とらねこおばさんの雑記帖

田舎暮らしのいろいろを思いつくままに……。

田舎暮らしあれこれ

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卵かけご飯の店 但熊

卵掛けご飯の店「但熊」が但東町にできたのはもう二年以上前になるらしい。
卵はいくつでも自由にかけられる。卵掛けご飯専用の醤油も選べる。味噌汁と漬物がついて350円。これが受けて「山の中の行列店」と雑誌に書かれるようになった。

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卵掛けご飯で行列ができるの?

しかも山の中。今は豊岡市に合併しているけれど、豊岡の中心部から車で30分以上かかる。福知山からも車で30分以上。山の中で、豪雪地帯だ。福知山から豊岡までの間、レストランらしいレストランもない。江戸時代にはもう少し福知山に寄ったあたりに関所があった。

そんなところに、卵掛けご飯だけで行列ができる?

有名になってから何人かの友人が行ってみた。
「卵掛けご飯だけや」「家で食べるのと変わらない」

それでなぜ行列ができるほど有名になったのか? この目で見たい。いちど行って食べてみたいと思っていた。

春日からの北近畿道路が開通するまで、大阪に出るときはいつもこの道を通っていた。ずいぶんご無沙汰したものである。初めてこの店を見るのだから。

「但熊」の横の売店は以前からあった。この売店ではいろいろなものを買った。たまごは前から売っていた。山独活をよく買った。お餅。かきもち。佃煮類。植木や花苗も売っていて、我が家の植木のうち、紅梅はここで買ったものだ。庭のラベンダーやローズマリーもこの売店から来ている。

但東町の卵掛けご飯の店を雑誌で見たとき、たぶんこの売店の横にできたのだろうなと見当をつけた。

18日、京都縦貫道から9号線を通って大津から帰ってきた。「野花」交差点から出石方面への道に入る。山道を登って登戸トンネルを抜けると但東町。雪が残っていた。

思ったとおり、あの売店の横に卵掛けご飯の店「但熊」がある。

お昼をここで食べようと言うのが朝からの計画である。日高町で開かれる会議は一時からだ。9時過ぎに向こうを出てきたから、ここで食べておかないと、日高に着くまで店がない。

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駐車場は車でいっぱい。若いカップルが「今5番だったから次だね」と話している。外で世間話をしながら待っているグループもある。番号札が出て、順番を待っているらしい。水曜日だというのに、待ちがある。

え〜。やはり行列の店なんだ……。どうしようかと思ったが、中に入ってみた。
何人様ですか、はい、350円。8番。と要領よく番号の入ったレシートを渡される。

店内は20人は入れないだろうという狭さ。ぎゅうぎゅう詰めに座っているという感じ。

待っている間、売店を見る。宅急便の送り状を貼った卵のダンボールケースがたくさん積んである。ここで卵掛けご飯を食べ、お土産の卵を買って送ってもらうらしい。

よく売れている。感心してしまう。私は卵は買わず、セッコクの苗だけ買った。200円。うまく育ってくれるといい。

もういいころだと思って「但熊」に入ってみると、さっとお盆を渡された。お盆の上にはご飯、味噌汁、たくあん二切れ、卵を割りいれるおわん。テーブルの上には山盛りの卵。

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お醤油が4種類、小さなお盆に載っている。刻みねぎ、細切りの海苔の容器。箸箱。

向かいの人が豆腐を食べていた。「これ、美味しいんですよ」と教えてくれる。オムレツもあるらしい。壁のお品書きを見る。手作り豆腐100円、オムレツ(プレーン)250円。

リーゾナブルなお値段です。うん。

卵を一個割って、広島の牡蠣醤油をかけてみた。海苔とねぎを入れてご飯半分ほどのあたりでかき混ぜる。もう一個卵を食べるつもりで半分は白いまま。

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向かいの人を見ると、一個を白身ごと入れ、後二つを黄身だけにして混ぜている。お醤油も二種類をブレンドするそうだ。合計三個。隣の若いカップルは二個ずつご飯にかけて食べた後、二個にお醤油を入れて飲んでいた。合計4個。コレステロールは大丈夫かな?老婆心ながらちょっと気になる。

みな、口々に「美味しいね」と嘆息するように言う。

たしかに美味しい卵掛けご飯だ。お醤油の味もいい。卵にコクがある。ゆで卵は3個100円。スーパーで売っているブランド卵の中には一個50円、100円のもあるのだから、安いといえる。

