社会人(建設業社員)としての基礎知識

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ニッコン建設経営通信

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**ニッコン e-建設経営通信 【第209号】**

■ Question 1

 当社はいわゆる元請業者ですが、建設業法40条で義務付けられている帳簿の記載事項について教えて下さい。

1.施主と締結した請負契約書には「契約締結年月日」があり、その工事の下請に発注した下請負契約書にも「契約締結年月日」がありますが、施主との契約締結前に下請と次のような契約締結等をした場合、建設業法上問題があるでしょうか。

● 帳 簿 記 載 例
【注文者と締結した請負契約に関する事項】
   「契約締結年月日」
    H18.5.1
【下請と締結した下請負契約に関する事項】
   「契約締結年月日」
     H18.4.1

2.帳簿の記載事項である「完了検査日」と「引渡し日」の逆転
 現実にはまだ完成していないので下請からの引渡しはないのですが、施主側の都合で下請から引渡しされる前に施主に引渡しを行った場合、建設業法上問題があるでしょうか。

● 帳 簿 記 載 例
【注文者と締結した請負契約に関する事項】
   「完了検査日・引渡し日」
     H18.7.1
【下請と締結した下請負契約に関する事項】
   「完了検査日・引渡し日」
     H18.8.1

■ Answer 1

1 契約締結日の前後について

 常識的には、施主からの請負契約締結後に下請契約が締結されると思われますが、基礎工事などは先行して施工されていることも多く、また、特に施主からの契約締結後でないと下請契約を締結できないという規定は存在していないことから、下請契約が先行せざるを得ない合理的な理由が有れば、本件は特に問題はないと思われます。

2 完了検査・引渡日の前後について

 この件も、照会にありますように、本来未完成ではあるものの、施主からの都合で完了引渡しをせざるを得ない場合等もありうることから、合理的な理由が有れば、引渡時期が前後しても特段問題はないと思われます。



■ Question 2

過日は新規開拓訪問における初回訪問の心構えや目的などをお聞きしましたが、その他注意することはありますか。(その2)

■ Answer 2

前回に引き続きアプローチの基本ステップを再確認いたします。
〜よい第一印象を与える〜(その2)

1.営業活動に悪影響を及ぼすクセをなくそう

 ある点を強調したり、力説したりするため意識的に使うジェスチャーは商談の際の一助となります。
だが技巧もマンネリズムに陥って相手が関心を失ったり、いらいらするようなら改めなければなりません。
クセがあって相手の気を散らす人はたいがいそのクセに気づいていません。
もし悪いクセがあったら早急に矯正すべきです。
次は矯正しなければならないクセをいくつか挙げてみましょう。
1) 指をはじくこと
2) 鉛筆やペンを噛むこと
3) 眼鏡や鉛筆などをもてあそぶこと
4) 足を組んだりはずしたりすること
5) 不必要に頭でうなづいたり振ったりすること
6) 手で机をおおげさに打ったりたたいたりすること
7) キーや硬貨などをいじること
8) 相手が話している時中断させること
9) 髪の毛をかくこと
10) 相手が話している間退屈したようにみせること
11) 顔の表情をオーバーにすること
12) 熱っぽくなったり興奮したときに大きな声を出すこと

2.言葉づかいのエチケットに気をつけましょう

1) 標準語を自由に使う
2) ウソや誇張は禁物
3) 語調に注意する
4) 話の締めくくりの時機を上手につかむ
5) 聞き上手となり、相手を十分納得させる
6) 上品で礼儀正しく明確に
7) わかりやすい言葉で早口にならぬよう丁寧に
8) 忠実で信用を得る話し方をする
9) やたらと英語は使わないこと
10) 相手によって敬語を自由に使い分ける
11) ユーモア感覚をもつこと
12) 言葉ぐせには十分注意
13) 売り言葉に買い言葉は慎む
14) 苦手の発音には注意すること
15) 必要以上の大声を出さないこと

