社会人(建設業社員)としての基礎知識

ブログによるナレッジ蓄積(個人のための知識蓄積)

ニッコン建設経営通信

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

**ニッコン e-建設経営通信 【第197号】**

■ Question 

 建設工事の見積期間について、次の2点を教えてください。

相談1

 建設業法第20条においては、「建設業者が当該工事の見積もりをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければならない」 とありますが、建設業法施行令6条に定める一定の期間には、土・日や祝日及び年末年始は除くことが原則なのでしょうか。
 建設業法逐条解説書等に記載されている例示から判断すると土・日を含んでいるように思われますが。

相談2

 政令第6条第1項に「やむを得ない事情があるときは第2号、3号の期間は5日以内に限り短縮することができる」とありますが、このやむを得ない事情とは天変地異等の急を要する場合と解釈するのでしょうか。

■ Answer 

1 建設業法20条に定める見積期間について

 施行令6条に規定する見積期間については、たしかに土曜・日曜・祝日・年始年末等を含めるか否かは明記されていません。

 したがって、一般に解釈すればそれらは含まれていると解されます。

 この場合、この見積期間は最低基準であるということに留意する必要があります。

 例えば、国土交通省直轄工事では、入札参加者への入札参加までの期間設定に当たっては、見積期間を実効的に確保するため、原則として、土曜・日曜・祝日・年始年末・夏期休暇を除いて見積期間を設定するよう通知されています(「入札・契約手続のより一層の透明性・競争性の確保について」平成5年5月31日付け 記4参照)。

 したがって、見積期間に休日等を含めるか否かは、注文者側が判断することになります(もし、見積期間に休日等を含めないという取扱いをした場合、あまりに短期間の見積もりであるとして、下請業者が見積りそのものを断わるリスクも考えられるところです)。

2  「やむを得ない事情」について

 照会者がご指摘されていました天災地変は当然含まれますが、運用は相当幅が広く、ケースバイケースで運用されているのが実情です(早期着工が求められている等)。

**ニッコン e-建設経営通信 【第196号】**

■ Question 1 

 当社はこれまで、行政側の指導のもとに起工測量、交通整理業務などを外部に委託するときは、下請負契約をして施工体制台帳を作成しておりましたが、この度コンクリートの非破壊試験を外注するに当たり、直接工事費でないので一括下請負及び施工体制台帳の作成は該当しない(起工測量、交通整理業務も同様である)と言われました。

 しかし、これらの業務が直接工事費に該当しないものとしても、間接工事費に含まれる指定仮設の一括外注などは、一括下請負の対象となるし、施工体制台帳にも記載しなくてはいけないと思われますが、どのように理解して対応すればよいのでしょうか。

■ Answer 1 

 建設業法24条の7第1項に基づき作成される施工体制台帳に記載する必要があるのは、「建設工事」の下請契約の限られます。この点は、照会された方も理解されているように、法22条で禁止している一括下請負の対象となる「建設工事」も同様です。

 では、この「建設工事」にはどのようなものが含まれるかですが、基本的には法24条に規定されているように、相当幅広く解することになっています(つまり、建設工事請負契約という名称のものだけでなく、その内容によっては、売買契約であっても、リース契約の名称であっても、建設業法上の「建設工事」の請負に該当することがあり得るということです)。

この点を踏まえて、個別に検討します。

(1) 起工測量、交通整理業務、非破壊試験の外注

 これらの業務については、基本的には建設工事の請負契約に該当しないものと思われます。

 しかし、実際の契約内容及び作業の内容を契約ごとに判断する必要もありますから、疑問がある場合には、貴社の建設業許可行政庁などに契約書を示して、具体的に問い合わせでみてください。

 ただし、照会にありましたように、これらは直接工事費に分類されない業務だから施工体制台帳に記入の必要がないのではなく、そもそも建設工事の完成を請負う「請負工事」に該当しないために台帳記載を要しないとされているものです。

 なお、工事現場の「警備業務」については、その重要性を考慮して、請負工事には該当しないものの施工体制台帳に特記するよう要請している公共工事発注者が見受けられます(例えば、国土交通省直轄工事)。
 
 このような場合は、特記仕様書、現場説明書などで特にその旨を明示しています。

(2) 指定仮設の外注

 指定仮設の工事(任意仮設の工事でも同様です)は、積算上間接工事費に含まれていますが、工事の完成に不可欠な工事であり、現に「とび・土工・コンクリート」という業種もあるところです。

