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ニッコン建設経営通信

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**ニッコン e-建設経営通信 【第226号】**

■ Question 1

 平成20年度、経営事項審査の改正の概要について教えてください。

■ Answer 1

 ■ 平成20年度、経営事項審査の改正の概要
1. 現行の経審における評価の現状、建設業の経営環境や企業評価に関する考え方の変化、入札制度改革の進展等を踏まえ、経審が企業努力を適切に評価し、企業経営の実態を的確に反映したものとなるよう見直す
2. 公共工事の発注の公正を確保するため、虚偽申請を徹底して排除する
3. 企業経営の効率化を図るために企業が行う企業形態の多様化等の努力を経審が阻害しないようにする
4. 公共工事の発注者が競争参加資格審査や入札参加資格審査等の場面で経審を適切に利用できるようにする

などの4項目を踏まえて改正案が提出されました。

■ 現行の完工高評点(X1)、自己資本額及び職員数評点(X2)は完工高、利益、自己資本をバランス良く加味した規模評価へ

● 完工高評点(X1)
1. ウエイトを0.35から0.25に引き下げる
2. 上限金額を2000億円から1000億円に引き下げ、評点の上限も現行の2,616点から   2,200点ほどに引き下げる
3. 評点の下限を現行の580点から400点ほどまで引き下げる

● 自己資本額及び職員数評点(X2)
1. ウエイトを0.1から0.15へ引き上げる
2. 現行の年平均完工高との比率を見るのではなく、自己資本額と利益額の絶対額を概ね1:1の割合で評価し、評点テーブルに当てはめて評点化する
3. 利益額はEBITDA(利払前税引前償却前利益=営業利益+減価償却費)を採用する
4. 職員数の評点は廃止する

■ 経営状況評点(Y)企業実態を的確に反映した経営状況評価へ
1. 現行の12指標から8指標へ大きく変更
 ・ 負債抵抗力指標(純支払利息率、負債回転期間)
 ・ 収益性・効率性指標(総資本売上総利益率、売上高経常利益率)
 ・ 財務健全指標(自己資本対固定資産比率、自己資本比率)
 ・ 絶対的力量指標(営業キャッシュフロー、利益剰余金の絶対額)
2. 企業実態に即した評点分布になるよう評点分布を見直す

■ 技術力評点(Z) より適確な技術力評価へ
1. ウエイトを0.2から0.25に引き上げる
2. 元請のマネジメント能力を評価する観点から、新たに元請完工高を評価
3. 法令に基づく制度化を前提に、基幹技能者を優遇評価
4. 1人の技術者を複数業種で重複カウントすることを制限(1人2業種まで)

■ その他の審査項目評点(W)社会的責任の果たし方によって差のつく評点へ
1. 労働福祉の状況や防災協定の締結、営業年数等について加点
2. 労働福祉の状況の減点の幅を拡大するとともに、W全体の評点を引き上げる
3. 法令遵守状況(建設業法に基づく行政処分)を評価対象に追加
4. 経理の信頼性向上の取組み(会計監査人の設置等)を評価

■ Question 2

 現在、当社で疑問になっている事項を質問させていただきます。
工事現場において、施工体系図の掲示が義務付けられていますが、工事担当技術者一覧までも掲示するような指導がされています。
しかし、これらを掲示した場合、個人情報保護法と抵触するのではないでしょうか。

■ Answer 2

建設業法施行規則14条の6において施工体系図に記載を求めているのは、監理技術者や主任技術者の氏名とそれらの者が管理をつかさどる建設工事の内容ですが、これらを掲示することは、建設業法上の義務ですから(同法24条の7第4項)、個人情報保護上は何ら問題はありません。

 次に、工事担当技術者一覧ですが、これは国土交通省が直轄工事発注担当者としての通知の中で定めたもので、その提出・掲示の根拠は、現場説明書、特記仕様書等によるもので、いわゆる甲乙間における義務の一つです。

 したがって、発注者との間で工事担当技術者一覧も施工現場に掲示するよう求められている場合には、その現場説明書等を承諾して応札し、その内容が請負契約の一環となっている以上、個人情報保護には抵触しないものと考えられます。

**ニッコン e-建設経営通信 【第223号】**

■ Question 1

 当社は、鉄筋工事に使用する鉄筋については、価格を抑えつつ品質を確保する観点から、まとめて購入しておき、工事の下請契約の都度、下請業者に有償で支給する契約を結んでいます。
有償支給した鉄筋の代金は、下請業者に支払う下請代金から相殺しています。

