小説家・菊池英也の世界

新刊「夢うつつ、旅」水声社より好評発売中!

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ほんとに整理整頓ができなくて、お恥ずかしいありさまだが、書斎から寝室から、書棚はこんな状態。しかも、全体では書棚はこの数倍あり、おまけにほとんど二列縦隊で、裏側にほぼ同じだけの冊数があることになる。

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読むほうは買うほうにまったく追いつかないが、気になる本はつい買ってしまう。本はいつ役に立つか解らないなどと屁理屈をこねつつも。

ところで、地元の大型書店に週一で必ず立ち寄るのだが、このところ私の好きな海外文学の入荷具合が極めて悪く、なんだかがっかりして帰ってくることが多い。いくら海外文学が売れないとはいえ、こうしたファンもいるのだから切り捨てず、何とかしてほしいものだ。この分じゃ、ネットか都心に繰り出して購入してくるしか手がなくなるかもしれない。

私がほしい本は、たとえば講談社や角川なんかじゃなくて、白水社とか国書刊行会、みすず書房あたりなのだが……。

2009年執筆回顧

今年も残すところあとわずか。恒例の「執筆回顧」をしたためておこう。そうはいっても、今年はほとんど推敲に明け暮れた感がある。新規の執筆はほとんど“なきがごとし”で、その点では情けないが、私にとっては推敲も重要な作業。一発で人前に出せるようなものを書ける自信も才能もない。繰り返し推敲を重ね、寝かせておく時期も含めて、脱稿から多くの時間を費やすのが、これまでの常だ。

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しかし今年はなんといっても、新刊を上梓できたことが何よりも大きい。当ブログ読者の皆さんにもずいぶんと応援いただいた。「闇に眠る骨であるわたし」(パロル舎)である。今年の前半時点ではいつ出してもらえるのか見当もつかず、少々焦れてもいたが、夏になって急きょ出版が決まり、8月末に刊行。私にとって2年ぶり、6冊目の出版がかなった。

部数も2000部余りに絞られ、セールス的に難しいのはいつものことだが、この出版不況に加え、とりわけ文芸書の難しさを考えれば、あまり欲を出さず出してもらえるだけで御の字、という出版前からの気持ちを忘れまいと思う。

ただ、本自体の出来は素晴らしいもので、これまでの著作でも間違いなく最高の仕上がりだった。前作の「月子。」同様、銅版画家の浅野勝美さんに作品を提供いただき、その挿画が、ゴシックロマン的な内容とものの見事にシンクロした。このあたりは版元の手柄というほかない。

そもそもこの中編小説はだいぶ前に書いたもので、いま思うと、最も想像力が飛翔していた時期だったとも思う。2001年から中断を挟んで04年までに書き進め、それ以降も事あるごとに推敲を重ねていたので、その意味では、原稿を版元に渡した時点でかなり細部まで固まっていた。これまでなかなか出版に至らない作品だったが、ようやく日の目を見たことはこの上ない喜びだった。私自身、これまでの最高傑作ではないかといまでも思っている。


このほかでは、新作「海辺の廃レストラン(仮称)」と既刊「愛人」の推敲があった。「海辺の廃レストラン」は、雑誌の休刊により連載が中途で途絶えたものの、その後も書き進め、08年秋に脱稿した。しかし正直、完成度はまだまだとの思いがあったので、今年に入って二度ほど推敲を重ね、一度は版元に手渡したものの、周囲の評価があまりよくないので再度練り直すことにし、現在も鋭意見直し中。年を越すことにはなるが、あと1‐2カ月でめどをつけたい。


「愛人」は、03年に上梓した長編(企画出版4000部)だったが、版元と出版契約解除し、電子書籍化した。そのための推敲を昨秋から今年にかけて行い、3月末に出版した。電子書籍としては「マザーズ・ベッド」に続く2冊目だが、今回の電子書籍化にあたっては、ずいぶん内容に手を加えた。電子書籍とはいえ、私の中ではようやく納得の1冊になったとの思いが強い。