3.誠意こそすべての資本

 営業は“人と人とのつきあいに始まってそれに終わる”もので、そのつきあいをより深めて長続きさせるのは誠意以外にありません。

笑顔も、クイック・サービスも、誠実なアフター・ケアもすべてが誠意から生まれ、それが顧客の心をつかむ最大の武器になります。

 そして、その誠意は真剣にお客様のためを思う立場から湧き出てくるのです。

4.名鐘は“打てば響く”

 お客様は何を考えているか? 何を求めているか? これがピンとこなければなりません。
それには顧客の立場にたった誠意がものをいうことになります。

たとえば、施主がどんな建築を、工事を、ほしがっているのか、気をつけていれば態度や口ぶりですぐわかるはずです。

そして、この誠意さえあれば“響き”は一方通行に終わらず、施主も技術員もともに共鳴しましょう。

5.巧言令色(ゆきすぎたお世辞)はマイナス

 大道商人のように、やたらと愛想をふりまき、ベラベラとしゃべるのはかえって人に不快感を与えたり軽蔑をかったりします。
“雄弁は銀、沈黙は金”という格言もあります。
必要以上のことはあまりしゃべらない方が信頼されるものです。

6. 個性を生かそう

 営業という仕事は人間と人間とのふれ合いであり、個性と個性とのぶつかり合いといってもよいでしょう。
他の人にはなく自分固有のものが個性なのだから、これを大事に育てて上手に発揮しなければなりません。

創造的営業マンは個性あふれる営業マンであるともいえます。

個性をいかに使うか、それによって相手はさまざまな印象を受け各様の反応を示します。
よい個性の適切な発現こそ営業マンに成功をもたらすのです。

営業マンの個性はいろいろな要素がミックスしています。
そして、それが1つにまとまった印象となって相手の心に入っていくのです。

だから個性をコントロールするにはいろいろな面を1つずつチェックしなければなりません。
整備工が気化器や点火プラグなどを1つひとつチェックし機械が動き出せるように完全整備するのと同じです。

この根本原理を心得ていて初めて前向きの形で個性について考えられるのです。
個性については他人の反応が唯一の正しい尺度となっています。
個性を最高に生かすためには自分の特長や趣味・品行などに気をつけなければなりません。

7.私達の魅力を生かそう

 魅力は顧客を喜ばせる力である。
私達もその気になりさえすれば、トップ営業マンの魅力を持つことができます。魅力というものは開発し得るものだからです。
魅力開発に必要な条件が、以降に述べようとしている〈好意を示す〉〈注意を引きつける〉ことになります。

**ニッコン e-建設経営通信 【第208号】**

■ Question 1

 当社は、建築工事業(建築一式工事)、とび・土工工事業(とび・土工・コンクリート工事)の許可はあるのですが、型枠工事を自社で施工しようとしたら、大工工事業の許可がないので、施工することは出来ないと指導されました。
 500万円未満の下請工事額なので建設業法の許可を必要としない工事であるから、当社は大工工事業の許可を持っていなくても型枠工事の施工は当然可能と考えていたのですが。

■ Answer 1

 たしかに1件500万円未満の工事は建設業法の許可を要しないと定められていますが、他の業種について許可を持っている建設業者の場合には(照会のあった建設業者も2業種について許可を有しています)、例え1件500万円未満の型枠工事であっても、直接請負う場合には大工工事業の許可を必要とするというのが、建設業許可行政庁の現在の見解のようです。

 もっともこの点について明文化されたものはないようですが、いずれにしても、この問題は行政解釈・行政指導の範囲内ですので、許可行政庁の見解に従うのが適切と思われます。

(なお、本件は、型枠工事が許可を持つ受注工事と関連する建設業法4条の附帯工事であれば、同法26条の2第2項に定める専門技術者を配置して施工することも可能です)。

■ Question 2

 ご無沙汰しています。
 毎日、お伺いしたアドバイスを胸に刻みながら、新規施主開拓を続けています。
 過日は新規開拓訪問における初回訪問の心構えや目的などをお聞きしましたが、その他注意することはありますか。 

