社会人(建設業社員)としての基礎知識

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ニッコン建設経営通信

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**ニッコン e-建設経営通信 【第214号】**

■ Question 1

 公共工事における入札方式として従来から公募型指名競争入札方式というものがあります。
最近の改正通達では、工事希望型競争入札は明記されていましたが、公募型指名競争入札方式は削除されていました。
公募型指名競争入札方式は廃止されたのでしょうか。

■ Answer 1

照会のあった最近の改正通達とは、平成18年10月23日付けの「工事における入札及び契約の過程並びに契約の内容等に係る情報の公表について」の一部改正を指しています。
確かに、この改正通達をみると情報公表の対象として、従来の「公募型指名競争入札方式又は工事希望型指名競争入札方式」を「工事希望型競争入札方式」を対象とするように改正されています。

この点からみると、公募型指名競争入札方式は廃止されたように見えますが、その廃止通達はありませんし、現在も公募型指名競争入札方式は有効とされています。

 それではなぜ、このような取扱いになったかについては、まず、一般競争入札方式の適用が拡大されたことよることが大きく影響しています。
平成18年3月31日までは、公募型指名競争入札方式は「工事規模が概ね2億円以上7億3千万円」の工事について適用されていました。

しかし、平成17年10月7日付け「一般競争入札方式の拡大について」において、平成18年4月1日以降は、工事規模が2億円以上についても、一般競争入札方式を適用することになりました。

一方、工事規模2億円未満の工事については、従来から、「工事希望型指名競争入札方式(平成17年107日以降工事希望型競争入札方式に改正されています)」が実施されていました。そこで、国土交通省は、公募型指名競争入札の適用範囲を更に引き下げるのではなく、一般競争入札と工事希望型競争入札との2種類にし、そのうえで、工事希望型競争入札であっても特殊な施工技術を要する工事などでは、公募型指名競争入札方式によっても差し支えないとする、取扱いにしたのです(平成17年10月7日付け「工事希望型競争入札方式の手続について」(経過措置)参照。

つまり、公募型指名競争入札方式は、工事希望型競争入札方式のいわば補完的立場で生き残っているといえます。

■ Question 2

ISO9001が最近マンネリ化しているため、今後若手技術者育成のために活用したいと考えております。
現在ISO上の教育訓練は労働安全教育程度しか取り上げておりませんが、もう少し有効な方法を教えて下さい。

■ Answer 2

教育訓練は大きく分けて、(1)OFJT(集合教育) (2)OJT(職場内教育)(3)SD(自己啓発)の3種類に分かれますが、ISO9001:2000の要求事項の中では教育・訓練の要求事項としてOJTの点で考慮すべき事項が多くあります。

「6.2.2 力量、認識及び教育・訓練」にもとづき以下解説すると、
a)製品品質に影響がある仕事に従事する要員に必要な力量を明確にする。

現場代理人などの技術者の能力要件を明確化しなければなりません。
これは施工管理技士などの資格を保持していることは言うまでもなく、作業所の総責任者としての品質、原価、工程、安全などに対する技術・知識・経験を有していることを証明するための能力要件(力量)を持っていなければならないことになります。
力量を明確化する目的で現場代理人として自社の一人前の基準を設けて教育することが有効と思われます。

b)必要な力量が持てるように教育・訓練し、又は他の処置をとる。

上記の必要な力量が持てるようになるためにはOJTも含めて教育・訓練計画の中に落とし込む必要があります。
特に部門別教育・訓練計画は可能であれば個人別に落とし込むことが望ましいです。

c)教育・訓練又は他の処置の有効性を評価する。

OJTの中で難しいのは現場技術者の能力要件を客観的に評価することです。
「A君は躯体については理解しているが仕上げや設備についてはもう少しだ・・・。」などの技術的な評価を客観的な評価結果(チェックシートなど)にもとづいて指導対象者(現場技術者)よりフィードバックし、技術者の能力向上の機会とすることが重要です。
OFJT(集合研修)の場合についても同様に客観的な評価結果が求められます。

d)組織の要員が、自らの活動の持つ意味と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて自らどのように貢献できるかを認識することを確実にする。