 したがって、仮設工事の外注は「建設工事」の外注に該当します。つまり間接工事費に含まれるか否かと、「建設工事」であるか否かとは直接関係がないのです。

■ Question 2 

 最近、施工現場に配置する技術者について、適正な配置か否かついてのチェックが厳しいと聞いていますが、具体的には、そのように行われているのでしょうか。

 例で結構ですから教えてください。

■ Answer 2 

 最近は、施工現場に配置する技術者についてのチェック方法は、従前とは比べものにならないくらい多くなってきています。

 その代表的なものだけでも、施工体制台帳、施工体制Gメン、適正化法による公共工事発注者からの通知、経審の工事経歴書、CORINS、監理技術者資格者証、下請代金支払状況等実態調査等が挙げられます。

そして、これらに基づく技術者チェックの運用も年々厳しくなってきているのが実情です。

では、その運用実態を一つの事案でみてみましょう。

(1)施工体制における問題点

  甲社は、専任義務が課された工事を一人の技術者に2件兼任させていた。

(2)問題点が発見されたきっかけ

 発注者であるA県が施工体制の重点点検を行ったところ、受注者甲社が提出した施工体制台帳に記載された専任義務がある技術者と、発注工事におけるCORINS登録されている技術者とが異なることを発見した。

(3)問題点発見後の処理

 A県が甲社に確認したところ、当該技術者はB県発注工事で専任義務が課されている工事と兼任させるため、データベース上の重複をさける目的で、CORINSへの虚偽の登録を行った事実が確認された。

 このため、A県は、事実関係をもう一件の発注者であるB県と許可行政庁に通知した。

(4)本件の場合、実際の許可行政庁の処分がどの程度であったかは不明です。

 * 本事例は、平成15年11月7日付け「施工体制台帳等を活用した適正な施工体制の確保について」に添付されていた「発注者及び許可行政庁における施工体制台帳の活用事例集」の一つを若干修正したものです。

**ニッコン e-建設経営通信 【第195号】**

■ Question 

  当社は、建築工事業の特定建設業の許可を有しています。

ただし、A県内にある営業所の営業所専任技術者は監理技術者の資格を有していますが、B県内にある営業所の営業所専任技術者は主任技術者の資格しか有していません。

この度、B県内での下請発注見込み額が1億円を超えそうな大型工事の受注を目指していますが、当該工事の見積り、入札等の営業活動を効率的に実施するため、B県内の営業所に担当させようと考えています。

当社はA県内の営業所には監理技術者の資格を有する技術者が既におりますから、B県内の営業所で営業活動を適法に行うことができると考えていますが、建設業許可担当部局の見解はいかがなものでしょうか。

■ Answer 

  結論からいいますと、貴社のB県内の営業所で本件工事のように特定建設業者資格が必要な営業活動を行うことは不適切です。

 いくら特定建設業の許可を持っている建設業者であっても、具体的に営業活動を行う営業所に主任技術者の資格しか持っていない技術者を営業所専任技術者として配置している場合には、特定建設業の要件に該当する建設工事の営業活動はできないというのが、建設業許可担当部局の考えです。

■ Question 

  先日は飛び込み営業の意義を教えていただきありがとうございます。
さて、飛び込み法以外の施主開拓法はどのようなものがありますか?

■ Answer 

 次のような方法が考えられます。

(1)無限連鎖探客法

 一種の紹介訪問の型をとるが、現在の施主を新しい施主の供給源とする方法で固定客の組織化に役立ちます。
 たいていの人は忠告や依頼を求めると満足を覚え、受注できそうなところを教えてくれるものです。
 私の友人は校友関係を積極的に活用し、その口添え、電話、書状の紹介を得て大きな成果を得ています。

(2)有力者活用法

 あるベテラン営業マンにいわせると、建設営業はバッチ族および官庁OBに限ると広言してはばからないが、これは少々短絡的です。
 しかしもっとも活用されているのもこの型が多いです。
 有力者を多く知っていることは営業マンの財産です。
 またそれは、メーカーから下請、銀行から貸付企業、有力設計事務所の活用など幅広く考えられます。
 有力者としては政治家、役所OB、前職の役員、団体役員、著名な大学教授、医師、弁護士、友人・知人、建築依頼者(建設、不動産業者)などがありますが、日常からの接触がその決め手となります。
 留意点としては見込客情報、相互関係、即訪問、商談進行状況の逐次報告などがあります。

(3)資金力活用法

 大手建設業の常とう手段ですが、資金はないが設備投資を望んでいる企業に資金の立替えや延払いを大幅に認める方法です。
 この場合、金利や適正単価の見積りや回収業務が大切となります。
 また遊休土地を所持している人にビルや倉庫の建設を勧めるのもよいでしょう。

