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今まで散々、医療の現状を無視した裁判所が今度は厚労省の方針を違法とする判決を出した。
なんだか皮肉なことである。
最近の医療現場では、重傷でも何でもないのに時間がないという理由だけで夜間に受診したり、ある病気で入院したにもかかわらず”ついでに”これもあれも検査してくれというような患者が問題となっている。
今回、司法が混合診療を正しいとの判決を出したことから、今後はこういった通常の保健医療で行なうべき範囲ではない医療行為について自費で費用を徴収することが可能となるのではなかろうか。
医療はそもそもサービス業ではないのだが、サービス業と同様に始めに料金に含まれていること以上の医療を求める患者にそれ相応の負担を求めるのは当然のことである。
2007年11月8日の毎日新聞社によると、
保険診療と保険外診療(自由診療)を併用する「混合診療」を実施すると、本来は健康保険が適用される診療も含めて治療費全額が自己負担となる厚生労働省の運用が妥当かどうかが争われた訴訟の判決が7日、東京地裁であった。定塚誠裁判長は「厚労省の法(健康保険法)解釈は誤り」とし、原告患者に保険給付を受けられる権利を認めた。混合診療を 原則として禁止する国の政策を違法とする司法判断は初めて。(社会面に関連記事)
訴えていたのは、神奈川県藤沢市の団体職員、清郷伸人さん(60)。腎臓がんを患い、01年2月から保険対象のインターフェロン療法を受け、同9月からは保険適用外の療法 を併用した。このため治療費全額を自己負担すべきだとされ、国を相手に保険適用の確認を求めて提訴していた。
厚労省は(1)一つの病気で保険診療と自由診療が行われる場合、全体を一体の医療行為とみて保険給付を検討すべきだ(2)特定の高度先進医療など例外的に認められた混合診 療以外に保険は給付されないという健康保険法の解釈を示し、保険給付の対象外とするよう主張。
判決は「保険診療と自由診療を一体として判断すべき法的根拠は見いだせない」と厚労省の法解釈を否定。その上で「個別の診療行為ごとに、保険給付対象かどうか判断すべきだ 」と述べ、混合診療を事実上容認した。
厚労省は、所得のある人とない人の間で医療格差が生じる恐れがあることや、安全性を確保する観点から混合診療を原則として認めず、保険を適用しなかった。判決は国の姿勢を 根本から否定し、現行制度に影響を与えそうだ。【北村和巳】
◇水田邦雄・厚生労働省保険局長の話
極めて厳しい判決。今後の対応は速やかに決定したい。
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