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**ニッコン e-建設経営通信 【第157号】**
■ Question
私はある中堅の建設会社の積算部に勤務しています。1年前に私と同僚が「VEリーダー」の研修会に2人出させられました。その後試験を受けて2人有資格者となりました。上司からは「うちの会社でVEが分かるのは君達だけだからVE案の検討は君達にたのむよ」と言われるがままさらに6ヵ月がたちました。
それ以来、営業からくる見積案件のうち競争案件はほとんど私達のところでVE案を出すようになりました。しかし、現状2人はそれぞれ積算案件を抱えているので、上司が思うほどVEに時間を当てられないのが実情です。営業からは「うちの見積もりは高い」とか「もっとVE案の数はないのか」と、好き勝手に言われています。
もっと効率的にVEをすることはできないものでしょうか。このままですと心身ともに消耗してしまいどうにもなりません。
■ Answer
ご質問というよりはお悩みですね。
どうぞこれからも会社で言えないことはこの「しゃべり場」にお送りください。全国の同志からもおなじような悩みを乗り越えた方々のアドバイスが送られてくるように運営していきますのでどうぞご期待ください。
さて、「もっと効率的にということですが」、結論から言えば、魔法はありません。
そこで、「効率」について思考してみましょう。「効率」というのは消費(時間・労力)に対するリターンの比だということです。したがいまして、視点としては2点を考えてみることです。
効率=成果/労力
最初は、分母です。お二人の「消費労力」が現在の状態では、会社としては成果との関係で把握できていないということです。次に分子である「VEの成果」をつかんでいないことだと思います。
さらに言えば、所詮2人の力でだせる「VE成果」は全体からすれば僅かでしかないということだということです。そもそも期待する方が無理なのです。あまりご自分を責めないでください。この辺を前提として今後の打開方策について検討をしてみましょう。
組織を動かすということは並大抵のことではないことは想像にかたくないのですがあえて言わせていただきます。まず、「2:6:2の原則」というものがあります。あなたの意見具申に耳を傾ける人はまず20%はすぐに増えるでしょう。しかし、反対者が20%は常にいます。そして60%の人々は優勢を見てどちらにも動く可能性がある勢力がいるという原則です。
まず、仲間をつくりましょう。今2人の有資格者だとうかがいました。まずは人数を増やしましょう。目安は第1段階を10%以上にしましょう。そのためには、研修機会をつくるようにしてください。口説き方は比較的他社の状況を具申することがよいようです。この時研修には、各部署から広く出てもらえるようにしてください。
次に、研修と平行して皆さんの活動を変えましょう。受注案件だけではなく失中案件も含めてVEによる縮減金額と利益幅増額金額を件数と合わせて把握できるようにしてください。これにより皆さんの成果が報告できるようになります。その後は、まず現場に行きましょう。最初は押しかけるというほうがいいかもしれません。現場ができて早いところへいきましょう。所長を捕まえてVE的コストダウン策をどんどん出してあげましょう。1つ2つ現場があがるごとに皆さんの仲間は増えていきますよ。
1年は我慢して成果を現業にかんじられるようにしてあげてください。その後は、全社的に成果を拡大していくために上司を動かす時が必ずきます。
その策は簡単にはご説明できないので、まず皆さんの仲間づくりを始めてください。その過程でまたお悩みになりましたらメールをください。
VEは「7転び8起き」が合言葉です。まず成果を組織に認識してもらえるようにしてみてください。
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