(4)ダブル受注法

 端的に表せば、既客に追加または別の商品を売り込むことで、既客に対するアフター・サービスおよび満足感が決め手となります。
 具体的には旧建物を解体しての代替需要、セカンド・ハウス、本社屋建築にともなう社宅・独身寮、造成から建物などがあり、特命になる可能性が強いので大いに活用すべきです。
 注意すべきは追加工事の場合で、過剰サービスをするのではなく必ず追加予算を計上してもらうことです。
 またこの方法を用いるとスリーピング顧客(過去に開拓した得意先)の再耕、深耕にも役立ち、その中で一番傾向的に多い層を選択して訪問することになります。

(5)選択的販路開拓法

 もっとも効果的な方法は、現在の施主を研究・分類することによって継続工事・関連工事の発注見込みをさぐることです。
 そのため現場事務所を残し、大看板を立てておくことや大型工事施工中の近隣地に詰所を設置するのも一方法です。
 この場合、現地状況(近くに現場、営業所、資材置場、役員宅など)が有利条件となることもあり、現場中心ということからその近隣へのアプローチは現場主任が責任をもって遂行すべきです。

(6)継続訪問法

 「継続は力なり」という言葉がありますが、発注計画(工事内容、工期、発注時期、予算など)を事前にキャッチするためには、やはり日常の定期継続訪問が決め手となります。
 しかも官庁の場合は受注目標を明確化し、業界PRを十分にするとともに、役所内に親しい者をつくり情報収集源としなければなりません。ただ大手企業の社員も職制が高くなるにつれて口は重くなるものなので、面談時間には十分気を配らなければならないでしょう。

(7)資格限定法

 発注情報を事前にキャッチでき、自社ランクの工事内容であれば敢然と自社の工法、材料特長、手配などのPRを徹底します。
 また、ある進出希望地があれば出張所を開設したり、各種税金を納付してその地域での実績づくりに努め、PRする方法もあります。

(8)顧客台帳活用法

 建設業では一般に顧客台帳を作成していない企業が多いが、今後は顧客管理が最重要項目となりましょう。
 旧顧客を通じての情報の入手や余裕のある場合の営繕工事を通じての巡回アフター・サービスと有効な情報の再入手が可能となります。
 そして営業マンの自己管理用として、前述のダブル受注法と併用するとよいでしょう。

(9)面談調査法

 顧客を訪問するとき取引をしようとするのではなく、顧客と知合いになり友情をかちとろうと努力します。
 常に自分を緊張させ神経を鋭敏にしておくために新しい事実、新しい考え、諸情勢など新しい抵抗に毎日会うのが最良の方法です。

(10)タイアップ法

 「ギブ・アンド・テイク」の精神で相互利益を得るよう不動産業者、同業者、設計事務所、協力業者、設備業者、商社、金融機関などと情報を交換しながら受注を促進します。

(11)集会利用法

 これは住宅営業向きで、不動産展示場、モデル・ハウスに来た客に記名を願い追跡訪問するので成約率は比較的高いといわれています。しかも顧客は現実を見ることができる利点をもっています。

(12)定期刊行物利用法

 とくに業界情報紙の場合、官庁情報は紙上に発表になった段階ではもう完全に後手に回ることになるので、十分なアドバンス・セールスが展開されなければなりません。

**ニッコン e-建設経営通信 【第194号】**

■ Question 

 最近、業界紙等で総合評価方式についてよく報道されていますが、そもそも総合評価方式とは、入札制度の一つなのでしょうか。それとも随意契約の一種なのでしょうか。会計法にはどのように規定されている方式なのでしょうか。


■ Answer 

 よく誤解される点ですが、総合評価方式は、会計法上の契約の相手方の決定方式(入札方式)の一種です。

 国の発注工事の場合、会計法29条の6(契約の相手方)にその規定があります。同条第1項は、「予定価格の制限の範囲内で最低の価格」で入札した者を契約の相手方とする、通常の価格競争型の入札方式です。

それに対して、同条第2項は、「性質又は目的から前項(第1項の価格競争入札)の規定により難い契約については、同項の規定にかかわらず、政令の定めるところにより、価格及びその他の条件が国に最も有利なものをもって申込みした者」を契約の相手方とすることができると規定されています。

総合評価方式は、この第2項に基づく契約の相手方の決定方法なのです(第2項の規定による契約の相手方決定方法がすべて総合評価方式というものではありませんが、現段階では総合評価方式しかないと思われます)。

