はこだて外国人居留地研究会

外国人居留地マップ「中国編」が完成しました。

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全国大会まであと2ヶ月をきりました。

研究会では、開港150周年の記念の年に、外国人居留地研究会の全国大会を開催できることを大変嬉しく思っています。その全国大会の内容もほぼ決定しましたので、お知らせいたします。

日程は10月10日(土)と11日(日)の2日間で、10日は記念講演会、11日は西部地区散策と研究報告会、質疑応答を行ないます。

10日の記念講演会は、新潟大学教育学部の麓慎一先生による講演で、演題は「開国と函館−太平洋と東アジアの結節点となった町」です。麓先生は、教育大学函館校のご出身で、青年時代をここ函館で過ごされた後、北大の大学院へ進学し、幕末から明治時代にかけての研究を進められました。函館で開国に関する全国大会を開催するにあたり、函館に関わりがあり、幕末維新期の研究を進めている研究者として最適であると考え、この全国大会受入当初から講師に考えてきた方です。研究会の幹事とも交流があり、さらにこの全国大会の趣旨を理解していただき、ロシアの沿海地方への出張などでご多忙の所、快諾していただきました。

11日の西部地区散策会は、函館以外の外国人居留地研究会の会員とはこだて外国人研究会の会員を対象に実施する予定です。昨年の神戸でも、神戸外国人居留地研究会の坂本勝比古先生による詳細かつ専門的な報告と散策が行なわれ、参加した函館の研究会員も感動して戻ってまいりました。こうした散策会を、ぜひ函館でも実施したいと考え、研究会でも検討を重ねてきました。11日は、午前中、研究会幹事で函館の古建築をこよなく愛する清水憲朔氏と函館のみならず世界の近代建築を研究している町田氏による、函館の近代建築をめぐる散策会を行ない、午後から神戸、横浜、東京、函館(以上予定)の研究者が、それぞれの都市の近代化についての報告を行ない、この報告に対する質疑応答を、明治維新史を研究している鵜飼政志氏にコーディネートしていただき、開港都市と近代化についての議論を深めていきたいと考えています。

2日間の日程で全国大会を開催いたしますが、中には参加者を制限せざるをえない関係から研究会の会員に限定したものもあります。こうした内容に興味をもった方は、ぜひ、研究会にご入会ください。研究会では新規の入会者を大歓迎しております。現在、会員は30名程度で、年間3回の研究会と会報の発行、総会の開催、散策会の開催などの事業をおこなっております。会員の中には札幌や仙台の大学の先生も含まれており、こうした活動を通じて大学での研究活動の最先端に触れることも可能です。入会希望の方は、ぜひ、全国大会に参加し、そこにいる研究会の幹事に入会希望をお伝えください。研究会の会員一同、新しい入会者を心よりお待ちしております。

文責:小川正樹

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2009年度 函館中華会館の報告会・見学会を開催

昨年に引続き一般公開されている函館中華会館で報告会・見学会を8月9日(日)の午後1時30分から開催しました。
今年は開港150周年の記念の年であり、函館華僑総会が公開を決定し、7月から8月まで約2ヶ月間、一般に公開されることになりました。研究会では、昨年に引続き、一般公開されている中華会館の見学会を兼ねて、中華会館に関する報告会を計画し、西部地区の散策会に合わせて報告会を開催しました。

当日は、日本華僑華人学会の会員2名を含む50名以上の参加者が中華会館を訪れ、用意した資料はすべて配布してしまうほどでした。
報告会・見学会は、函館華僑総会の陳上梅会長の挨拶で始まりました。今年の陳会長の挨拶は昨年とは異なる内容で、老華僑の聞取り調査の重要性を改めて認識することになりました。

続いて、研究会会員の小川から『田本アルバム』の函館港全景写真の中に写されている「清国領事館」と「同徳堂三江公所」についての簡単な報告をおこないました。この2つの建物は、それぞれその存在は知られていましたが、写真について言及されたことはなく、今回、初めて『田本アルバム』の中の明治19年か22年の全景写真と明治25年から29年までの全景写真の中に、この2つの建物が写っていることを明らかにしました。その決め手となったのは、冨原章氏の『箱館から函館へ−函館古地図再現−』の中の明治25年の地図と、『田本アルバム』の函館商業学校と函館商船学校、弁天砲台の写真でした。これらの建物の記録を『函館市史』の通説編第2巻、年表編からおっていくと、その写真の年代の特定が可能となり、明治25年から29年まで存在した「清国領事館」の建物を明らかすることが可能になったのです。『田本アルバム』の中には、「清国領事館」を別なアングルから写した写真も含まれており、当時の函館では比較的目立つ建物であったことがうかがわれます。

また、「同徳堂三江公所」の建物は、最初にトーマス・ブラキストンが土地を借用して洋館を建築し、その後、ジョン・ヘンソンに借地権が渡り、同徳堂、ジョン・ウィルソンを経て、最終的に同徳堂が借地権を所有することになったもので、この所有権の移転については、函館中華会館が所有している『地所貸渡証書』の中に詳細に記録されています。

