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真夜中に
ちらばる文字をかき集め 並べる そこには昼間より 少しだけゆるんだネジの螺旋 焦点もどこら揺らいだ 視界の中で にっちもさっちもゆかないと 笑いながら 独り言ちては 人差し指がまったりとして 選び出す だれにも選ばれないことが かなしいのじゃなく だれにも選ばれない自分だと 自覚してしまうことが かなしい 少年時代のヒーローは やっぱり日がな一日働いて 言い難い気だるさを腹にためながら 夜はやっぱり発泡酒を飲んでたり 憧れすぎたお姫様 小鳥とはお話できないまま 森の怖ろしい魔王のかわりに 汚いエプロンをつけて キッチンで怖ろしい魔法をかけ続ける 物語を選べと言った大人たちは 今は誰一人として そのことをほじくり返さない 分かっているから ここまできた我々も それを責めるには遅すぎる 世界はそうやって回る お伽話とかわいた発泡酒 お伽話とさびれたキッチン ネジのゆるんだ螺旋の中で 私は今日も 愚痴る。 やれやれと。 |
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