ところが、ある下請業者は、支給された鉄筋を他の工事現場に流用していることが判明しました。
当社としては、下請代金の支払前ですが、支給した鉄筋の代金は早めに回収しておきたいと思います。

この取扱いについて、建設業法上問題はないでしょうか。

■ Answer 1

 元請業者が有償で支給した資材の代金を、当該下請代金支払前に回収することは、下請業者の資金繰りを不当に圧迫することから、禁止されています(昭和47年「建設業の下請取引に関する不公正な取引方法認定基準」)。

その上で、下請代金支払時に支給資材の代金を相殺することは、予め元請・下請間で合意をしておけば可能です。

照会のあった会社は、通常はこの取扱いに基づいておこなわれていたということになります。

 しかし、下請代金支払前に、資材代金を事前(早期)回収することは原則禁じられています。但し、早期回収をすることに「正当な理由」が有る場合には、早期回収が認められています。

 例えば、下請業者が有償で支給された資材を他の工事に流用したり、あるいは転売してしまった場合等は、早期回収することに正当な理由があると考えられています。

 照会の事例では、他の現場への無断転用ということですから、早期回収することに正当な理由があると判断されるものと思われます。

■ Question 2

 4月に新入社員が入社しました。地元企業として育成するためのポイントを
教えて下さい。

■ Answer 2

 学校で習った知識を、現場の仕事の中でどのように使うかをわかりやすく教えることです。
手順書やマニュアルを渡して、それを説明しているだけでは効果はありません。

ある企業で社内業務探検を実施したら仕事の覚え方が各段によくなりました。
3〜4人のグループで積算や経理、工事部門を訪問して、インタビューすることで、どんな
仕事をしているのかを自分たちでまとめるのです。その発表を上司が聞いて、具体的に
アドバイスすることで、『そうか、こんな仕組みになっているのか』と理解が早くなるのです。
 
工事現場の探検も同様です。
安全管理をテーマに調査させると、案外ポイントを掴んで来ます。
そのとき現場の引率責任者は新人達の質問だけに答えるようにします。
 新人は事前の予習でマニュアルや手順書を興味深く読んでいます。
ここから、現場の見る目が育てられるのです。
要は、考えさせるきっかけを面白く進めることです。

**ニッコン e-建設経営通信 【第222号】**

■ Question 1

 建設業法について以下質問をさせて下さい。

 建設業法では、一定以上の建設工事には建設業法上の許可が必要ですが、「受注者が適法な建設業許可を持つ業者であること」の責任は受注者、発注者のどちらが負うのでしょうか。
 例えば、「受注する場合は、受注者は該当する建設業許可を持たなければならない」、あるいは「発注する場合は、発注者は該当する建設業許可を持つ業者に発注しなければならない」、のどちらが建業法上の責任とされるのでしょうか。
というのは、当社は建設工事を取引業者に発注する場合、上記のうち、発注者側に責任があると考えて、

・全取引先の建設業許可の取得内容、有効期間を把握して取引先DBに記録
・取引先に建設業許可証の写しの提出
・許可の有効期限切れが近い取引先には更新手続き督促と手続状況報告提出

等の取引先建設業許可管理業務を行っていますが、実際のところこれらの業務が相当の負担となっているのが実情です。
 このため、今般業務見直しの一環として、上記のような当社が発注者として実施している取引先管理責任があるとの前提に立つ考え方が正しいのか否か、再検討することとなった次第です。

■ Answer 1

 建設業法上は、一定以上の工事を受注する場合には、建設業者に許可制を求めていますが、発注者については、許可制などはありません。
発注者についての規制は、不公正な取引方法に該当するものに限られています。
これは、建設業法の第1条に明記されているように、建設業法は、「発注者を保護すること」を主目的の一つとしていることからも理解しただけると思われます。

 一方、貴社が受注者である建設業者に対して講じている「取引先建設業許可管理業務」は、法的には、発注者としての独自の取組というものです。
つまりは、それらの業務について貴社としてどのように対応していくべきかを自主的に判断して取り組まれる問題と思われます。
とはいえ、現在、建設業許可行政庁は、下請も含めた施工体制チェックを年々厳格にしてきており、それに的確に対応するには、貴社のこれまでの取組が不可欠と思われます。
その点からみれば、むしろ取引先建設業者の主任技術者の確認などの重要な点が欠落しているように思えるほどです。

