#888〜「DARSKAPENS MONOTONI」 / KAIPA DA CAPO (2016)〜
スウェーデンのカイパは70年代北欧プログレッシヴロックを代表するバンドとして知られています。現在活動しているカイパは、00年代初め頃にバンド創設者のハンス・ルンディン(K)とロイネ・ストルト(G)を中心に再結成されました。後に音楽的相違の理由によりストルトは脱退しますが、以降も安定した活動期にあるのはファンも知ってのとおりと思います。そのカイパとは別に、現在もうひとつのカイパが存在しています。その”もうひとつの”カイパは、もともとはクラシック・カイパの曲をライブ演奏する目的で結成されました。その経緯は、ロイネ・ストルトがカイパ結成40周年を記念した音楽フェスへの出演要請を受け、現カイパで活動中のルンディンを除く創設メンバーに実弟のマイケル・ストルト(Vo)とトマス・ボーディン(K)を加えてバンドを結成したというもの。バンドはカイパ・ダ・カーポと名乗り、精力的にライブ活動を行い一昨年には奇跡の来日公演を果たしました。そんな彼らの満を持してのアルバム・リリースはライブ作品ではなくオリジナル作品。カイパ・ダ・カーポ名義によるファン待望のデビュー作「原点回帰」であります。果たしてそのサウンドは如何なるものなのか?、期待が高まる伸びやかなギター・フレーズが印象的なオープニングのタイトル曲は、フラワー・キングス風味をほのかに纏った叙情感に満ちています。まさしく”原点回帰”なイメージを伝える70年代風味のヴィンテージ感、これにフラキン直系のファンタジーをブレンドした眩いシンフォニック・サウンドは、かつてのカイパとは少し趣が異なっている印象です。本作において私が感じた印象をひと言で表せば、70年代カイパとフラワー・キングスを結ぶ直線上に位置する作品。これは決して70年代カイパの焼き回しではなく、オリジナルな新しいバンドの音として主張するものであります。ここには、かつてのカイパが有していた幻想美とメランコリィ、土着的でありながらも淡い叙情を湛えた空気感といったものはあまり感じられません。70年代カイパの音楽はルンディンによるものであったことを改めて思い知らされました。またカイパの音楽において、とりわけ母国語による歌詞は大きな特色と言えるでしょう。どこか田舎臭くも親しみを覚える語感というのも実はなかなかの魅力で、味わい深い歌声のマイケル・ストルトは実に良くフィットしています。【少年時代】のようなブルージーな趣は彼のヴォーカルがあってこと。楽曲の大部分がロイネ・ストルトのペンによる中で、本作のクライマックスを担う壮大な叙情大作【覚え書き】は、ボーディンの後釜に据わったマックス・ロレンツ(K)の作品であることがポイントです。サックスも導入された序盤のジャズ・ロック風パートに、ハモンドで畳み掛ける展開、牧歌的なヴォーカル・パート、そして泣きと哀愁を奏でる極上のギター・ソロ、素晴らしいのひと言に尽きる圧巻の17分であります。全体にゆったり傾向な展開が中心となっている本作にあって、私が推す聴き処はやはり各曲中の随所で聴けるロイネ・ストルトのギター・ソロです。彼がこれほどメロディアスなギターに徹した作品はフラキン以降そんなに無かったかもしれません。まさしく感無量の傑作!カイパ・ダ・カーポは70年代カイパの焼き直しではなく、その意思を受け継ぐ新しいバンドであると本作を以ってここに証明したのであります。
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>じゆんふさん、オルガンのパートな70年代の雰囲気を感じさせるようですね。牧歌的なヴォーカルにムードあるギターにもうっとりですし、このサウンドにはやはり70年代プログレ的な雰囲気を感じます(^^。
2017/2/10(金) 午後 10:10
かっこいい!とくにオルガンパートがいいですねえ
17分だれずに聴かせますね。
かっこいい系からヴォーカルが入ると、なんとも牧歌的!
第三の目のあるジャケットも印象的!
2017/2/10(金) 午後 10:21
>Irisさん、そうでしょう!カッコイイでしょう!オルガンのパートがしびれますよね。展開の流れも良くて分かり易いので17分が短く思えるほどです。このジャケット、画風が面白いのか?何故か息子にはウケてました(^^。
2017/2/10(金) 午後 10:28
>Irisさん、ナイスもありがとうです☆
2017/2/10(金) 午後 10:29
こんばんは('∀`)
MichaelさんのVoも演奏に溶け込んでまったりしますね〜♪
しかし、やはりGとKeyの絡みとかカッコイイです♪
このジャケ、逆さまにしても顔に見えそうですね(笑)
2017/2/10(金) 午後 11:25
序盤のジャズ・ロック風パートといい、ハモンドの音色といい、哀愁のギター・ソロといい、70年代プログレを彷彿させる最高の出来ですネ。これは要チェックのアルバムですョ
2017/2/11(土) 午前 6:23
カイパは以前、しょーじさんが取り上げてくださったので、覚えています。
それとは別のグループなのですね。
確かにオルガンの弾きっぷりが目立ちますね。
おっしゃる通り70年代を感じさせます!