今回の報告では、こうした華僑に関する建築物の写真が函館に残されていることを明らかにし、さらに、その建物が、現在の中華会館とは全く異なり、洋館であったことを指摘しました。幕末から明治中期にかけて存在した外国人居留地の中心的存在が華僑、中国人であったこと、そしてその建築物は植民地風の洋風建築であったことを指摘することで、外国人居留地の当時の姿の一部を再現することができたと考えています。

函館中華会館は来年設立100周年を迎えます。研究会でも100周年を記念した研究会の開催に向けて準備を進めていきたいと考えています。

今年は、外国人居留地研究会の全国大会が、ここ函館で開催されます。研究会では、多くの市民の皆様の参加を期待しています。全国大会には、現在、日ロ関係史の最前線で活躍されている研究者を招いたり、全国の居留地研究会から研究報告者を招いて活発な議論をおこなう予定です。今後、このブログでも全国大会についての詳細を報告していきます。市民の皆様の参加を心よりお待ちしております。

文責:小川正樹

西部地区散策会の実施

西部地区散策会の実施

8月9日(日)の午前中、旧市街地にあたる西部地区の散策会を実施しました。
当初は、小学4〜6年生を対象に、函館の外国人居留地の歴史を学んでもらい、地元への関心を高めてもらうことを目指しておりましたが、事前の紹介が不十分で、結果として小学生の参加はなく、一般向けの散策会に急遽変更することになりました。

当日は、20名の会員・一般参加者により、散策会を実施することができました。今回は、横浜からも参加者があり、参加した市民は、今までの観光案内とは異なる、歴史的背景をふまえた説明に真剣に耳を傾けていました。また、参加者の中には、箱館歴史散歩の会の中尾仁彦氏もおり、研究会の会員の説明に追加して、様々な情報を提供していただき、実りある散策会となりました。

散策会のコースは、

まちセン → 元町カトリック教会 → 函館ハリストス正教会 → 元町公園 → ぺリー提督記念像 → 函館中華会館 → 旧大町居留地 → 函館臨海研究所(旧西警察署)

で、約2時間の散策となりました。ちょうど、緑の島でドリームボックス150が開催されており、多くの人でにぎわう西部地区で解散となりました。

午後の中華会館の見学会の後、ベイエリアの函館ビアホールで懇親会を実施しました。会員や市外からの参加者を含めて11名の参加でした。研究会では、様々なイベントのほか、勉強会、懇親会を企画してまいりたいと思います。会員の皆様のみならず、参加していただいた市民の皆様にもご連絡いたしますので、ぜひともご参加下さいますよう、お願いいたします。

次回の散策会は、一般市民を対象に秋に実施する予定です。
多くの市民の皆様の参加をお待ちしております。

文責:小川正樹

函館中華会館の見学会・報告会を開催いたします。

日時は2009年8月9日(日)の午後1時30分から、函館中華会館で開催いたします。
昨年に引続き今年も一般公開が行なわれた函館中華会館で見学会と報告会を開催します。

中華会館は来年創建100周年を迎える貴重な文化財で、その内部を函館華僑総会の任道治副会長に
細部にわたって説明していただきます。中華会館の内部には、多くの扁額やランタン、机やテーブルなどの家具が、創建当時のまま保存されています。こうした調度品について、任副会長から説明していただきます。

この見学会の前に、研究会の小川正樹より中華会館に関する簡単な報告会を行ないます。報告会では、明治25年に船見町40番地に建設された清国領事館の写真を紹介します。これは、函館中央図書館が所蔵している「田本アルバム」に掲載されている写真の中にあり、この中に洋風2階建ての清国領事館がしっかりと写っています。これ以外に、同じアルバムの中にある「同徳堂三江公所」の写真も紹介します。
こうした中国人に関する写真は、今まで紹介されたことが無く、これを今回、会館の歴史とともに紹介します。

見学会の事前登録は不要です。当日、函館中華会館にお集まりください。ただし、中華会館は入館料が必要になります。大人600円、高校生300円、小中学生200円となります。見学会の開催以前に支払いをお済ませください。それ以外には参加料はかかりません。なお、当日館内は写真撮影禁止となっています。ご理解とご協力をお願いいたします。

1:30 函館中華会館に集合
1:35 開会挨拶 函館華僑総会 陳上梅 会長
1:40 報告会 小川正樹「清国領事館と同徳堂三江公所」
2:00 見学会 函館華僑総会 任道治 副会長
2:30 質疑応答
3:00 閉会挨拶 はこだて外国人居留地研究会 岸甫一 代表