 第2項にある「政令」とは、予決令91条2項を指しますが、国の発注機関が総合評価方式を行う場合には、財務大臣に事前に協議する必要があると定められています。
 国土交通省所管事業は、平成12年3月27日付けで財務大臣と「工事に関する入札に係る総合評価方式について」で包括協議が完了しています。

総合評価方式が入札方式の一つである証左として、予定価格による上限拘束性があること、評価点が同点の企業が出た場合には、くじ引きで契約の相手方を決定するなどがあります。

 なお、地方自治法施行令第167条の10の2にも総合評価方式に関する規定が設けられていますので、地方公共団体発注工事は、この規定に基づいて実施されています(同条3項では「総合評価一般競争入札」という用語を使用しています)。

■ Question 

  建設営業において、飛び込み営業は効果があるのでしょうか?先輩の営業担当者は飛び込み営業をしたことがないし、意味がないと言っています。

■ Answer 

 営業効率の視点にたてばあまり好ましくはないでしょう。しかし、営業テクニックを向上させるうえ、特に「客対応に強くなる」点ではこれに勝ものはないでしょう。

 これにはつぎの3通りの方法があります。

(1) 地域別飛込みは、一定地域をシラミつぶしに徹底的に訪問し、2〜3ヶ月で完全に訪問し終わる件数が望ましいでしょう。初回訪問は15分位で切り上げ、アプローチには十分注意して、会社と自分を売るとともに、人間関係を作っておくことです。

(2) 業種別飛込みは、特定業種のみを専門に訪問する方法で、営業マンが業界事情に精通するので話題が豊富になり、施主と共通の場に立つことができるようになります。これを活用するにあたっては、営業マンが攻撃しやすく、しかも、得意な業種を2〜3選択することが大切でしょう。

(3)重点別飛込みは、ここぞと思うところを重点的に訪問する方法で、民間大手だとか遊休土地保有者を重点とするのもよいでしょう。また中央官庁とか地方自治体とか公団・公社とかに分類するのもよいと思います。

飛び込み体質があるか、ないか営業力の決め手ともなると言われています。
現在、建設各社の中堅・若手営業担当者は飛び込みにも注力しています。
今の飛び込みは明日の糧になります。
がんばりましょう。

課徴金減免制度

**ニッコン e-建設経営通信 【第193号】**

■ Question 

1月4日から改正独禁法が施行され、我が国で初めて課徴金減免制度がスタートしますが、どのようなものでしょうか。またその運用はどのようなものになるのでしょうか。

■ Answer 

 今回大幅に改正された独禁法の中でも、課徴金減免制度は最も注目されているものです。
 周知のように、立入り検査前に最初に談合事実を申告した企業は課徴金が全額、2番目は5割、3番目は3割が減額される仕組みです。秘密裏に進められる入札談合行為の摘発を進めるため、いわば内部告発を制度化した仕組みといえます。申告は単独企業に限られており、複数の企業による申告は認められません(申告も談合してから行うのでは悪い冗談では済まないからです)。

 また、よく誤解されるところですが、他企業のみ談合行為を対象とした申告(俗にいうチクリ)は対象となっていませんし、企業ではなく、個人名での申告も認められません(課徴金納付は企業あてである以上当然ことです)。

 しかし、この制度はどのように運用されるのか、実際に申告する企業はあるのかは、現段階では全く不明です。アメリカが反トラスト法の運用として同様の制度を導入したときは、当初は申告があったものの、やはり仲間を売った企業という評判がたったことなどから、制度変更を余儀なくされたという話もあります(申告した企業には課徴金納付がなかったり減額されるため、結果的には談合仲間には申告者がわかってしまうということでした)。

 また、欧州、米国などの大規模な談合行為(そのほとんどは製造業者における価格カルテルです)では、この申告制が割と見受けられていますが、その背景には、当該企業の株主代表訴訟の存在があるといわれています。つまり、先んじて申告すれば課徴金を納付しなくても済んだものを、申告しなかったために会社に課徴金相当の損害を与えたとする内容の訴訟です(価格カルテルの課徴金は数百億円になることも珍しくありません)。

 いずれにしても、我が国初の課徴金減免制度がどのように運用されるのか、全産業とも注目しているところです。
ちなみに、課徴金減免制度は、リーニエンシー(Leniency)といわれていますが、直訳すれば寛大(な措置)です。


.
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
検索 検索

過去の記事一覧

gun*os*
gun*os*
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

よしもとブログランキング

もっと見る

プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事