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社整審分科会 国交相に答申/技術的支援の仕組み構築20170112建設通信

【中小河川水防災社会へ重点6対策】
 国土交通省の社会資本整備審議会・河川分科会「大規模氾濫に対する減災のための治水対策検討小委員会」(分科会長・小池俊雄東大大学院教授)は、分科会での検討結果となる答申「中小河川等における水防災意識社会の再構築のあり方について」をまとめ、11日に石井啓一国交相に提出した。

 答申は2016年8月の一連の台風による水害を踏まえて検討されていたもので、中小河川でとるべき対策の基本方針を踏まえて、▽関係機関が連携したハード・ソフト対策の一体的・計画的な推進▽水害リスク情報等の共有による確実な避難の確保▽河川管理施設の効果の確実な発現▽適切な土地利用の促進▽重点化・効率化による治水対策の推進▽災害復旧、水防活動等に対する地方公共団体への支援−−の6つの重点的に実施すべき対策を示している。

 治水対策の推進では、河川の上下流バランスや財政制約の観点から比較的整備が遅れている中小河川で被害が発生していることを受けて、本川上流や支川などの上流部では、ダムや遊水池などの洪水調節施設の機能向上や運用の工夫など、既存ストックを最大限活用した効率的な下流負荷軽減対策を実施するべきだとした。また、洪水調節施設の機能向上などの高度な技術が必要な工事を都道府県管理河川で実施する場合、国が工事を代行するなど技術的支援が実施できる仕組みを構築すべきとしている。

 また、水位周知河川に指定されていない河川も含めた水害リスク情報の周知・共有を進めることや、ドローンによる陸上・水中レーザー測量の実用化など、ICT(情報通信技術)などの最新技術の活用による河川管理の高度化に向けた取り組みを推進するべきだとした。

 石井国交相は「水防災意識社会再構築ビジョンに関する取り組みは国管理河川から始まり、昨年夏にはそれを県管理河川に広げようと決めた。その矢先に北海道・東北での台風による水害が起こり、特に県管理区間で大きな被害が発生した。答申では、中小河川をめぐる気候変動や人口減少などの状況を踏まえて、具体的な対策を盛り込んでいただいたので、早速この答申を踏まえて、早急にアクションプランをつくるよう指示している。答申に盛り込まれた、逃げ遅れによる人的被害をなくすことや、地域社会の継続性確保などの目標の実現に向けて、全力で取り組んでいきたい」と述べた。

 小池委員長は「中小河川のうち、これまで十分に検討されていなかった中山間地などに焦点を当てて議論した。都道府県管理の河川に対して国は何ができるのか、国交省以外の機関と一体となって、あるいは国と地方自治体・関係者が協力して何ができるのかをまとめた。中小河川、中山間地で水害からの安全を確保するときに、大河川と同じような方法では進められない。自然の地形や既存ストックを効果的に使って、安全な住まい方も含めた治水政策を進める必要がある。そのためには土地利用との協力が不可欠となるので、こういったところも議論を深めていきたい」と話した。

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