食べ終わる頃には少し席が空いてきた。また新たに入ってくる客もある。隣の若いカップルに聞いてみた。「どこから来たの?」「神戸から」「この店が目的で?」「そうです。あと、温泉に入って帰ります」向かいの人は、福知山から来ていた。卵掛けご飯を食べるためだけに来たのだそうだ。見渡したところ、雰囲気から大方は都会からの客らしい。卵掛けご飯を食べるためだけにわざわざこんな山の中に来たようだ。

誰が卵掛けご飯の店をしようと考えたのだろう。人気のあまり土日、4時間待ちになったこともあるらしい。お土産の卵も山積みで売れている。

たいしたビジネスセンスだ。

店を出て少しいくと、農家風の建物群があった。元・町営住宅、今・市営住宅。

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こんなデザインの市営住宅も珍しい。

ちなみに、この付近を走る小型バスのネーミングは「イナカー」

豊岡市周辺部はどこもこのイナカーが走る。竹野の我が家の前もイナカーが走る。近所の友人の孫さんが「そのまんまやないか!」といっていた。小1坊主に「そのまんま!」といわれたネーミング。面白いという人もあり、馬鹿にしてると怒る人もあり。

日役

一週間遅れのUPです。
先週の日曜日、日役がありました。

日役とは村のものが総出で作業をすることです。この日はクリーン作戦で竹野川とふれあいの森、公園の草刈りをしました。

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大阪から引っ越してきたとき、驚いたことはたくさんありましたが、この日役も「おおびっくり」の一つでした。

永年、団地に住んできましたが、団地でも月一回、日曜日の朝、掃除がありました。全戸から一人出て、軍手をはめて芝生の草を抜き、掃除をするのです。参加者はほとんどが女性。団地では管理組合の会合も女性の方が多いのです。およそ一時間、夏はそれでも汗をかきます。

川の草刈りなので、鎌を持ってきてくださいといわれ、鎌を買いました。朝の8時集合ですが10分前には勢揃いです。女性は鎌を持ってきている人も多いのですが、女性の数そのものは少ない。ほとんどが男性です。男性はほとんどの人がエンジンの付いた草刈り機を持ってきています。

隣保長が出席を取り、広い河原にいっせいに散らばります。草刈り機のエンジンがうなる中、私たち鎌組はしこしこと道沿いの草を刈ります。刃にギザギザの付いた鎌を持っていくと、その鎌は草刈り鎌と違うがな、と笑われました。へーそうなの、知らんもんで……とこちらも笑ってごまかします。こないして刈るんや、とその人はよく切れそうな鎌で草をさっと撫でるようにすると、草ははらりと刈られて落ちました。なるほど、よく切れると簡単なんや。

10時頃休憩でジュースが配られました。暑さと慣れない仕事でへとへと。うわさ話に耳を澄ますのも面白いものです。
年寄りが生きていたらこんな団地は建たなかった。ふーん。家は山の陰の実りの悪い場所に建て、こんな日当たりのいいところは田んぼにしたもんや。この団地は田んぼをトンネルを掘ったガラで埋め立ててつくったんやで。ああ、そうなんや、ふーん。

たしかに川に面した南向きの日当たりのいい家です。景色は最高、日当たりも最高、こんないい場所は本来なら田んぼなんだ。

しばらく休憩してまた作業です。汗がだらだら、(但馬では汗がぶるぶるといいます)もうへとへと。団地の草取りとは大違い。草の丈からして違う。団地の草はハコベやくろーばー、せいぜいスズメノカタビラやたまにメヒシバやネコジャラシなどが生えていると、わー、大きな草がたくさん生えている、と声をあげるくらいです。河原の草刈りではヨシやオオブタクサ。背の高さほどもある猛々しい草たちです。大きな草刈り機が要るはず。

本当にびっくりしました。

それから10年。夫も退職し、こちらに移ってからは日役は専ら夫の出番です。ところが今回は夫の事故もあり、夫は診療所の健康祭りに行かなければならないので、近所の人の車に乗って出かけ、わたしが久しぶりに日役に出ました。誰も出ない場合は罰金5千円を払わなければなりません。