■ Answer 2

 初回訪問アプローチの要件、アプローチの基本ステップなどを2回に分けて再確認いたします。

 初回訪問アプローチの要件は次の通りです。

1. 面接すること
 相手に面会しなければ目的は達することができません。
 なかなか相手は仕事の手を止めてこちらに向いてくれません。
 大事なことは相手が関心を持ってこちらに向いてくれるように態度、方法をとることです。

2. 面接の瞬間から相手の心情を察知する
 相手の動きをすぐ読み取って対応する鋭敏な神経が必要です。

3. こちらの誠意をぶっつける
 目的を達するためには自分の真心を捧げなければなりません。

4. 面接の目的を知らせる
 筋の通らぬ話では人を納得させられません。
 自ら納得しないことで、相手を納得させることはできません。
 必要な知識を十分修得しておくことです。

5. 相手の主張も聞き入れる
 こちらの希望を聞いてもらうためには、相手の希望も聞き入れる巧みなかけひきを必要とします。

6. 目的達成のためには、低姿勢または高姿勢と臨機応変の態度をとること
 相手をみて柔剛の対策を練ります。
 そのためには、話術を修得し、どんな人に対しても冷静に面談できる勇気を持つことです。

次にアプローチの基本ステップを確認します。
   〜よい第一印象を与える〜(その1)

 よい第1印象をつくりだすために重要なものは営業マンの態度です。
 特に第一声の挨拶はアプローチの大半を左右するので、自信と威厳に満ちた快活なビジネスマンらしさが必要で、立ち上がりは一切弁解しないことです。
 「私、○○建設の○○です」と必ず名刺を添えて会社と名前を相手に伝達すべきです。
 その際、会社のバッチやネーム・カードがついていればなおよいのですが、実際3分の1位は会社が不明だといわれています。

 第1印象をよくするには「3S原則」、つまりSmile(微笑)、Style(服装)、Sincerity(誠意)を適用することです。

1. 真実の微笑(心からの微笑)
 「私は親切な誠意のある人間であなたと友達になりたいのです。私がここにきたのはあなたのお役に立つためです。私はあなたをもっとよく知りたいと思います」と話しかける微笑です(鏡を見て表情・微笑の研究)。

2. 自分の習慣をチェックしよう
 その人の性格に反映するよい習慣は作れるものであり、強化しうるものです。
 望ましくない習慣であるとわかったら直ちにやめましょう。
 習慣は無意識のうちに身についたものではありません。
 誰でもその気になれば改善できるものです。

 よい習慣をつけるためには、次の質問に従って自分の習慣をチェックしてみるとよいでしょう。

1) 私は1日の営業活動を始めるにあたって、さいさきよいスタートを切るよう工夫する習慣を持っているだろうか
2) 私は自分の利益より顧客の利益を先にするような習慣を持っているだろうか
3) 私は積極的に考え、行動する習慣を身につけているだろうか
4) 私は良好な健康状態を保つ習慣を持っているだろうか
5) 私は精神を爽快にいつも張りきった気分にさせておく習慣をつけているだろうか
6) 私は礼儀作法をわきまえているだろうか
7) 私は顧客を訪問する前に徹底的に準備する習慣をつけているだろうか

次回、(その2)として続きをお届けいたします。

**ニッコン e-建設経営通信 【第207号】**

■ Question 1

 非専任の主任技術者は、工事を請け負った企業との直接的かつ恒常的な雇用関係が3ヶ月以上必要でしょうか。
※ある自治体では非専任の主任技術者については期間を問わないとQ&A集に載せていました。

■ Answer 1

  監理技術者制度運用マニュアルによると、「工事を請け負った企業との直接的かつ恒常的な雇用関係が3ヶ月以上必要な技術者」は、専任義務を課された監理技術者等と述べられていますから、その趣旨からは非専任の主任技術者には、「3ヶ月以上」という雇用期間要件は求められていません。
 しかし、発注者において、独自に特記仕様書等で配置する主任技術者の要件を別途厳格化している場合があるので、注意が必要です。



