気まぐれ音楽紹介 from 横浜♪

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伝統的愛蘭民謡集。

#1826 『Irish Heartbeat』 Van Morrison & The Chieftains (1988 - 全米102位、全英18位)

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  ※過去記事 『オーディナリー・ライフ』

 今夜聴いている 『アイリッシュ・ハートビート』 は、かのヴァン・モリソンがアイルランドのトラディショナル・バンド、ザ・チーフタンズと組んで制作した名盤であります。ヴァン・モリソンも北アイルランド出身ですから、いわば同郷の仲。

 80年代はヴァン・モリソンがロックから方向転換し、トラッド、ブルーズ、ジャズなどをブレンドした独自のスタイルを模索していた時期でしたが、88年のこの作品では思い切りトラッドに傾いていて、自らのルーツを探るような試みであったと思われます。

 ザ・チーフタンズは典型的なアイリッシュ・トラッド・バンドで、ヴァイオリンにフルートにハープなどに加え、伝統的なパイプ楽器や笛などが色彩豊かなアイルランドの音色を奏でてくれます。

 レコーディングの面々は以下の写真の通りです。
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 もちろん彼ら以外にもゲスト・ミュージシャンが参加しています。

 全10曲ですが、2曲がモリソンのオリジナルで、残りの8曲はアイルランドの民族音楽という構成です。民謡というのはどこの国のものでも郷愁を呼び起こす効果があるようで、このアルバムを聴いているとなんとなく東北にいる両親を思い出したりします。

Tr-01 Star Of The County Down
  02 Irish Heartbeat
  03 Ta Mo Chleamhnas Deanta/マイ・マッチ・イット・イズ・メイド
  04 Raglan Road
  05 She Moved Through The Fair
  06 I'll Tell Me Ma
  07 Carrickfergus
  08 Celtic Ray
  09 My Lagan Love
  10 Marie's Wedding

 幕開けはまさにノスタルジックな 「スター・オブ・ザ・カウンティ・ダウン」 から。“カウンティ・ダウン” とは北アイルランドにある郡の名前だそうで、この曲はその中のとある町に伝わる民謡なんですね。音階から “ファ” と “シ” を取り除いた5音でメロディが作られています。この5音階がアイルランド民謡独特の雰囲気を醸し出すんですね。アルバムのトップに置く効果は絶大で、私はこの曲を試聴した瞬間に、アルバム購入を決めました!

 Tr-02 はアルバム・タイトルの 「アイリッシュ・ハートビート」 です。この曲はモリソンのオリジナルで、元々は83年のアルバム 『時の流れに』 (1983 - 全米116位、全英24位) に収録されていたナンバーをセルフ・カヴァーしたもの。ゆったりした流れが都会の喧噪を忘れさせてくれます。バックで聞こえる女性コーラスは June Boyce です。

 Tr-03 「マイ・マッチ・イット・イズ・メイド」 はハープシコードのような音からヴァイオリンに移るイントロが印象的な曲。ヴァン・モリソンKevin Conneff のツイン・ヴォーカルを楽しむことができます。そして途中から入ってくる女性はあの Mary Black なんです! 彼女は彼女でいずれアップしなければいけませんね〜。

 Tr-04 「ラグラン・ロード」 は “オン・ラグラン・ロード” としても知られるメロディに Patrick Kavanagh という詩人が歌詞をつけた曲です。ラグラン・ロードという道はダブリン市内に実在する道路。この静かな道を歩いていて、若い頃女性と交わした愛情を思い起こすといった内容のようです。この曲は他の多数のアーティストによってもレコーディングされています。

 Tr-05 「シー・ムーヴド・スルー・ザ・フェア」 はこれぞ民謡といった趣の曲です。詠唱の雰囲気を多分に持ったメロディにストーリー性のある歌詞、しかも歌詞にもいろいろなヴァージョンがあって、伝わる地域によって内容が少しずつ異なるようです。ゆったりとした風情は万人に愛されるらしく、これまた数多くのミュージシャンがレコーディングしています。

 Tr-06 「アイル・テル・ミー・マー」 はいわゆる童謡で、アイルランドでもイギリスでも歌われているようです。速いリズムに早口の歌い回しが、子どもたちには楽しいのでしょうね。
 ちなみにシングル・カットされています。こちらが7”シングルのジャケット。
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 Tr-07 「キャリックファーガス」 はアイルランド第2の都市コークに伝わる民謡。原曲は妻を寝取られた男を描いた歌詞のようですが、ここでは英語版の懐古の念を誘うヴァージョンで歌われています。とても素敵なバラードに仕上がっているので、ノスタルジック・ヴァージョンで良かった!

 Tr-08 「ケルティック・レイ」 は2曲目のモリソン・オリジナル。こちらも元々は過去のアルバム 『ビューティフル・ヴィジョン』 (1982 - 全米44位、全英31位) のトップを飾っていた曲の焼き直しです。ノンビリしたAメロからリズムを変えるサビメロへの移り変わりが楽しいですね。ヴァイオリンとフルートの伴奏が清らかな空気を運んできます。

 Tr-09 「マイ・ラガン・ラヴ」 はダニゴール州に伝わる民謡。アイルランドのことを直接記述することを禁じられていた時代に、祖国を愛して止まない人々が、自国を女性になぞらえて歌った曲だそうです。“ラガン” とは “後から回収できるようにして、いったん捨てる物” のことで、自分たちは祖国を決して見捨ててはいないのだという愛国心の表れなのでしょう。

 ラストを飾るのは明るく弾けた 「マリーズ・ウェディング」。ダンス・ミュージックです。でもディスコとは180度反対方向の民族舞踏といった感じですね。この弾け方は楽しいなあ。村のみんながマリーの結婚式を祝ってくれている風景が思い浮かびます。この曲はスコットランド民謡みたいですね。ヴァイオリン弾きが中心となって舞踏曲を奏でる。素敵な光景です!





 決して数多くのシングル・ヒットが出るようなアルバムではありません。そのためか全米でも全英でもいささか地味なセールスに終わったようですが、実はその後も長いこと人気のあるアルバムであるようです。

 かく言う私も、購入直後より数年間経った後の方が、聴く回数が増えてきました。リリースからもう20年以上経つ作品ですが、内容が内容だけに逆に古くならないんですね!

 ヴァン・モリソンとザ・チーフタンズの親交はこの後も続いていきます。

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当時はこんなアルバムが出てるの全く知りませんでした。中古屋で見つけて聴いたら、かなり気に入ってしまいました。TBさせて下さい。

2010/11/26(金) 午前 7:32 BBコシ 返信する

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1曲目からもう心を奪われてしまいますね。ヴァン・モリソンがますますロックから離れていくのは、こういった魅力的な音楽が彼の心を満たしているからなんですね。
TBありがとうございました。お返しにうかがいます。

2010/11/26(金) 午後 7:57 gutch15 返信する

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