2017/2/11(土) 午前 6:54
ロイネ ストルト、相変わらずハードワーカーですね(^^;
2017/2/11(土) 午前 8:02
フラキンからの派生だけでなく、カイパからの派生もあるんですね。(  ̄◇ ̄)
ロイネ・ストルトの幅の広すぎる活躍が素晴らしいです☆
2017/2/11(土) 午前 9:02
>JOEYROCKさん、おはようございます。マイケル・ストルトの歌声には味がありますよね。紹介曲の最初はゲストヴォーカルですけど、彼の歌声が今のカイパにはピッタリフィットであります。ジャケさかさにして見ましたが、たしかに!額の目が口のようになります(^^。ナイスありがとです☆
2017/2/11(土) 午前 10:25
>KTさん、本作は本当に素晴らしいですよ。70年代叙情プログレ好きにはツボなサウンドだと思いますよ。特にロイネのギターワークが耳を惹きつけます(^^。
2017/2/11(土) 午前 10:27
>yuukiさん、はい当ブログでは常連バンドのカイパです。そのカイパから派生したバンドと言えますが、こちらの方がメンバー的にもサウンド的にも本家寄りな感じです。70年代風サウンド、いいですよね(^^。
2017/2/11(土) 午前 10:29
>エマニエル浜口さん、本家フラキンは現在止まってますが、毎年なんらかのバンドやプロジェクトで新作をリリースし続けるロイネ・ストルトは凄い!私は彼の作品がリリースされるのが何よりも楽しみです(^^。
2017/2/11(土) 午前 10:31
>こばっちさん、当初は限定的な再結成だと思っていましたが、アルバムリリースはファンとしてはすごく嬉しいです。ただ本家フラキンが止まったままなのが気がかり。いずれにしてもロイネの活躍振りは素晴らしいですよね(^^。ナイスありがとです☆
2017/2/11(土) 午前 10:33
こんにちは
記事に書かれているように本家フラキンに70年代カイパが
プラスされたように聞こえますね♪
言葉がカイパと同じ母国語というのも良いですね!
出て居るのは知っていたけど思ったより良いな〜
実は最近カイパの76年のセカンドInget Nytt Under Solenのアナログ盤買ったところでした。(^^)
いつかは記事にしたいですね..
2017/2/11(土) 午後 2:13
TONERNA、じっとりと聴かせていただきました♪なかなか力作です。ロイネさんのギター、吸い付くように鳴ってますネ(笑)
この曲を聞いた限りでは、(初期カイパ+フラキン)÷2 という印象です。
2017/2/11(土) 午後 4:45 [ Cafpino ]
>ストレンジさん、こんばんは。はいアルバム通しても聴かれた印象どおりのサウンドだと思います。個人的には内容がどうであれ必須ですから即買いでしたが、これが期待どおりの素晴らしい作品と思いました。おぉ〜名盤セカンドのアナログですか!紹介待ってますよ(^^。ナイスありがとです☆
2017/2/11(土) 午後 9:28
>Cafpinoさん、現在のところ唯一アップされていたのがこの曲でした。これが個人的にもイチオシ曲ですが、他の曲も叙情感に溢れた素晴らしい曲ばかりです。特にロイネのギターがイイですね。サウンドはまさしく(初期カイパ+フラキン)÷2 という印象、全くそのとおりだと思います(^^。
2017/2/11(土) 午後 9:32
私自身はKAIPAは後期の物しか聴いていないので、ライヴで初めて、ストルトの初期を演奏したKAIPAには凄く違和感があったのですが…、しょーじさんのレヴューを読んだら…「なるほど…」と思いました。音楽的な相違だったのですね。そういう意味では、ご紹介されている曲や初期の曲(←って言っても、初期の曲をオリジナルで聴いた事は無く、ライヴでしか聴いた事が無いのです…すいません。)は、後期KAIPAとは、明らかに違いが出ている感じがします。この作品に感じられるのは、仰る通りギターの素晴らしい音色ですね。メロディも溢れておりますね。う〜ん…チェックしてみますね。
2017/2/12(日) 午前 11:34 [ まいるど ]
>まいるどさん、来日公演を観に行かれたんですか!?後期のカイパとは再編カイパのことと思いますが、私は70年代カイパとは別バンドと捉えてます。音楽スタイルも大分異なっていますし。70年代カイパの3作品はとても素晴らしいのでオリジナル作を是非とも聴いてみて欲しいです。もちろん本作も合わせて(^^。
2017/2/13(月) 午後 8:43