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本業堅調 全社が受注増/新事業領域も拡大傾向/通信設備大手3社の第3四半期決算20170209建設通信
通信設備工事大手3社の2017年3月期第3四半期決算が出そろった。連結の受注高はコムシスホールディングス(HD)、協和エクシオ、ミライトHDの3社すべてが前年同期より増加した。主力のNTTグループ関連工事が堅調に推移しているほか、ICTソリューションなどの新事業領域も拡大傾向にある。
通信キャリアの工事は当初、各社とも減少すると予想していたが、光コラボレーションモデルの普及やLTE−Advancedの本格化などを受けて一転、増加傾向となっている。
コムシスHDの受注高は、前年同期比11.9%増の2763億円で、このうちNTT設備事業は7.7%増の1504億円だった。社会システム関連事業等は、東京鋪装工業(東京都千代田区)の完全子会社化やメガソーラー発電所の駆け込み需要などが効き、28.2%増の660億円となった。デル、日本ヒューレット・パッカード、日本マイクロソフトなどとのアライアンスビジネスやソフトウェア部門も好調で、ITソリューション事業は10.7%増の404億円を確保した。
売上高は、NCC設備事業とITソリューション事業が減少したものの、全体の半分以上を占めるNTT設備事業、2番目に大きい社会システム関連事業等が増え、全体では1.7%増の2049億円と、3社で唯一2000億円台に乗せた。営業利益は、子会社の連結化に伴い営業費用がかさんだことなどで減益となったが、額としては高く、唯一100億円を超している。
協和エクシオの受注高は8.4%増の2302億円。主力のNTTグループ関連工事が7.4%増の1312億円となったほか、上下水道などの公共土木工事が好調で、都市インフラ関連工事は8.1%増の507億円と伸びた。公共工事は東京エリアが案件数の大部分を占めているが、関西や九州などでも獲得できている。
通信キャリア、都市インフラに続く第3の柱に位置付けるシステムソリューション事業も堅調に推移し、2.1%増の293億円を確保した。前年度からの豊富な繰越工事の完成や順調な受注を背景に、売上高も前年同期より増加している。
ミライトHDの受注高は、23.6%増の2318億円と大幅に伸びた。このうち、NTT事業は10.3%増の729億円、マルチキャリア事業は17.2%増の634億円だった。
事業区分別で最も伸び率が大きかったのが、50.8%増の502億円となったICTソリューション事業。700メガヘルツテレビ受信障害対策工事の拡充などに加え、今期から子会社化したIT企業のトラストシステム(千代田区)、シンガポールを中心にLAN配線工事などを手掛けるLantrovision社のM&A(企業の合併・買収)効果が表れた。商業施設における屋根型ミドルソーラー工事などが好調で、環境・社会イノベーション事業も33.4%増の451億円と躍進した。
一方、売上高は、ICTソリューション事業が44.3%増の420億円と大きく伸びたが、前期からの繰越工事が少なかったことなどが影響し、全体では0.8%減の1715億円となった。決算数値上、大手3社の中では苦戦を強いられているが、期中受注案件などの消化を促進し、売り上げと利益の回復に力を注ぐ。
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