文化教育拠点マリーナ施設」−の3作品を選定した。

 最優秀作品と優秀作品は25日から9月上旬まで西原・与那原両町役場や県庁などで展示する。
 大型MICE施設は約3万平方メートルの展示場や多目的ホール、中小会議室などで構成し、基本計画によると規模は延べ約7万2000平方メートル。2000台以上収容可能な延べ約5万平方メートルの立体駐車場も併設する。事業方式はDBO(設計・建設、維持管理・運営の一括発注)方式。10月に入札公告し本年度末の落札決定、20年9月の開業を予定している。


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