なお、当日の午前中には、小学4〜6年生を対象にした「西部地区散策会」を開催いたします。
代表的な建築物を紹介しながら、西部地区に残る外国人との交流の跡をめぐります。そうした代表的な建築物の前で研究会の会員による説明を行ないます。また、参加者には研究会で制作した「外国人居留地マップ」を配布します。夏休みの自由研究としてもご活用できる内容を目指しています。多くの小学生の参加を期待します。

文責:小川正樹

会報第6号の発行

7月1日に会報第6号を発行いたしました。

今回の会報は、2月に行なわれた研究会の発表内容を中心に、会員による報告と特別インタビューで構成されています。内容は以下のとおりです。

【研究会報告】
  鵜飼 正志「歴史のなかの外国人居留地」
  兎内勇津流「イワン・マホフの「ろしやのいろは」をめぐって」

【特別インタビュー】
  岡田 弘子「岡田健蔵と函館図書館」

【事務局より】
  平成21年度事業報告
  はこだて外国人居留地研究会会則
  外国人居留地研究会全国大会、散策会の趣意書
  外国人居留地マップ「アメリカ編」の発行


2月に開催された研究会の鵜飼政志氏の講演内容は、これまでの外国人居留地のイメージを根底から覆す衝撃的な内容でした。これまで、外国人居留地というとヨーロッパ文化の窓口、ヨーロッパの人々と日本人の交流などのイメージで語られることが中心でしたが、鵜飼氏の報告により、そうした居留地文化というものは、東南アジアや中国を経由して入ってきた植民地文化であり、ヨーロッパとアジアの融合した文化であることが紹介されました。さらに、この居留地に居住した外国人の中心は中国人であり、文化や経済の中心としての役割を果してきたことが紹介され、こうした視点からの研究の必要性が訴えられた。また、当時の記録から、開港地に寄港した鑑船で一番重要であったのが軍艦であり、日本の開港地はヨーロッパの海軍の寄港地としての役割を果していたことが説明されました。たしかに、『函館市史』年表編をめくってみると、明治年間から大正年間にかけて、函館に入港した外国海軍の記録が多いことに気付かされます。これまでイメージだけで語られてきた外国人居留地の姿を、現実のものに近づけていく努力が必要であることを、改めて認識させられた報告でした。

この他、会員の兎内勇津流氏により、『ろしやのいろは』についての報告を掲載しました。これは日本図書館文化史研究会との共催で行なわれたもので、幕末の1861年にイワン・マホフが箱館で製作した、ロシア語初歩の小冊子「ロシアのいろは」を取り上げ、これが刊行年が明示された北海道最初の出版物であることを明らかにし、さらにこれがロシア領事館付き司祭に伴って来箱したマホフによって製作された状況、そしてこのマホフについての混乱について、当時の『海事論集』に掲載された記事等を材料に検討したものです。こうしたロシア語の初等読本についての研究自体が重要ですが、これが函館に存在していることもまた重要なことであると感じられました。こうした研究が継続されることを期待します。

最後に、会員の岡田弘子さんに対する特別インタビューを掲載しました。これも日本図書館文化史研究会で行なわれたもので、函館の図書館の基礎を確立した岡田健蔵氏について、家族の視点から説明した非常に貴重な機会でした。岡田弘子さんは、身内のことについて公式の場ではほとんど話したことが無く、恐らくこれが最初のインタビューであろうと思われます。岡田さんは中山公子前函館中央図書館長のインタビューに言葉を一つ一つ選びながら、慎重に答えられていました。それは、身内が語る場合にはどうしても都合のいいことばかり書きたがるという、図書館講習所時代に教わったことを、現在まで実践されているからでした。こうした教えを現在まで守り通してきた岡田弘子さんの姿勢に対して、改めて感動したインタビューでした。岡田弘子さんご自身は、このインタビューが会報に掲載されることを固辞されましたが、研究会の幹事より何度もお願いして、やっと掲載を認めていただきました。
岡田健蔵氏が心血を注いで作り上げた旧市立函館図書館は、現在も、明治年間に完成した函館公園内にあります。大正年間に完成した書庫と、昭和に入ってから完成した本館が、当時の姿を公園内にとどめています。ここは、函館の明治・大正・昭和が同居する、市内でも唯一の場所ではないでしょうか。この図書館を設立し、守り通してきた北の巨人、岡田健蔵氏について、函館市民はもう一度、その志しを考えるべき時であると感じました。

今年は、開港150周年の記念の年であり、本研究会もさまざまな事業を計画しております。そのため、会報の発行も、昨年とは若干ことなることが予想されます。10月に予定されている全国大会については、別に研究報告集を作成する予定です。研究会としては、できる限り会報を作成し、会員、市民の皆様に情報を発信していきたいと思います。

今号の表紙は、以前も第3号で使用した「奥州箱館之図」を使用しました。今回は、各国の領事が止宿した浄玄寺、称名寺、実行寺に各国の国旗と洋館が建設されている様子、大町居留地にも洋館が建設されている様子が描かれた部分を使用しました。これが当時の箱館の様子であろうと思われます。

文責:小川正樹

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