久しぶりに日役に出てみると、団地の入居者が増えたものの、草刈りの場所も増えていました。故郷創生資金で作ったふれあいの森が草刈りの範囲になっていました。
私たちはふれあいの森と公園が草刈りの場所です。鎌組はフェンス際を刈っていきます。若い男性が急な斜面を機械で刈ります。葉を広げたワラビがたくさんありました。今日くらい行ってみるとワラビが食べるほどとれるかも知れない。

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汗をかいて、疲れて、それでも終わってシャワーを浴びるとほっとします。

都会に住んでいた頃、田舎ではこうして地域の人が地域の自然を守っていることをまったく知りませんでした。日役ということばも、それ、なんだ?と思ったものです。

都会では公園の草刈りは当然自治体がする仕事だと思っていました。田舎では公民館を起てるのも、修理するのもその地区の住民がお金を出し合ってするのです。下水道が引かれ公民館のトイレを取り替えたときも何ヶ月かにわたって結構な金額を分担しました。

都会に住んでいた頃なら、公民館の修理なんて、当然税金でするんでしょ!と思い、またそうしていたに違いありません。まして、所用で日役に出られないなら5千円払え、などと言えば、大ブーイングにあうに違いありません。

人口も少なく、税収も少ない田舎の自治体は広い河川敷や公園の掃除までとてもできないのでしょう。その分、昔から「日役」という形で一家に一人が出るのが当たり前という慣習が保存され、竹野川が保たれているのでしょう。

ちょっと休憩して診療所の健康祭りに出かけると、ふれあいの森もきれいに刈られていました。

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昔はこんな川の草刈り日役などなかった、とも聞きました。河原で牛を飼っていたため、牛が河原の草をきれいに食べてくれ、いつも刈りたてのようにきれいだったそうです。
牛の糞が河原の草を育て、それをまた牛が食べ、栄養分の豊富な水が川を流れて、たくさんの魚や生き物が育ち、その水が海に流れて豊かな海草やプランクトンが育ち、海の魚も蟹も貝もたくさんいたのでしょう。

うらにし

「うらにし」ってしってますか?
私は但馬に来るまで全然知らなかった。

「うらにし」は昨日、今日みたいなお天気のことです。「西高東低の気圧配置で、冬型のお天気です」と天気予報のおじさんが言うと、但馬は「うらにし」。

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「筋状の雲が日本海にかかって」とも言うでしょう?その筋状の雲の真下が「うらにし」。縞模様にかかった雲の真下は雨か雪、雲が動いていくとぱーっと晴れて、いいお天気。あ、お天気になった!と洗濯物など干してはいけません。30分もしないうちに、また雲がかかり、辺りが暗くなって降り出します。これが「うらにし」です。西高東低の気圧配置の日は一日中、これの繰り返し。

「筋状の雲」といっても、秋の高い空にかかる筆でさっと描いたような巻雲(筋雲)ではありません。気象衛星から見える「筋状の雲」は、積雲や積乱雲が連なっているために筋状に見える、そういう雲なのです。

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で、冬は洗濯物がまったく外に干せません。近所の人が、「この間神戸に行ったら、冬だのに、外にふとん干してあったんよ。びっくりした!」と言ったので、びっくりされたことに私もびっくり。瀬戸内側の大阪神戸では冬こそふとん干しの一番いい季節ですものね。まだ陽がかげらないうちに取り入れたふとんは、日向の匂いがして、ふかふか、ほんわりあたたかい。冬の幸せの象徴みたいなふとん干し。

それが但馬ではまったくできない。

「弁当忘れても傘忘れるな」と、但馬ではいうねんで。と聞いていたのですが、実際の生活とどう結びつくか、よくわかっていなかったのです。

洗濯を干すための部屋が必要だとは気がつかなかったのです。で、リビングで干してみたり、隣の和室で干してみたり。今は2階の普段は使わない客用の部屋に室内用の物干しと除湿器を持ち込んで干しています。一日で除湿器が満タンになるのにもおどろきました。ぱりぱりに冷たく乾いた洗濯物はこちらでは見ることができません。

サンルームをつくっておくんだった。サンルームでなくても、洗濯乾し場兼用の物置をつくればよかったと、よく思います。雪が降るのは知っていたから、積雪仕様の屋根にしたけれど、洗濯のことは思いつかなかった。

こちらに来た当初は、大阪にも家を借りていて、行ったり来たりでした。吹田から中国道に乗って、福崎インターから播但道。冬になると行く手には必ず黒い雲。あっちは雨かしら、雪かしらと思うと、必ず雪。そのころ夫はまだ大阪で仕事があり、大阪にいる方が多い生活でしたから、憂鬱にならずにすみました。

