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国交省/「地籍調査」重点支援/インフラ整備、事前防災に効果20170117建設通信
国土交通省は、建設・不動産のマーケットを支える基盤である「地籍整備」の推進に力に入れる。市町村など地方自治体が行う地籍調査を重点的に支援する。一筆ごとの境界や面積など正確な土地情報を明らかにすることで、インフラ整備の円滑化や民間都市開発の推進につなげることが狙い。災害からの復旧・復興の迅速化など、事前防災の観点からも高い効果があるとみている。
地籍整備の推進として、2017年度の予算案に114億1000万円を計上した。
柱となるのは、国土調査法に基づき、主に市町村などが実施する「地籍調査」の重点的な支援対策だ。
例えば、大地震や津波によって、一からまちづくりを行うような状況になった場合、正確な土地の境界情報を示す「地籍調査」が済んでいれば、結果として早期の復旧・復興(事業期間の短縮)につながる。用地や権利関係の調整が必要となるインフラ整備や都市開発にとっても、あらかじめ正確な土地情報が把握できていれば、事業計画の段階から用地に対するリスクをつみ取っていけるというメリットもある。
地籍調査に要する費用は国が50%、都道府県と市町村がそれぞれ25%を負担する。15年度末における全国の進捗率は51%にとどまっているが、国が確実に予算を確保していくことで実施主体である市町村を重点的に支援。地籍整備の促進につなげる。
東日本大震災による教訓や、南海トラフ巨大地震に対する切迫性などを背景に「地籍整備」は社会的にも、 その推進が求められる事業の1つ。未実施の場合、被災後の復旧・復興に大きな支障をもたらす可能性も指摘されていることから、 特に必要性の高いエリアは、国の直轄で基本調査を実施。必要となる基礎的情報を国が市町村に提供することで、地籍整備の推進を促す。
より一層の推進が求められる都市部は、その精度や正確さが、地籍調査と同等以上と認められる場合に限って、民間開発や公共事業の実施によって得られる測量の成果を市町村が行う地籍整備に取り込んでいく一方、日本の国土の約7割を占めるとされる山村部は、より効率的な調査手法の確立によって着実な推進を図っていく。
衛星画像を用いた最新の測量技術の活用を念頭に17年度に当該手法の作業要領を作成。最新技術を生かしながら、地籍調査(測量)に要する期間と作業の生産性を高めていくことで、市町村による調査のスピードアップを実現、地籍整備の一層の推進を狙う。
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