ISOでは全社の年度品質目標を部門目標にブレイクダウン(下位目標への落とし込み)することを要求しています。
通常、部門目標はさらにプロジェクト目標へとブレイクダウンされていきます。
ここでは現場代理人が単にプロジェクト目標を達成するだけではなく、部門目標を個人の技術アップレベルまでブレイクダウンすることが望まれます。
例として、従来下水道工事しか担当したことが無かった技術者が初めて橋梁などのコンクリート構造物を担当することになった場合、知識・経験の不足を補う管理ポイントを目標の中で指導したり、または前回の工事で失敗をした際に同種の工事を再度担当する際には同じミスを起こさない工夫を目標設定させるなどがあります。

e)教育・訓練、技能及び経験について該当する記録を維持する(4.2.4参照)

ISO上はOFJTの訓練記録のみを記録する場合が多い。
ここではOJTも含めて訓練記録を取り、それをOJTカルテとして残していくことをお勧めします。
OJTカルテは各技術者の個人別に工事履歴や取得資格、上記c)の評価結果を記載し、技術者の担当上司が現場の異動にともない替わっても、カルテにもとづき本人のレベルや技術的な不足点を補う形で指導できるようにします。

**ニッコン e-建設経営通信 【第213号】**

■ Question 1

 建設工事共同企業体で50:30:20の比率により民間工事を受注し、当社は2番手
で30%の出資比率でした。
ところが、施工後のJV運営委員会の協議が進むにつれて、この現場は大幅な赤字
工事であることが明らかになってきました。
そのため、当社は企業体の脱退を考えましたが、発注者等との関係でそのような措
置をとることは断念し、代わりにスポンサー会社と協議し、持分を30%から1%へ
変更してもらうこととしました。
この出資比率変更に当たっては、協定書上の割合は変更せず、構成員間での施工
協力協定書において、出資比率を変更したものです。
 このような変更は、なにか問題があるのでしょうか。

■ Answer 1

 発注者の承認を得ているJV協定書第8条の出資比率を構成員間の施工協力協
定で出資比率を実質的には変更することは、発注者とJVとの請負契約書に「請
負者がJVを結成している場合には、請負者は、別紙○○共同企業体協定書によ
り契約書記載の工事を共同連帯して請け負う。」とされている規定に明確に違反
しています。
 さらに、このような処理方法は、税法上の問題を引き起こすおそれありと指摘
されているところです。

■ Question 2

金融機関から年間完成工事高の約半額の長期借入金がある土木会社です。
ここ10年程度しっかり返済していますが、最近、頻繁に「今後の受注見込み一
覧表と全ての実行予算書を提出して下さい」と言われるようになりました。
当社の信頼度が低くなったのでしょうか。

■ Answer 2

信頼度が低くなったというよりも、(借金返済の裏付け)確実性を求められてい
ると思われます。

公共投資が大幅に削減されていることは、金融機関も周知のことです。
加えて、金融機関に対する金融庁の監査も厳しくなっているようです。
金融機関は、今後受注がどれだけ見込めるかを「受注見込み一覧表」で押さえ、
「実行予算書」でコスト(粗利)を押さえます。
これにもう一つ、「月次試算表」が加われば数字は殆ど分ります。
常日頃から金融機関と友好的にお付き合いしていれば、そんなに目くじらを立て
ることはありませんが、受注確保のための策だけは戦略として持っていなければ
なりません。
「見込みが一つもありません」では企業としての存続も危うくなります。
上記3資料に、戦略を明確にした中期経営計画書(3〜5年程度)があれば金融
機関も安心すると思います。

蛇足ですが、財務情報に関しては、隠したがる傾向にあるようですので、そうい
う企業は良い機会ですので情報をオープンにして、金融機関の指導を仰いでいく
ことをお薦めします。
但し、情報をオープンするにあたってはご担当会計士にしっかり相談・打ち合わ
せすることをお忘れなく。

