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建設業の賃金・雇用拡大続く/常用労働者2・8%増/厚労省16年毎月勤労調査20170207建設工業
建設業の賃金と雇用の拡大が続いている。厚生労働省が6日発表した2016年平均の毎月勤労統計調査結果(速報)によると、建設業就業者に支払われた月間平均給与額は前年比1・4%増の38万5179円と4年連続で増加。暦年ベースでは1998年以降最高となった。常用雇用労働者数も2・8%増の289万人と6年連続で増え、10年以降では最多となった。
毎月勤労統計調査の対象は5人以上が働く事業所。16年の月額平均給与額の全産業平均は0・5%増の31万5372円、製造業は0・5%増の37万8032円。建設業は金額、伸び率ともこれらを上回った。
建設業の調査結果について厚労省は「官民で推進している担い手の確保・育成策が奏功したのではないか」(政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室)と分析。2020年東京五輪関連の工事が相次ぐ首都圏を中心に堅調な建設需要が続いていることも要因として大きいとの見方を示している。
建設業の月間平均給与額の内訳を見ると、固定給に当たる「所定内給与」が0・7%増の30万1640円、残業手当などの「所定外給与」が3・8%減の2万2717円、賞与や一時金などの「特別に支払われた給与」が6・4%増の6万0822円だった。
直近の月額給与も上昇している。一般的に冬季の賞与月間に当たる16年12月の現金給与額は前年同月比0・4%増の59万8856円。うち賞与額は1・5%増の27万1124円だった。
建設業の雇用環境の改善も着実に進展。16年の入職率は前年より0・03ポイント高い1・40%、離職率は0・01ポイント低い1・30%といずれも改善した。
一方、16年の月間平均実労働時間は0・1%減の171・3時間だったが、産業別(対象16業種)では運輸業・郵便業と並んで最長となった。内訳は、所定内労働時間が0・1%増の157・8時間、所定外労働時間が2・2%減の13・5時間、出勤日数が0・1日多い21・0日。厚労省は「官民で推進している建設現場の生産性向上策『i−Construction』の効果はまだ不透明」としている。
今後、建設業の就業環境のさらなる改善に向け、固定給の上昇と実労働時間の短縮が引き続き課題になりそうだ。
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