■ Question 2

 当社は東北で土木建築工事業を営んでいます。
 資本金3千万円、従業員21名の地場の建設業です。
 先日、親会社の財務部から「内部統制を行う必要があるので、営業、施工、購買、経理と給与計算支払業務のフロー図を送ってください。また、フロー図に使われる帳票類(請負契約書、発注関係、実行予算、工事台帳などの書式)も一覧表にして提出してください。」といわれました。
 当社に100%出資の東証一部上場の親会社とはいえ東京に本社を置く親会社と当社は全くの別会社、その全く別の親会社財務部の仕事に振り回されるのも腑に落ちませんが、そもそも内部統制というのはどのようなことなのでしょうか。


■ Answer 2

 一般的には「内部統制」といわれますが、もう少し丁寧に言うと「財務報告に係る内部統制」という言い方になります。

 当時はニュースで騒がれましたから記憶にあるかも知れませんが、平成13年にはアメリカの電力など先物販売のエンロンという会社が、巨額粉飾事件で破綻しました。
 その翌年にはやはりアメリカで通信業のワールドコムがエンロンと同様の粉飾事件で破綻しました。

 国内では平成16年に西部鉄道が有価証券報告書虚偽記載で上場廃止に追い込まれました。
 最近では、平成18年1月にライブドアの証券取引法違反容疑が発覚しております。

 このような事件発生を受けて、「適正な決算書を作成するための管理体制を、会社の経営者は構築してその管理体制が確実であるように確認しなさい」ということが「制度化」されました。

 つまり、偽りのない決算書を作成するように管理するということが内部統制ということになります。
 先ほど、内部統制が「制度化」されたといいましたが、このことは法律で義務付けられたということです。
 内部統制に関する法律といいますと、平成18年6月に成立した日本版SOX法といわれる「金融商品取引法」が注目されますが、内部統制を義務付けた法律は、これももう少し丁寧にいいますと「金融商品取引法並びに会社法は、財務報告に係る内部統制を義務付けた」という表現になります。
 ここでは紙面の都合もありますので、それぞれの法律が求める内部統制に係るところを次に要約します。

1)金融商品取引法(証券取引法等の一部を改正する法律など)が求める内部統制
 (1)上場企業に内部統制システムの整備を義務付ける。
 (2)上場企業に内部統制報告書を提出することを義務付ける。
 (3)企業が有価証券届出書の虚偽記載を行った場合、10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金を科す。
2)会社法が求める内部統制(会社法:平成17年7月26日法律第86号 平成18年5月1日施行)
 (1)大会社については、内部統制システム構築の会社としての基本方針決定を義務付ける。
 (2)内部統制とは、取締役の職務執行が法令・定款に適合することなど、会社業務の適切性を確保するための体制をいう。
 (3)大会社とは、資本金5億円ないし負債総額200億円以上の企業をいう。
(負債総額200億円というのは借金だらけという意味ではありません。それだけの資金を調達して、手広く事業展開をしている社会的影響が比較的大きい大会社という意味です。)

 いずれの法律もディスクロージャー(企業内容開示)を財務報告に関して義務付けており、平成21年3月期決算書から適用される見通しです。

 このように見てきますと上場会社でなければ、また、大会社でなければ内部統制とは縁遠い気がしますが、実はそうでもないのです。
 例えば、子会社の売上高あるいは完工高を親会社の売上に付け替えてしまうなどといったことがあると、正しい企業内容開示にはつながりません。
 そこで法律は「内部統制システムの構築と実行」を、上場会社や大会社だけではなく、上場会社や大会社の関連子会社の内部統制も管理してくださいとしています。
 以上のことから、お問い合わせのような親会社財務部からの依頼ということになったのでしょう。
 内部統制のもう少し詳しい解説は、このメルマガの別の機会があれば行いたいと思います。

**ニッコン e-建設経営通信 【第206号】**

■ Question 1

 今年の1月4日から改正独占禁止法が施行されました。
 この内容をみますと、かなり公正取引委員会は談合防止に力を入れているように思います。
 公正取引委員会は人数を増やして今後の談合再発防止に本腰を入れたと判断してよろしいでしょうか。