**ニッコン e-建設経営通信 【第212号】**

■ Question 1

国土交通省では、平成18年10月から、大型工事について、入札保証金
を納付させる措置を講じましたが、本来入札保証金は免除なのにわざわざ
入札保証金を納付させるねらいとはなんでしょうか。

■ Answer 1

 国土交通省が平成18年10月16日付けで通達したのは「入札保証金の
取扱いに関する試行について」ですが、これによりますと、WTO政府調達
協定対象工事である予定価格が7億2千万円以上の工事であって、地方整備
局長が必要と認めた工事を対象に試行することとなっています。

平成18年度は数件に試行し、平成19年度には改めて通知をすることに
なっています。
 入札保証金の額は、入札参加者の見積額の5%で、それを現金、あるいは
利付き国債、銀行等の保証書、入札保証保険契約証券などにより納付します
が、万一、落札者となっても契約を結ばない場合には、納付した入札保証金
等は国庫に帰属したり、銀行等の保証あるいは入札保証保険による場合は、
入札保証金相当額を国庫に納入しなければなりません。

このほか、銀行や前払保証会社による契約保証の予約を受け、契約保証予約
証書を提出することも認められていますが、この場合には「入札保証金の免
除」にあたるため、落札者が契約を結ばなくても、保証金の請求はできない
ことになっています。

 ところでなぜ、現時点で入札保証金を納めさせることにしたかですが、照会
にもあるように、公共工事では、これまで入札参加者が落札者となった場合で
も契約を結ばない、いわゆる落札辞退になるケースがほとんどなかったことか
ら、会計法第29条の4に規定されている入札保証金の納付義務については、
すべて「免除」による運用をしていました。

 しかし、近年一般競争入札方式や総合評価方式が拡大したことに伴い、その
条件整備の一環として、入札保証金(入札ボンド)の活用が位置づけられてい
たところです。

つまり、入札金額の5%程度の入札保証金あるいはそれに代わる保証を新たに
納付させることにすれば、経営基盤の弱体な企業の応札を防止することができ
るからです(これは与信枠の制約による応札者の絞り込みといわれる機能です)

 要は、銀行などの与信枠を活用して経営基盤の脆弱な企業の入札参加を防止
することねらいとしたものです。
肝心のこの機能がねらい通りに働くのかについては、今後の試行結果をみてみ
なければなりません。

しかし、平成6年に工事完成保証人制度に代るものとして創設された、契約金額
の10%又は30%の付保を求めた契約保証金制度の際にも、与信枠の活用がその
大きなねらいとして挙げられていましたが、この点では、ほとんど効果は上がっ
ていない、つまり契約保証金あるいはこれに代わる担保の提供ができずに入札に
参加できない、あるいは契約を辞退をした建設業者はほとんど皆無とおもわれる
からです(工事完成保証人制度という人的保証の廃止効果は当然ありましたが)。

入札保証金制度については、今年度の試行結果をみて来年度の方針を検討する
ことになっていますから、今後の運用が注目されるところです。

■ Question 2

 公共工事総合評価入札方式の中に、技術者のコミュニケーション能力とありま
すが、具体的にどのようなことを試されるのでしょうか。また、その能力を向上
させる方法はありますか。

■ Answer 2

 配置予定技術者の能力について、ヒアリングという評価項目があります。

当該工事に関連した工事経験について、どんな立場でどのような施工管理をした
のかと質問されるものです。
また、施工方法について現場条件を考慮した変更案や問題点の指摘と対策などに
ついても試されます。

工事品質は最終的には管理する人であり、その人の知識と経験を審査するという
ものです。
この受け答えが不適切であると、いかに資格や実績があってもよい印象を与えら
れません。

 ある実施例では、事前に想定質問をノートに書き、模範解答を作り、それを
見て読んでいたということがありました。
すると、コミュニケーション能力はゼロです。
現場は近隣や発注者などと協議する場が多くあり、変化に富んだ質問や変更が
生じてきます。
これを試しているのです。

