魚増ブログ

_さかなを増やしたいなら、放流の前にすべきことがあるはず・・・よりよい魚類増殖を日々探求中

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ブラックバスと遊漁料

3ヶ月以上も放置してしまっていてすいません。
 
短く済ませられるものなどはTwitterで済ませるようになると,どんどん相対的にブログのハードルが高くなってきて,仕事が忙しい事もあり,遠ざかっていました。
 
あまり両者の垣根無く,更新していくようにしたいと思います。
 
さて,リハビリ的に
 
■ ブラックバス生態調査へ釣り大会 箕輪の天竜川で28日(2012年10月22日,長野日報)
 
天竜川で近年急増しているブラックバスの実態を把握してもらうために漁協が釣り大会を開く,という記事。
ブラックバスの”駆除”釣り大会というものは全国各地で行われていますが,「多くの人々に天竜川の魚たちの現状を知ってもらい、バスを釣った場合のリリース(再放流)禁止もアピール。バスの生息実態を把握して今後の対策につなげていく狙いだ。」という,生息実態調査を目的とした釣り大会は珍しいですね。
 
このブロクでも,駆除を目的とした釣り大会には否定的な見解を述べてきましたが,このような生息実態をより多くの人に知ってもらうため,の釣り大会は大いに結構ではないかと思います。出来れば,1匹1匹どこで釣れたかの詳細まで申告してもらい,大から小までのスケールで生息場所の把握が出来ると良いなと思いました。
 
これまで,三重県・和歌山県・奈良県県境の熊野川水系では,おとりアユがオオクチバスに追われたり食べられたりするという被害を聞いていますが,その割りに他水域では聞かないと言う話を関係者としていたことがありますが,天竜川でも同様の被害が生じているのですね。
 
「今夏今までに無くバスが繁殖」したとのことですが,これがコクチバスであれば,オオクチバスよりそのような被害が出やすいかもしれません。というか,オオクチバスが「アマゴやイワナを食べる」というのはかなりレアな事例だと思います。
 
それ以外に,近年天竜川では,国内外来魚*としてカワムツが侵入し,分布を拡大しているはずですが,どうせならカワムツも対象にして実態調査をして欲しいと思いました。
 
*国内外来魚(生物)・・・「外来」という語感が「外国」「海外」を想起させるため,あえて日本産ではあっても本来の生息地以外に侵入した魚(生物)をこう呼び,外来生物≠外国の生物ということを啓発しています。
 
一方,大きく気になった点は「また、遊漁料の対象となっていないバスの釣り客に対し、一般魚と同様に遊漁料を徴収する方針への理解も求めていく。」という箇所。
川や湖の漁業権のほとんどを占める「第5種共同漁業権」では,漁業権の対象魚種が定められており,その対象種以外を採ることについて,遊漁料を徴収することはできません。ちなみに,その対象魚種とするには,毎年その種を一定量以上「増殖」しなければなりません。在来生物群集に大きな悪影響を及ぼすことから特定外来生物に指定されているオオクチバスやコクチバスを増殖するなんてことは大いに問題ですし,外来生物法施行前から認められていた芦ノ湖,河口湖,山中湖,西湖以外では認められていませんし,これからも認められることはないでしょう。
 
これは現在の漁業法が抱えている問題なのですが,少なくとも天竜川において「一般魚と同様に遊漁料を徴収する」ことは問題だと思います。
 
もっとも,長野県の各漁場では,この遊漁料はかなり拡大解釈がなされていて,漁業権対象魚種が釣れる可能性が少しでもあれば,対象魚種を狙ったものでなくても徴収されることが多いと感じています(以前,長野県民でしたので,その時に感じた感覚です)。他でも,漁業権対象種以外は「雑魚」として徴収している実態もあるのは重々承知していますが,本来的には問題だと思っています。
ということで,そういう理屈を付ければ不可能ではないと思いますが,それを言い出すと何でも出来てしまいます。例えば,多くの漁場でアマゴやイワナなどに体長の制限(12cm以下は採捕禁止)などがありますが,「12cm以下のアマゴが絶対に釣れない」針の大きさを検討したところ,海で大物を狙う様な巨大な針サイズになってしまって没になったという笑い話もありますし。
 
ともあれ,この天竜川漁協のアクションを,監督する立場である長野県の内水面漁場管理委員会がどう対応するのか,しばし静観したいと思います。
 
そういえば,オオクチバスを漁業権対象としている上記の4湖沼の漁業権切替(漁業権は更新ではなく,その都度新しく計画を作って審査し,免許されるので,切替と呼びます)の時期です。外来生物法が施行され,特定外来生物になってからの免許切替で,果たしてオオクチバスが漁業権魚種として認められるのか(外来生物法で禁止されている放流などの増殖が認められるのか),大変気になるところです。
 
 
 
 

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