 また、公共工事発注者においても、発注者の立場で元請による下請管理のチェックの度合いを強めつつあるところです。
 したがって、下請管理体制の見直しを図る際には、以上の動向を踏まえることが肝要と思われます。

■ Question 2

 原価管理に3年間も取り組んできたのですがうまくいっていません。
何故上手くいかないかを確認しながらもう一度初心に帰り、組織的に取り組みたいと思っているのですが原価管理の仕組みを構築し、これを維持していく為の組織とは何が要件となるのでしょうか。

■ Answer 2

 コストマネジメントにおけるチェック項目をいくつか上げてみましょう。

1.見積は顧客に容認される金額であり、理解の得られる内容になっているか。その金額の中で  会社が必要とする利益が確保できる可能性を確認できるか。

2.契約の金額を顧客の価値観に一致させるための活動が行われているか。その活動の結果は合  意の文書として共有化されているか。

3.予算書の作成に当たっては考慮すべき要素が明確化された上で前提となる目標が明示されて  いるか。内容を具体的な計画として示す形式になっているか。

4.予算書を審議承認する仕組みは有効なものとして確立しているか。コストダウンの方法は金  額と実行手段として検討されているか。

5.予算書の内容が検証されたうえで購買金額の目標が設定されているか。その目標により折衝  がなされ工事内容を合意した上で発注されているか。

6.予算書に基づき工事原価をコントロールする仕組みが現場に存在するか。その進捗状況は常  に確認されているか。

7.常に最新の施工・原価情報が現場で活用できる仕組みがあるか。情報は一元管理され利用状  態に合わせて適切に供給されているか。

8.計画(予算書)の活動仮定がそのデータ集計とともに結果(実算書)として集計されている   か。この結果をすばやく施工・原価情報に反映しているか。

 まだ他にもポイントはありますが、先ずこれらの対象に対し、実行を促し、確認し、修正しながら、良い状態を維持するための役割分担が社内にあるかどうかを確認する事です。
もし見あたらなければこれを役割分担しなければなりません。
もしあったとしてもこれが充分でないとすればそれを監視する組織が必要になります。
どんな仕事でも、実行する部門や担当者と、確認する部門・担当者を分離する事が今後は重要となります。

 経験的に有効だった施策をいくつか上げてみます。

1.見積業務を工事部門から分離し、仕事を取る為の営業関連業務と位置づけ営業門の近くに置  くこと。
2.工事施工の現状を見極めてそのやり方を常に高度化していくための工務業務を確立し、工事  部門と切り離し常に監視させる事。
3.購買部門の仕事を再構築し工事部門との役割を確認した上、管理部門の近くに置くこと。

 これらにより自社の業務システムをチェックしながら改革を進めてください。

**ニッコン e-建設経営通信 【第219号】**

■ Question 1

 最近、公共工事発注者が、工事受注者である元請業者が下請業者や資機材納入業者に不当に低い金額を押しつけていることが判明した場合、公正取引委員会に通報するという制度がスタートしたと聞きました。
不当に低い価格でも施工品質が確保されないなら、低入札価格調査制度や通常の工事成績評定の点数段階などでチェックすれば足りるのに、何故、公正取引委員会などに通報するのでしょうか。
官側が次第に民−民の取引関係に介入してくるようですし、昨今の規制緩和の流れに逆行しているようにも思えますが。

■ Answer 1

 照会のあった事項に関連する通達は、国土交通省直轄工事を対象に平成18年12月8日に通知された「低入札価格調査制度対象工事に係る特別重点調査の試行について」で新たに実施することとなったものです。

 まず、元請業者が下請業者や資機材業者にその強い立場を利用して不当に低い金額を強いるのは、独禁法の「不公正な取引方法」のうちの「優越的地位の濫用」に該当する違法な行為です。
しかし、実際には、優越的地位の濫用を理由として摘発事例はごくわずかであり(有料の賛助会員に無理やりさせたなどです)、特に低価格を強いるというケースでの優越的地位の濫用事例は、ほとんどありません。
やや現実離れをしていますが、あまりに低い提示価格であるなら下請業者や資機材納入にならなくてもいいのではないか、という論理がその壁となっているのです。
たしかに、優越的地位の濫用で公正取引委員会に申告する下請業者は、その後元請業者に完全に睨まれてしまうことは避けられないことから、これまではほとんど適用事例がなかったのです。
 