こうして徐々に馴らしていったとはいえ、大阪の家を引き払って全面的にこちらに移り住んだ冬は、ずいぶん気持ちが落ち込んだものです。

冬になると子ども達はみな長靴で通学です。子ども達のみならず、私たちも長靴生活になります。一年に一足くらいは長靴をはきつぶす。これも但馬へ来てからの経験です。

でも、悪いことばかりじゃない。畑は完全にお休みになって、雪の前に急いで白菜と大根を取り入れるくらい。雪の下になれば何もすることはありません。ゆっくりパソコンの前に座って、ブログでも書きましょう。

そうそう、「冬の虹」がよく見られるのもこの季節です。

昨日から「うらにし」まもなく但馬の冬が始まります。

さなぼり

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今日は「さなぼり」。

「さなぼり」ってなに?と思う人もたくさんいるでしょう。私もそうでした。
こういう行事が今も行われているとは、田舎に引っ越してくるまで知りませんでした。

広辞苑を引いてみると、「さなぶり」(早苗饗)「さのぼり〔早上り〕の転。田植えを終えた祝い。とでています。村の年中行事。全戸が集まって宴会をするのです。

私の住んでいる村ー集落(但馬では「区」と呼んでいます)では、年に三回こういう行事があります。
お正月の「初寄り」。「初寄り」は朝8時から区の総会も行われ、年間の行事予定やさまざまな案件の協議、区長をはじめとする役員の選出もあります。そして11時半から宴会。

引っ越したばかりのとき、8時から総会と聞いて、てっきり夜の8時だと思いました。団地の管理組合や自治会の集会は大抵夜の7時か7時半ですものね。ちょっと遅いなと思って、「夜の8時ですよね」と聞くと「えっ、朝の8時だで」といわれてびっくりした記憶があります。都会では日曜日の朝、8時から集会なんて、考えても見ないことですから。

で、あとの二回は、今日の「さなぶり」と秋の「勤労感謝の日」です。国民の休日の「勤労感謝の日」ではありません。昔はちょうど国民の休日に当たるくらいの日にしていたそうですが、今はもっと早くします。これは稲刈りのあとの宴会です。昔は「山の神」といったそうです。山の神が山に帰る日といわれていたそうです。山の神様は春田んぼに降りてきて稲の成長を見守り、取り入れが済むと山に帰られてのでしょう。

いつもは夫がこういう宴席にでるのですが、今日は用事があって出かけていたので私が代理で出席しました。私の住んでいる区には第一隣保と第二隣保があり、第一隣保は昔からの村で、ほとんどの家が農業をしています。しかし第二隣保は新しくできた団地なので、農業をしている家はありません。畑を借りて家庭菜園くらいなものです。
そのせいか、若い世代はこういうおじさん連中の飲み会があまり好きでないのか、いつも第二隣保の出席率か悪く、第一隣保の人にそのことを言われます。田植えも稲刈りもしませんが、村の共同体を守る行事ですから全戸出席してほしいというのですが。

出席してみると、女性は第一隣保の人ばかり三人ほど末席にかたまっていました。私もその中に入り、おしゃべりです。夫がいない家、夫が出てくることができない人が代理ででていました。話題は近くの食品加工工場の中国人の女性労働者の話、野蕗をどうして炊いたら美味しいかなど、など。

台所にはごっつおう当番の奥さんたちが4人、しょうはい飯という五目ご飯を炊き、漬け物を切り、お酒をヤカンに直接入れて燗をしたりしています。ご馳走は最近は仕出しを取りますが、以前は集会所の台所で作ったそうです。献立はしょうはい飯、茶碗蒸し、鯖の煮付け、煮染め、白和えときまっていたそうです。今は楽になったと話していました。

今日は12時からはじまり、1時半頃に私は帰ってきましたが、夫が出席すると、じっくり呑んでくるので、3時半か4時頃になります。体重のせいで正座が苦手な私には苦行の一面もありましたが、でも楽しいひとときでもありました。

画像が……。

「長持唄に送られる花嫁さん」の画像をうっかりおおきいままのせてしまいました。

そのためか、今日開けてみたら画像がブロックされていてショック!

今、画像を小さくしてUPしましたのでご覧ください。


見られなかった方、ごめんなさい。

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