 ヒアリング能力評価は4点です。
加点の中の1割くらいの比率ですが、2,3点の差が入札に大きく影響すること
を考えると見逃せません。

 そこでどのような訓練が必要かということです。
社内で質疑応答の訓練をすることです。
 施工検討会や工事工程会議において指名された人に質問します。
「この工事の住民対策は?」、「大雨のときの安全対策は?」というような具体
的な質問です。
回答する人は技術の裏付けや自分の経験を日頃から意識して説明できるように
準備することが大切です。
これが効果的な能力向上に結びつきます。

**ニッコン e-建設経営通信 【第211号】**

■ Question 1

 設備の管理区分上発注先は3社ですが、同一場所において施工する3建設工事を、当社が代表者であるJVとして受注することを考えておりますが、3社からの発注を同一のJVが受注することが可能でしょうか?

 また、監理技術者および主任技術者は、建設業法施行令27条2項に記載されているように兼務出来るのでしょうか?

それとも、発注者毎に受注をする必要があるため、発注別にそれぞれ監理技術者又は主任技術者を専任で配置する必要があるでしょうか?

■ Answer 1

 それぞれ異なる3社の発注者から同一JVが受注することは、発注者が了承していれば全く問題がありません(通常は発注者の了承は必要でないのですが、3社から全て受注することが事前にわかっていたら当該JVには発注しなかった、という考えもあり得るからです。多分照会者もその点の懸念があったかと思われますが、それは法的な問題ではなく、各発注者に事前に一応話をしておくのがいいかという道義的な問題だけが残ると思われます)。

また、監理技術者又は主任技術者の専任義務に関連する問い合わせについては、次の通りです。

イ 主任技術者の場合

「密接に関連のある2以上の工事を同一の建設業者(JVも含まれます)が施工する場合は、同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができる」(建設業法施行令27条2項)ことから、照会事例であれば兼務できるものと思われます。 

ロ 監理技術者の場合

「別々の発注者が、同一の建設業者と締結する契約工期の重複する複数の請負契約に係る工事であって、かつ、それぞれの工事の対象となる工作物に一体性が認められるもの(当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限る。)については、これらの工事を一の工事とみなして、同一の監理技術者が当該複数工事全体を管理することができる(「監理技術者制度運用マニュアルについて」(平成16年3月1日通知)三(2)参照)ことになっています。

 この通知によれば、今回の照会事例は、3つの工事の契約工期が重複するのか、工事の対象となる工作物に一体性が認められるか、当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結されているか、以上の3要件を全て満たしている場合にかぎり、同一の監理技術者が3つの工事全体を管理することができることになります。

それ以外は、それぞれの工事に別個に監理技術者を配置する必要があります。
 なお、照会のありました3件の工事の対象となる設備に一体性が認められるかについては、貴社の建設業許可行政庁に問い合わせてください。

■ Question 2

地方で土木建築工事を主体として営業している会社で工事部門に勤務しています。
ここ直近5~6年公共工事の縮減の影響を受けて、当社の工事(受注)量減少を補うために全社営業という言葉で部門長から情報の提供を求められることが多くなりました。

工事部内では工事現場周辺の小口工事情報件数の目標ノルマを代理人へ与えています。
営業部門は相変わらず下請け仕事や設計事務所周りをしてたたき物件を追いかけており利益の出る工事が受注できません。

「営業は仕事がない時代に、あたりまえだ。この工事で利益を出せない工事部門がだらしない。」と言って開き直ります。

 同じ会社にいて営業と工事は同じことを考えていないような気がします。
このままだと消耗してしまいそうです。
若手現場社員からも我慢の限界という声も聞かれます。
現状を打開するいい方法はないでしょうか。

■ Answer 2

公共工事の工事をベース受注に位置づけてきた建設会社では多くの企業が同じお悩みを抱えています。

ベクトルは力と方向の物理量です。
それぞれの力が違う方向を向いていると、その制限値しか力を集合することができません。

この状況が現状の皆様のお気持ちではないでしょうか。
もしも、一つ一つの力の方向を同一方向へ向けられたならば、力を総和することができます。

このことを参考に、企業内部の目標達成に向けた活動の力を最大化することを考えるべきです。
このためには、営業部門と工事部門それぞれのメンバーの目標達成施策統合活動力を高める道具づくりと活動の管理が重要なポイントになります。