■ Answer 1

 公正取引委員会が人員を増やして談合防止に本腰を入れてきたのかについてですが、公正取引委員会としては、ようやく実現した独禁法の大改正ですから、本腰で取り組む姿勢を示していますし、それなりに平成18年度の予算や組織も強化されています。

 しかし、公正取引委員会の18年度の予算は2.5%増です。
 国土交通省などの予算が減額である中では相当健闘しているといえますが、そもそも全部が人件費、物件費などの行政部費ですので、活動費が2.5%増ということです。

 ただし、定員は42人増員され、うち立入り検査要員である審査専門官が25人と近年になく増員されていることは確かです。

 でも一方では、排除勧告・課徴金納付命令後(改正後では排除措置命令・課徴金納付命令後)の審判請求事件が急増しており、その対応に相当の人員を割く必要があるといわれていますので、一概に立入り検査面が飛躍的に強化されたとはいえない面があると思われます。

 公正取引委員会は、むしろ課徴金減免措置、つまり内部告発者の続出に期待を寄せている面が垣間見られますし、現に減免措置を申出る者は相当数に上っているのではないかといわれております(事柄上これらのことは内々に行われていますので、正確なことは不明です)。

■ Question 2

 公共工事総合評価入札方式の中に、技術者のコミュニケーション能力とありますが、
具体的にどのようなことを試されるのでしょうか。
 また、その能力を向上させる方法はありますか。


■ Answer 2

 配置予定技術者の能力について、ヒアリングという評価項目があります。

 当該工事に関連した工事経験について、どんな立場でどのような施工管理をしたのかと質問されるものです。
 また、施工方法について現場条件を考慮した変更案や問題点の指摘と対策などについても試されます。

 工事品質は最終的には管理する人であり、その人の知識と経験を審査するというものです。
 この受け答えが不適切であると、いかに資格や実績があってもよい印象を与えられません。
 
 ある実施例では、事前に想定質問をノートに書き、模範解答を作り、それを見て読んでいたということがありました。
 すると、コミュニケーション能力はゼロです。
 現場は近隣や発注者などと協議する場が多くあり、変化に富んだ質問や変更が生じてきます。
 これを試しているのです。

 ヒアリング能力評価は4点です。
 加点の中の1割くらいの比率ですが、2,3点の差が入札に大きく影響することを考えると見逃せません。
 そこでどのような訓練が必要かということです。

 社内で質疑応答の訓練をすることです。
 施工検討会や工事工程会議において指名された人に質問します。
「この工事の住民対策は?」、「大雨のときの安全対策は?」と言うような具体的な質問です。
 回答する人は技術の裏付けや自分の経験を日頃から意識して説明できるように準備することが大切です。
 これが効果的な能力向上に結びつきます。

**ニッコン e-建設経営通信 【第202号】**

■ Question 1

 当社の受注は、大半が民間発注による機械設備の修繕工事、機械器具設置工事で、官庁工事はほとんどありません。

 この請負工事を外注するにあたり、当社の現場代理人が常駐をできないことがある(要員不足、遠隔地での施工、地元対策、社内に有資格者がいない等)ため、協力会社の技術者に一時的に当社の専門社員という身分を与え、自社の現場代理人にするということがあります。

 この技術者は専門社員という名称ですが、施工体制台帳には、当該専門社員を現場代理人として記載しているものの、就業規則は適用しません。また、専門社員の賃金は協力会社が支払います。

 もちろん社会保険も協力会社が負担しています(この場合、出向受入のように見えますが、出向料の支払いをしておりません。協力会社は当該1人分の人件費について請負費用の工数に積み上げています)。

 ところで、この専門社員は現場代理人ですから、当社の工事部長が本人に指示をすることもありますし、一部の工事ではこの専門社員は主任技術者を兼ねていたこともあります。
 
 この場合、建設業法上なにか問題はないのでしょうか。

■ Answer 1

1 現場代理人について

 現場代理人について、建設業法は、請負業者が選任したら注文者に通知しなければならないとだけ規定されています(同法19条の2参照)。
 資格も規定されておらず、雇用関係も何ら規制されておりません。
 したがって、現場代理人だけであれば、いわゆる他業者から借りて配置することも可能です。
 しかし、公共工事の一部では、現場代理人についても、「直接的かつ恒常的な雇用関係」を特記仕様書などで求めているところが多くなっており、この場合の現場代理人は、社員以外には配置できません。

