神楽坂「肌爪日記」

「神楽坂肌と爪のクリニック」スタッフの日常をつづるブログです

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爪甲鉤彎症


爪甲鉤彎症①
の続きです。


前回①で、爪甲鉤彎症では、外傷や靴の圧迫により、主に足の親指の爪がパイ生地のよう重って生るようになり、やがて分厚く固くなって黄色くなることをお伝えしました。

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今回はその治療についてお話しします。



実は爪甲鉤彎症の治療は非常に難しく、いくつかの治療が試みられいるといった段階で、残念ながら現時点で確立された治療法が存在しません。

つまり確実に治せる良い治療法が見つかっていないということです。

また治療だけでなく診断も難しく、当院受診までに大学病院などを含む数件以上の皮膚科で相談された方が多いのですが、正しく診断されているケースも多くはありません。

「病名は不明だ治療出来ないので他の病院へ行くよう言われた」

あるいは

「爪白癬と診断され長い間治療を続けているが全く変化がない」

とおっしゃる方がほとんどなのが実情なのです。

爪を正常にすることは難しいのですが、この病気の主な症状は爪の見た目の悪さであって痛みなどの日常生活上差し支えるような症状が通常ないのも特徴です。

ですから見た目は悪いのですが圧迫を避けながら様子を見ていても大きな問題はありません。

それでもあきらめきれずに当院にいらっしゃる方は年間100〜150名もいらっしゃいます。

そのため確立された治療法がないという難しい状況の中、当院では爪専門医院として以下の治療を行っています。

1.爪甲部分除去

多くはありませんが爪が皮膚に当たって痛みがある場合や、鉤のように変形した爪の為に靴が履けない場合などは、その部分の爪を一部削ったり、切ったりします。

爪が綺麗になるわけではありませんが、痛みはすぐに楽になります。


2.抜爪+テーピング

爪甲鉤彎症は怪我などで爪の生え替わることをきっかけにして、綺麗な爪が生えてくることもあります。

これを利用した治療法です。

爪を抜いて数ヶ月してから半年程度テーピングをしていただくことで4〜5割程度の方で正常な爪が生えてくることがあります。

爪を抜くと言っても爪がゆびにくっついている部分は少ないので、正常な爪を抜く時と比べて出血や痛みはずっと楽です。

また麻酔をするので痛みもなく1分ほどで終わります。

半数以上の患者さんで元の爪が生えてきてしまい、治療法と呼ぶには確実性が低すぎることから積極的に勧めることはしません。

ただしうまくいけば正常な爪にもどること、他に良い治療法がないことから現状では最も有望な方法です。

イメージ 3初診時 痛みもありました。
イメージ 4抜爪治療を希望されました。
イメージ 5治療から8ヶ月目     
イメージ 6治療から1年       


3.手術(爪床形成術)

爪を抜くと共に、その下の皮膚も切って爪の下の骨を平坦化する手術です。

一部の医療機関で行われています。

当院でも以前行っていましたが、患者さんに負担が大きい割に前述の抜爪+テーピングと比べて治療結果が思わしくないので現在は行っておりません。

4.手術(Zadik手術)

爪をキレイにする方法がなければいっそ爪を生えなくすれば良いという考えの治療法です。

爪を抜いた後に、爪の付け根の皮膚に下にある爪を作る細胞「爪母」を取り除きます。

こうすると一生爪は生えてきません。

爪がなくなってしまうこと抵抗を感じる方も多いのですが、、実際には足の親指の爪がなくなっても日常生活には全く支障はありません。

痛みが強い場合、爪の見た目の悪さが深い悩みになっている方、今後介護を受けるので厚い爪を人に切ってもらうのが嫌だとおっしゃる高齢の方などでこの治療法を希望される患者さんがいらっしゃいます。

【初診時】
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【手術】
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【術後1ヶ月】
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酷い爪を毎日見ることがなくなり、とても嬉しい!

気持ちがとっても楽になった!!

心配していた歩行も、全く問題がなく、スタスタ歩ける。むしろ靴に当たる痛みも無くなった!

この手術を受ける方は皆、爪が今後生えなくなるという重い決心をしてでも手術を受けたいと希望される方々です。

術後はとても喜んで上の様な感想をいただきます。

何十年にもわたり本当にとても辛い思いをされていたことがわかります。


5、経過観察
上で申し上げました様に、

現時点では確実な治療法というものがありませんので、様子を見る場合も多くなります。

軽度の場合は自然に治ることもあります。

様子をみると言いましても、何もしない訳ではありません。

この病気になる原因が幾つかあります(爪甲鉤彎症①http://blogs.yahoo.co.jp/hadatotsume/27103349.html)ので、

その原因を取り除いてあげることが大切になります。

特に重要なことは靴による圧迫を避けること。具体的には、

長期間パンプスやヒールの高い靴を履いているもしくは履いていて鉤彎症になった方。
→パンプスやヒールを止めて、足に合った靴を履く。

スポーツなどなんらかの外傷で爪が黒くなり(爪下血腫)、その後生えてきた爪が鉤彎症であった方。
→爪が黒くなった時に履いていた靴を見直す。スポーツ自体の負荷を減らしてみる。

などを気をつけてみてください。


6、人工爪(アクリル爪)

ここからは、我が肌爪クリニックの出番です!

続く。。。




神楽坂肌と爪のクリニック



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