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回転変化で多扇改良体/硬化材、処理とも半減/エヌ、アイ、テイと三信建設工業20160906建設通信
エヌ、アイ、テイ(本社・東京都渋谷区、中西康晴社長)と三信建設工業は、先端噴射の回転を制御し、多扇形の地盤改良体を構築する「マルチファン工法」を開発した。一般的な高圧噴射攪拌工法の円柱改良体に比べ硬化材使用量や排泥液処理量を最大50%低減し、造成時間の短縮による経済性も実現する。掘削ガラの発生も少なくできる点も強みだ。2016年度末までに数件の適用を目指している。
地盤改良の中でも高圧噴射攪拌は、地下掘削工事の底盤改良やシールド工事の発進・到達部防護など都心部の土木工事で採用が拡大している。東日本大震災以降は、壁状の地盤改良として地下に格子壁を構築し、液状化を抑制する耐震補強への適用が増加傾向にあるが、円柱の改良体を並べた壁状の地盤改良は壁体部の余分が多い課題があった。
マルチファン工法は、最大5.5mの大径と高速施工が可能なV−JET工法をベースにし、回転制御機構を持つ専用の施工機を使い、異なる径の扇形を組み合わせた多扇形の改良体を構築する。高圧噴射攪拌工法の造成径が先端噴射装置の回転速度で変化することに着目し、回転角に応じて回転周期を断続的に変化させ、造成径のコントロールを可能にした。
ゆっくり回転させた場合の大きな扇形と速く回転させた場合の小さな扇形で構成し、無駄な改良部を少なくすることで、コストダウンが実現できる。格子状配置の液状化対策に加え、壁状配置の遮水壁や土留め欠損部の防護、ライナープレート工法の背面防護など多様な適用が可能だ。
工法の施工実施権は、両社を含めたV−JET協会加盟の9社が持ち、現在は技術積算資料の発行に向けた準備も進めている。
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