 ちなみに、全社営業を唱える企業では言葉が「空回り」していて、このような具体的な体制(組織化)づくりや管理(PDCA)する活動が希薄であることが多いようです。
また、営業情報を「聖域化」している企業体質にも原因があるように思えます。

私どもでは、組織力を「営業部門および他部門を巻き込んだ全社横断的な組織体制で受注獲得を目指す活動」と定義しています。

その実現の第1段階では「物件別利益管理表」を営業部門と工事部門が合同で作り(粗)利益目標を共有できる仕組みづくりと仕事の流し方を合同で合意しながら作成することをお勧めしています。
ここで言う「物件別利益管理表」は、単なる数表ではなく営業(営業・工事の手の内にある)情報を初期段階から開示してそれぞれの案件毎に「受注時点での利益目標」を営業部門(営業担当者)と工事部門(購買含む)が合意した記録でもあります。

従って、原則的に合意した「受注時利益目標」確保が可能な状態が作れるまで受注しない、ということを組織として社長から幹部・担当者まで徹底することが「鍵」になります。
このような道具を使い情報を同じテーブルで議論できない組織はいずれ疑心暗鬼になり崩壊するのではないでしょうか。
是非一度このようなことに対する取組を社内議論として高めていただけると良いと思います。

**ニッコン e-建設経営通信 【第210号】**

■ Question 1

設備の管理区分上、発注先は3社ですが、同一場所において施工する3建設工事を、当社が代表者であるJVとして受注することを考えております。
この3社からの発注を同一のJVが受注することは可能でしょうか?
 また、監理技術者及び主任技術者は、建設業法施行令27条2項に記載されているように兼務出来るのでしょうか? 
それとも、発注者毎に受注をする必要があるため、発注別にそれぞれ監理技術者又は主任技術者を専任で配置する必要があるでしょうか?

■ Answer 1

それぞれ異なる3社の発注者から同一JVが受注することは、発注者が了承していれば全く問題がありません(通常は発注者の了承は必要でないのですが、3社から全て受注することが事前にわかっていたら当該JVには発注しなかった、という考えもあり得るからです。
多分照会者もその点の懸念があったかと思われますが、それは法的な問題ではなく、各発注者に事前に一応話をしておくのがいいかという道義的な問題だけが残ると思われます)。

監理技術者又は主任技術者の専任義務に関連する問い合わせについては、次の通りです。

イ 主任技術者の場合:

「密接に関連のある2以上の工事を同一の建設業者(JVも含まれます)が施工する場合は、同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができる」(建設業法施行令27条2項)ことから、照会事例であれば兼務できるものと思われます。
 
ロ 監理技術者の場合:

「別々の発注者が、同一の建設業者と締結する契約工期の重複する複数の請負契約に係る工事であって、かつ、それぞれの工事の対象となる工作物に一体性が認められるもの(当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限る)については、これらの工事を一の工事とみなして、同一の監理技術者が当該複数工事全体を管理することができる(「監理技術者制度運用マニュアルについて」(平成16年3月1日通知)三(2)参照)ことになっています。

この通知によれば、今回の照会事例は、3つの工事の契約工期が重複するのか、工事の対象となる工作物に一体性が認められるか、当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結されているか、以上の要件を全て満たしている場合にかぎり、同一の監理技術者が3つの工事全体を管理することができることになります。

それ以外は、それぞれの工事に別個に監理技術者を配置する必要があります。
なお、照会のありました3件の工事の対象となる設備に一体性が認められるかについては、貴社の建設業許可行政庁に問い合わせてください。

■ Question 2

わが社ではすべての現場において工期短縮を目指し、現場における生産性向上についての研究を工事部門でスタートさせたところです。
現場の生産性を向上させるための考え方やポイントとはどのようなことでしょうか。

