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流れるような風景。
同じような風景。 ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン。 単調な音が耳に響く。 電車の窓から見る風景が私は大好きだった。 「お母さん、山が見えるよ」 「そうね。ここは自然が豊かだから、山の動物さんにも会えるかもね」 「本当?」 「春菜(はるな)が良い子にしていたらね」 「うん、私、良い子にしてる」 「春菜は本当に良い子だね。母さんの自慢の一人娘よ」 車内アナウンスが流れる。 「次は豊根町です。次は豊根町」 「お母さん?」 「そう、私たちが降りる駅よ。覚えていたのね」 「うん、私、楽しみにしていたから」 新しい生活が私を待っていた。 父を亡くし、私と母は母の実家である、この豊根町へと引っ越すことになったからだ。 体に少し圧力を感じた。 電車がブレーキを掛けたのがわかる。 少しのブレーキ音を響かせ、電車は止まる。 「春菜、降りるわよ」 「うん」 電車のドアが開くと、私は勢いをつけて飛び出した。 「春菜!」 母が驚きの声を上げる。 私は自分の行動を後悔した。 「もう、びっくりしたわよ。危ないから次はダメよ」 「はい、ごめんなさい」 「駅員さんにもね」 「おじさん、ごめんなさい」 「お嬢ちゃんは元気がいいんだね。でも、危険だから、もうしたらダメだよ」 「はい」 「お母さんですね?。こちらへは・・・?」 「今日から私も娘もこの町の住人です。引っ越して来ました。 実家なので、帰って来たが正確かもしれませんがね」 「そうですか。駅長の桂です。ようこそ、豊根町へ」 「お世話になります」 「いえいえ、何かあったら駅長室で相談に乗りますので、お気軽にどうぞ」 「ありがとうございます。その時は是非、伺わせて下さいね」 「はい、ど〜んとお任せを」 「では、失礼します」 駅の改札を抜けると道が開けた。 公園なのだろうか。 道は舗装され、ベンチもあり、木々が植えられている。 一番に目に入ったのは、大きな桜の樹だ。 満開までにはもう少しだとわかるが、綺麗なピンク色が目に優しい。 「綺麗ね」 「うん、私、ここが気に入った」 「そう、お母さんもよ。同じね」 「うん、同じだよ」 「少し歩けば家に着くから・・・頑張れる?」 「うん、お母さんと一緒ならどこでも行くよ」 「じゃあ、少しの散歩といきましょう」 「うん」 駅前の公園を抜ける。 母が左側の道へ進むのを見て、私はその後を追った。 その時だった。 「もしかして、・・・優木さん?」 優木は母の旧姓である。 「道子?」 「そうよ。あなたは変わらないわね。私と同じ歳には見えないわ」 「道子もよ」 「じゃあ、この子が?」 「そう、春菜、ご挨拶なさい」 母が道子と呼んだ女性を見る。 「こんにちは。優木春菜です」 P2へつづく。 ←ランキング参加中! ボタンをクリックお願いします
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恋愛「四季に読む歌」
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君は覚えているだろうか。
初めて、僕に出会った時を。 あなたは覚えていますか。 初めて、私に出会った時を。 過去から現在へ、現在から未来へと。 人から人へ。 そして、どこかでつながる物語。 見えない線。 直線。 曲線。 交差し、交わる。 そして、出会う。 運命という出会いは無い。 偶然という出来事も無い。 それは昔々。 古の時代から定まったもの。 だが、人はそれを知る術を知らない。 いや、知ろうとはしないのだろう。 その方が楽だから。 未来を恐れては前へ進まない。 右手に夢を。 左手に希望を。 羽ばたけ。 運命の子供たちよ。 そして、知るのだ。 自分を知ることは他人を知ること。 それは自分を理解し、他人をも理解することになる。 近づいては遠ざかり、そして、その距離を縮める。 さあ、見えない背中の翼を開放しよう。 飛べ。 そして、前へ。 未来へと進むのだ。 輝かしい未来へと。 これはある男女の人生を描いた物語。 読者諸君におかれては、この2人に声援を送って頂きたい。 めくるめく人間模様をお楽しみあれ。 P1へつづく。 <作者からのメッセージ> お待たせしました。 新作の長編小説の連載開始です。 心温まる物語になる予定です。 大人でも読める・・・。 恋愛小説「四季に読む歌」。 乞う御期待!。 楽しんでもらえると嬉しく思います。 作者・はく ←ランキング参加中! ボタンをクリックお願いします
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