2 主任技術者又は監理技術者について

 主任技術者又は監理技術者は、工事規模等により必ず配置しなければならないものですが(同法26条参照)、建設業許可行政庁の通知では、これらの技術者は、当該建設業者と「直接的かつ恒常的な雇用関係」にある必要があるという運用しています(平成16年3月1日付け「監理技術者制度運用マニュアルについて」二ー四参照)。
 この点からわかるように、主任技術者等は派遣や在籍出向などの方法で確保した技術者を自社が受注した工事現場に配置することはできません。
 なお、「直接的かつ恒常的な雇用関係」とは、健康保険被保険者証の交付及び三ヶ月以上の雇用関係が必要とされています。

3 現場代理人と主任技術者等の兼任について

 通常は、現場代理人と主任技術者等は兼任していますし、公共工事請負契約標準約款などでは約款上もそのように規定されています。
 このような場合、現場代理人と主任技術者等は同一技術者ですから、現場代理人にも「直接的かつ恒常的案雇用関係」が求められます。
 これに対して、民間工事などで現場代理人とは別に主任技術者等を配置する場合、この現場代理人は、派遣・在籍出向者その他でも支障がないことになります(ただし、注文者から、当該現場代理人交替要求がなされてこともありますが、この点は本件とは別個の問題です)。
 このように現場代理人と主任技術者等が同一技術者であるか否かにより、大きく結論が異なります。

4 この問題の留意点

 数年前に許可行政庁から摘発された実例ですが、第三者から出向させて配置していた現場代理人の行為は、実質的には監理技術者として職務を行っており、したがって、現場代理人へ出向者をあてたことは監理技術者の出向と同視できるとして、配置技術者違反とともに一括下請負違反で処分されています。

■ Question 2

若い人に現場で指導することが難しいと感じています。
私はベテランの部類に入り、若い人への教え方にとまどっています。
何か良いヒントはないでしょうか。

■ Answer 1

部下と一緒に作業をしていると、つい「これを持ってきてくれ!」
「〜を計っておいてくれ!」と仕事を進めていくための“一方的指示”を
出しがちではありませんか?
 これでは人は育ちません。
なぜなら「なぜこんな指示を先輩・上司は私に出したのか?」という目的が不明だか
らです。
 そこで、“教え込む”要素を入れる必要が出てきます。
 それは相手の能力、経験を把握して、そのレベルに合わせた分かり易い裏付けを付加えることで、その指示の目的が理解されてくるからです。
 すると、指示+応用=能力アップになっていくのです。
 
 例えば、完成間近で現場内が梱包材、残材、ゴミが散在している所で工事係員(1〜2年生)に片付けるように指示を出す場面を想定してみましょう。
 指示するだけなら「現場はご覧の通りだ。時間を見つけて君も進んで片付けを手伝ってくれないか」という言葉になります。
 これでは何のために自分はこんな肉体労働をしなければならないのかと疑問を持つことになります。

一方、教え込む要素を入れてみると、
『本来片付けや整理は作業者(下請)自らがやるべきものなんだ。
 でも猫の手も借りたいくらい忙しいときには、監督の立場で手伝ってやることも必要だ。
 作業通路を確保したり、次の材料の搬入場所を確保してやらないと段取りミスにつながるから ね。 事故でも起こしたら元も子もないからな。』
 さらに、『自ら汗を出して片付けながら、梱包材を少なくしたり、ムダなゴミ・残材を
 出さないようにする作業方法も考えてみよう。
 ××××の例はこういった体験から生み出されたものだ。
 それと下請から見て監督が時には汗を出して働いていると共感が得られ、無理なお願いも引き受けて貰えたり、仕事がやり易くなるもんだよ。』というようになります。
 「指示する」から「教え込む」に方向転換していくことこそ、ベテラン技術者の若い人への指導の原点ではないでしょうか。


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