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29歳以下の就業者/前年比2万人増も/働き方改革 待ったなし20170202建設通信
【技能労働者326万人に減少】
人口減少や高齢化を背景に建設産業にとって最重要課題となっている担い手の確保・育成。建設業は人で成り立つ産業であるだけに、官民の双方が将来への危機意識を持っていることは言うまでもない。若手の入職と、その若手への技術継承に官民が総力を結集して取り組んでいかなければ、建設産業は成り立ち得ない。労働力人口の減少に向き合ういま、生産性の向上や働き方改革は待ったなしの状況にある。
総務省の「労働力調査」をベースに国土交通省が作成した建設業就業者の現状によると、2016年の就業者数は前年から8万人の減少となる492万人。占める割合が高い技能労働者数は前年の331万人から326万人に減少した。
特筆すべきは就業者数の年齢構成比。全体の約3割を占める55歳以上が約2万人(前年比1.2%減)の減少となるなど、「大量離職時代」への突入を裏付ける結果となった一方で、29歳以下の就業者数は約2万人(同3.7%増)の増加となる56万人に上昇している。
この数字だけをみれば、若年層の入職・定着へ、明るい材料も見え始めたと言ってよさそうだ。
とはいえ、製造業など他の産業と比較しても就業者の高齢化が進行している現状に変わりはない。
特に技能労働者 (約326万人) の年齢構成比をみると、 65歳以上の45.1万人を筆頭に55−59歳が31.1万人、 60−64歳は34.5万人。55歳以上 (110.7万人)が全体の約3分の1を占める高齢化の構図に大きな変化は見られていない。 実際に29歳以下の若年層は15年の35.7万人から37.1万人に増加したが、 占める割合でみれば、 全体の11%でしかない。
休日の確保や賃金水準を含めた処遇の改善など、キャッチフレーズとなる『人材投資成長産業』の実現へ、担い手である若者に建設業を選択してもらうための環境整備は不可欠だ。
とりわけ高齢者層の大量離職(引退)を前に、産業の将来を担う若年層の入職と定着(離職の防止)、あるいはこれまで建設産業を支えてきた熟練工が持つ技術・技能を着実に後進へと伝えていく技術継承は喫緊の課題。
わが国全体として加速度的な人口の減少が見込まれる中、 他産業との人材獲得競争に打ち勝つ環境整備と、 労働力人口の減少をカバーする省人化の両立は、 産業の将来を占う重要なファクターだ。
i−Construction(アイ・コンストラクション)に代表される「生産性の向上」と、 産業の将来を支える「担い手の確保・育成」に向き合ういま、その両者を包含した 「働き方改革」の推進は待ったなしの状況にある。
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