 一方、公共工事発注者からみれば、元請ー下請間などの取引価格は、低価格入札調査制度で対象にすべきものですし、もし下請が安かろう悪かろうを地でいくような施工をした場合は、元請業者に全面的に責任を問うことが出来る仕組みが会計法などで整備されています。
それにもかかわらず、公共工事発注者が元請業者と下請業者あるいは資機材納入業者との取引価格について、一歩踏み込んだ対応を取らざるを得なくなったのは、ひとえに、最近の落札率の急激な低下です。
結局、低価格入札調査制度の運用ではなかなか排除できないため、発注者として、低価格入札調査制度の運用で知り得た範囲内で優越的地位の濫用にあたると思われるケースについては、下請業者や資機材業者とは別に公正取引委員会に通報するとしたものです。

 むしろ、建設業界の上流と下流の混乱が一向に収まる気配がないため、公共工事発注者が、第三者の立場でやむを得ず公正取引委員会に通報する仕組みを作りらざるを得なかった、というのが真相に近いのではないでしょうか。

■ Question 2

 近年では小工事物件の増加など「一現場、一人社員」の傾向や、まだ若い主任クラスに現場代理人として任せていることがほとんどです。
部門長自ら極力、まだ不十分と思える代理人への運営支援を行っていますが、竣工間際の現場をまとめ上げることに追われ、部門全体の業績管理や結果が不十分になってきています。
このような体制の中、部門運営を改善するにはどのように考えればよいのでしょうか?

■ Answer 2

 企業経営の目標とする数値計画の達成は工事部門の利益獲得計画が達成されたか否かに懸かっています。
そして、その部門目標が達成できるか否かは個別の現場の成果に懸かっています。

 一人一人の現場担当者に工事(現場経営)を任せる訳ですから、全ての現場でうまく活動できることは保証されません。
部門としては与えられた大きな目標を達成させるために、任せた現場担当者それぞれがバラツキのない標準化された利益獲得活動が行なえるように、常に現場と交流し、指示・指導などの支援を行なうことが出来る業務体制を確立することが必要になります。

一人に1台のパソコン使用が当たり前になっていることで、以前より情報を引き出すことや特定の相手に伝えることが手段として大変便利になりました。
現場成果獲得の基本は現状の進捗過程が明確化され、目標達成のための対策をタイムリーに実施することでありますから、このような情報交換がスピーディに行なわれる環境は大変好ましいといえます。

引継会、施工検討会、実行予算審査会といった部門支援を通して個別現場への関与が行なわれた後は、現場担当者に利益獲得業務を任せることになります。
任された現場担当者はバラツキのない利益獲得活動を実行するために、電子メールやその他のネットワーク環境を利用することによってタイムリーに部門と連携(情報交流)を行なうことが必要になってきます。

 部門との情報交流として考えられること

・注文伺い:(発注稟議)発生原価の要因と、コストダウン発注を実現するための特殊条件の明確化や購買差益による獲得工事利益の上乗せの報告を行なう ※購買ルールにも関連

・原価変動報告:『協議書』などを使用して、追加工事や変更工事などの発生時による原価変動の報告と、予算と利益の予測、利益獲得への活動予定、仮注文書を使用しての工事の着手などの具体的な報告を行なう

・予算管理報告:『原価管理表』などの月次の報告によって、利益獲得の進捗状況、今後発生原価への改善目標、最終の達成利益予測などの報告を行なう

・改善指導:工事部門としての工事中の原価パトロールや検討会を実施して、現場の利益獲得課題の明確化により活動目標を現場担当者に指導するとともに、活動の結果報告を実施させる

・工事データ報告:『竣工会議』などによって、各工事の中で確認された生産性データや、改善事例、下請情報(評価)、顧客関連情報などを竣工時の利益獲得関連情報として報告する

現場での目標に対する活動とその成果に関する施工データの報告により、部門が現場に対する【支援業務の精度の向上】が可能となります。
組織と現場の連携により【組織を強化する】【現場への支援力を向上させる】といったような相乗効果としての期待が生まれてきます。

ISOなどで業務規定をされている企業がほとんどですが、実際には業務として十分に生かされていないのではないでしょうか。
どの現場も同じように成果を獲得できることを目的として、経験に格差のある技術者でも「しっかりと任せられる仕組み」として機能させることが重要になります。


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