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ちいさいころ、おばあちゃんの布団にもぐりこんで寝ていた。明治16年生まれのおばあちゃんは古い子守唄をうたってくれた。
柴の折戸の賎が家に
翁と媼が住まいけり
翁は山へ芝刈りに
媼は川へ衣洗い(きぬあらい)
メロディは「ねんねんころりよおころりよ」の子守歌だった。桃太郎のお話にも飽きて、「もっと違うお話、して」とねだると、ネタ切れになったおばあちゃんは
「もも栗三年、柿八年、梅は酸ゆうて十六年」と背中をやさしく叩きながら唱えてくれた。
今年、初めて庭の東北の隅に植えた梅に青い実が付いた。
まだ、まばらだけれど、1キロほどは採れそうだ。
阪神大震災の後、ここに家を建てるときめた。まだ、一本の木も、草花も植わっていない庭で、
「さて、ここに何を植えようかな」というと、息子が
「東北に植えるなら、やっぱり梅でしょう」といった。
東国から上ってきた僧が美しく咲いた梅に足を止めると、美しい女性がこの梅こそ和泉式部が「軒端の梅」と名付けて愛でた梅ですといわれを物語る優雅な能が『東北』
この我が家の「軒端の梅」は植えて16年になる。
おばあちゃんの「もも栗三年柿八年、梅は酸ゆうて16年」がそのとおりになった。
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あれから、もう16年もの歳月が流れたのですね。きっと、美味しい梅酒(?)梅干しになると思います。
2013/6/18(火) 午前 6:36
16年と聞けば気の遠くなるような話、月日は過ぎて
こうして生った梅を見ると感慨深いものがおありでしょうね。
2013/6/18(火) 午前 9:17 [ エメラルド ]
桃栗三年柿八年柚の大ばか17年というのは聞いたことありますが梅は初めてです。梅ってそんなに長く掛かるんですか?うちの時下にも梅の木がありますが毎年かなりなっています。
2013/6/18(火) 午前 10:05
こんにちは!
思い出の梅の木が、言い伝えのように立派な実を付けて感動的です。
さすがおばあちゃんの言葉には真実味が帯びていますね。震災の記憶と
おばあちゃんの記憶が蘇った梅でしたね。
2013/6/18(火) 午前 11:55
ああ、そうでしたか。16年前の震災の折に植えた梅がなりましたか。
まさに「桃栗3年柿8年梅は酸ゆうて16年」と言うことになりますね。
実はあの震災の1週間後、私は神戸まで街の片付けの手伝いに行ってきました。そのときの震災の物凄さをこの目で見て、夢中で指示されることを次々とやってきたことを今でも思い出します。
初なりの梅、大事に漬けてみてください。きっと美味しく漬かると思いますよ。
2013/6/18(火) 午後 8:36 [ afuro_tomato ]
山の上さん、月日の経つのは早いものですね。梅酒は以前に作ったのがまだたくさんあるので、この梅は梅干しにしようと思います。出来上がったら息子たちにも少しずつおすそ分けです。
2013/6/19(水) 午前 10:31
やすこさん、「ゆずの大馬鹿17年」というのもありますね。
2013/6/19(水) 午前 10:32
hiroさん、言い伝え通りに実がなる不思議ですね。
梅干しにしようと思っています。
2013/6/19(水) 午前 10:34
エメラルドさん、若いころは16年なんて、長い長い年月だと思いましたが、この年になると、16年もあっという間です。
2013/6/19(水) 午前 10:35
トマトさん、おばあちゃんからの言い伝え通りなった梅に少し感動しています。震災からは18年、震度7の激震を体験しました。あれは「揺れる」という言葉では表せません。
2013/6/19(水) 午前 10:38