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上記の電子書籍2冊に関しては、お遊びで私家本を造ってみたりもしたが、これはこれで楽しい作業だった。「愛人」はハードカバーにしたが、「マザーズ・ベッド」をソフトカバーで妥協したのは少々後悔。ハードカバーで10部でも作り直そうかと画策している。


2010年は、とにもかくにも新作「海辺の廃レストラン」のめどをつけ、できることなら出版にまで持ち込みたい。あとは中断している「あるアホウドリ(仮称)」の執筆再開。夏か秋までに脱稿にこぎつけるのが目標だ。
3月末にTIブックスから電子書籍化した2作目の著書「愛人」の私家版が、ようやく出来上がった。部数は15冊ほどで、今回は、仕事で付き合いのある業者さんに無理を言って上製本にしてもらった。おかげでなかなかいい仕上がりになった。なかば自分で作ったにしては、大満足である。

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できればあと10部ほども作りたかったのだが、なにせ、電子書籍をそのまま自分のパソコンでプリントしているものだから、思いのほか手間がかかる。数か月前に、やはり「マザーズ・ベッド」の電子書籍版を利用して私家版を作ったときもそうだったのだが、一日中、それこそほとんど寝ているあいだもプリンターを稼動させておいても、1日に2冊ぐらいしかプリントできない。しかも、かなり頻繁に注意していないと、印刷位置やページがずれたり、印字がうまくいかなかったりする。もちろん両面印刷もできるのだが、表裏の位置が微妙にずれたりするので、まず奇数ページ、それからひっくり返して偶数ページを印刷することになる。そのうちプリンターが悲鳴を揚げて、故障にいたる…‥。

通常のパソコン用プリンターは、やはりこうしたハードワークには適していないようだ。当然のことながら、印刷業者がやるようなわけにはいかない。しかし、前回の「マザーズ・ベッド」私家版に続き、今回「愛人」を20冊ほど印刷し、このうち、ロスを想定した予備を除く15冊ほどが仕上がってきた。

本文の中身は電子書籍の版をそのままプリントしたものの、あとのカバーや製本はその筋の業者に依頼した。製本は製本業者、そしてカバーはオンデマンド印刷でPP加工を施した。手間は同じで部数が極端に少ない今回のようなケースは、業者もありがたくないというのが本音だろうが、そこは日ごろの顔つながりで、温情にすがってなんとか頼み込んだ。

思えば、この長編「愛人」は2003年発刊で、私にとって初めての企画出版(初版4000部)だった。その意味では、本格的な執筆活動を告げる記念碑的な作品ともいえる。書き下ろしの最中は、書き直しも徹底的に、それこそ頭の中がぐちゃぐちゃになるほど要求された。

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ただし、カバーラフなどは事前に見ることなく、本の外観は出来上がったときに初めて目にするという始末だった。コストを抑えるためにソフトカバーとは聞いていたが、正直いって、あまり満足とはいかなかった。

内容的にもいま見ると、あれこれ無駄や見直したい部分が多かったのだが、それも今回の電子書籍化にあたって練り直し、当時よりはかなり納得のいく内容になったと思っている。(電子書籍版はこちら)

わずか15冊ほどではあるが、それを上製本で形にできたことは、あくまで自己満足の世界とはいえ、うれしいことだ。この作品に関しては、これでひとつ区切りがついたような気がしている。

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         帯をつけると、またやっかいなので、帯文のつもりでコピーをカバー裏に刷り込んだ。

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                     大扉(別丁)もフォト用紙を使って自分で印刷。
偶然の一致か、出典が同じなのか、奇妙な相違を見出すことがある。ただのマネかパロディなら、奇妙な相違でもなかろうが……。