■ Answer 2

生産性向上の目的は現場生産活動の中に存在する『ムダ』や『ムラ』を排除し、日々の生産出来型の進捗と質を向上させるためのものであり、結果としては生産コストが低減されている状態を目指すことであります。
したがって、顧客ニーズは『早く』だけを求めているのではなく、『良いものを安く』が当然のこととしているため、工期短縮だけに焦点が当たった活動を指すものではありません。

1)生産性向上に向けて現場技術者の役割 〜段取り〜

現場の中で仕事を円滑に進める上で昔から言われていることで【段取り八分】という言葉があります。
作業を行う職人さんたちの成功の秘訣として伝承されていることだと思います。
その職人さんをはじめとする専門工事業者を使ってものづくりとしての現場を運営する技術者にとってはどうでしょうか?
作業そのものを専門工事業者に任せていることを考えれば、現場監督が現場を生産性良く円滑に進めるためには【段取り十分(じゅうぶ)】でなければならないと言えるでしょう。
当然、職人さんが言う【段取り】とは意味合いが多少異なる必要があります。
専門工事業者のいう【段取り】とは自らの役割とする作業そのものについて、その作業をこなすための【能力】よりも作業を効率よく進めるための【作業の下準備的なもの】の方が高い生産性を獲得するために大きな影響を与えるといったことを意味します。
現場を統括管理する技術者にとっての【段取り】は専門工事業者の作業の効率(生産性)を向上させるために、手戻りや手待ちを発生させない【計画】や【指示】といったことになります。
したがって、作業に関わる片付けや工具の点検、使用材料の搬入準備・荷揚げ間配りなどは専門工事業者が行うべき【段取り】と考えます。

○具体的に元請の技術者が行うべき【段取り】とは、
・ 現場の状況を調査し作業間調整の計画と関係業者への打ち合わせによる周知
・ 納まりなどが明確になった施工図の準備と指示
・ 仕上がりの程度などの品質基準の明確化と指示
・ 施主・設計事務所などの顧客側との懸案事項の解決と施工への反映
・ 近隣など外部環境に対する施工阻害要因の解決
・ 作業規制などの明確化と作業員への周知、点検結果の是正指示
・ コストダウンに結びつくための省力化施工改善による出来型と掛高計画
などといったことが考えられます。

すなわち、現場技術者が行う【段取り】が現場の生産性向上(進捗と質)に大きく影響することになります。

2)生産性管理業務の効率化と精度の向上

生産性の高い施工が現場で行われるためには、生産性を管理できる仕組みを持つことが必要になってきます。
その仕組みは、生産性向上の目標に整合した計画を文書として明確にすること。
そして、その計画が精度よく実行されるために生産性向上活動に対する管理(計画・実績の対比など)を徹底することが求められます。
日々の工事管理の中に生産性管理業務が効率よく適正な状態で行われるためには、目標に整合した活動が行われているかどうかの実態を把握するための管理帳票などを整備して、それを使用する役割分担を明確にして現場管理を行うことが重要なことになります。
「頭の中ではわかっているが、書類が増えてしまっては忙しくてとても出来ない」「現場としては生産性を向上させるための努力は常に行っている。ただ、記録に残していないだけ」 やらなければならないことに頭では理解できるが、気持ちのほうでは忙しさを理由に【求められる活動】を拒否しています。
頭の中で理解していれば、どのように忙しくても管理の対象への的確な活動が実行されているのでしょうか? 
生産性の向上ということについては建設産業ではあまり重要視されてなく、特に元請側としては工業化による現場での省力化・工期短縮といったことへの追及は行われていますが、現場で扱われる数量(資機材、労務人工など)を管理して生産性を向上させる活動の実現には至っていません。
「わかっている」「やっているつもりだ」というのは実は何もやっていないということになります。
解っているとしながら管理の手抜きとなってしまっていることであり、実は大変だと言い訳にしている『管理帳票』を持たないこと、使用しないことこそが生産性を向上させるための管理活動の効率化や精度の向上を悪くしている。
つまり、現場における生産性の向上を阻害していることになります。

以上の2つのポイントから、自社としての現場における生産性向上のための業務チェックリストや管理帳票を策定して、すべての現場で標準的な活動が行えるように【業務改善】としての研究を行うことが重要であると思います。


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