国書刊行会が刊行している短篇小説シリーズ「短篇小説の快楽・全5巻」のしおりを眺めていたら、その中に、本の上にハートが載った絵柄が印刷されていた。

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これを見て、どこかで目にしたような気がしていたのだが、ふと、それと似た絵が、XTCというイギリスのロックバンドのアルバム「NONSVCH」の裏ジャケットにあることに気づいた。

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類似のいきさつなど詳しいことはわからないが、どう見ても似ている。有名な出典でもあるのなら、ご存知の方がいたら教えていただきたい。いずれにしても、なかなか素晴らしいメッセージを発している絵柄だと思う。

国書刊行会のしおりのほうには、絵柄の下に「本と心は分かちがたい」といった文言がある。まさにそのとおり。本とは、その書き手にも読み手にも心が宿っていなければならない。もちろん形をなす「本」という物質自体にも“心”がこもっているのではないだろうか。

一方のXTCのジャケのほうは、このアルバム掉尾を飾る「Book are Burning」という曲の絵柄になっている。この曲、まさに名曲だが、「本が燃えている」というタイトルどおり“焚書”の歌である。歌詞の内容は次のようなもの。

本が燃えているよ/街の中心の広場で僕は見たんだ/炎がテキストを焼き尽くしている様を/本が燃えているんだ/静まりかえった旋律の中で/彼らが本を燃やす場所を知っているだろう/つぎは人間の番だね//活字になった言葉に目くじらを立てなくてもいいはずさ/なんと書いてあろうが、どうでもいいもの/過去から現在へ受け継がれてきたものは知恵だし/脚色に必要なのはお前の心と頭なのだから//本が燃えているよ/自分の街にいても、僕らが振り返るのを見ては/視線を他の場所に向けさせる/本が燃えているんだ/運動場でもね/焦げた紙の匂いは焼けた髪の匂いとは違うんだな//(中略)//本が燃えているよ/日ごとに多くなって僕は祈るだけさ/お前たちは飽きないのか、このゲームに/本が燃えているんだよ/願わずにはいられない、なんとか炎の中から/不死鳥が飛び立つことを

余談になるが、じつはこの曲にインスパイアされて、私はかつて「焚書野郎」という短篇を書いた。初作の作品集に収録したその短篇は、当ブログにも、またHPのほうにも掲載しているので、お時間がある方はぜひどうぞ。
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最高のご馳走―。とはいっても、今回は銀座「ロオジエ」のレポートの続きではない。手作りで取り組んでいた「マザーズ・ベッド」の私家本30部が出来上がってきたのだ。電子書籍化した同書「マザーズ・ベッド」をそのままプリントして製本したもの。(上の写真はヴェルサーチの大皿に盛った私家本。いささか器に負けてるな)

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本の中身は、書籍用紙を8000枚ほど買い込んで、電子書籍の組版をそのまま利用して、これをこつこつと自宅のプリンターで印刷。表紙はちょっとわけありのデザインを使わせてもらい、これを加工し、業者にオンデマンド印刷してもらった。製本も外注。すべて昼の仕事で会社に出入りしている業者さんたちなので、料金も格安で済みそうだ。

並製の軽装版なので、ハードカバーのような重厚感は望むべくもないが、それでもまずまずではないかと思っている。もちろん30部の私家本なのだから、すべては自己満足の世界なのだが、それでも形になるのはうれしいものだ。いずれ死後にでも名が売れれば、プレミアつくこと間違いなし。(笑)

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ページ数は電子書籍と同じ248ページ。見返しにはレザックの「べに」を使った。レザックはカーフ調の模様で、その中でも「べに」は最も鮮烈で深い赤。見返しには少し重すぎたきらいもあるが、それだけに存在感はある。

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総じて初めての私家本にしては上出来だろうと、自画自賛。さっそく自著専用の書棚にも飾ってみた。

あとは、「愛人」のほうも電子書籍がこの2日に発売されたので、こちらもこつこつとプリントして、来月くらいには同じく私家本として30冊くらい作りたいと思っている。

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