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白馬ジャンプ競技場【公式】
長野県白馬村の『白馬ジャンプ競技場』公式ブログです。見学情報・ジャンプ選手の情報・日々の出来事等を提供していきます

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ラージヒルのランディングバーン整備を振り返って。
 
ラージヒルは全日本選手権まで合宿や大会がなかったので、12月から天然に降る雪をそのまま溜めて置いた。積雪が180cmになるまで待ち、1月26日から圧雪車(ピステンブーリ260)で整備を開始した。 まず初めに積もった雪の踏み固めを7日間行った。 踏み固めてみところ、それまで気温が低かったためにフカフカサラサラの新雪と言った感触だった。 そこで2月4日から10日の間、圧雪車を使って表面の新雪をはぎ取り、シーズン初めに降り積もった湿気を多く含んだ底の雪とその表面の雪を混ぜ合わせ、その後もう一度踏み固めた。こうすることにより湿気を多く含んだ雪の場所と新雪の場所とのムラを無くしバーン全体を一定の雪質にすることができた。
その後、2月18日に大雨が降ったので、翌日に雨の含んだ雪を削り落して排雪した。
オフィシャルトレーニングが行われた2月25日は生憎の雨だったが、その日の夕方から翌日の早朝にかけて気温が下るという気象予報から、スキースクールインストラクターによるスキーパッキングを行った後、パッキングの跡を消すために直滑降を行った。当日の最低気温は−7.6℃に達し、バーンはとても硬くなったが、若干ではあるが前日の直滑降の跡が残っていたためレーキを使って手作業でその跡を消した。またHS131m付近より下は圧雪車のミルとブレードを使って凹凸の少ないバーンに仕上げた。
 
その結果として、岡部選手がジャンプ台記録を更新する140m。岡部選手の場合は他の選手よりも低空を飛行することと体重が軽いので140m飛んでも転倒する危険は少ないと思うが、139.5mを飛んだ船木選手の場合はその限りではないはずだが、着地して転倒することなくR2を滑り抜けることができた。もちろん2選手の技量が素晴らしいということだが、バーンがちょうど良い硬さだったのと雪面の乱れがなかったのも一役を担ったのではなかろうか?
 
 
 
 
 
 
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第89回全日本スキー選手権(ノルディック複合)ノーマルヒルの雪面整備を振り返って。
 
2月27日(日)オフィシャルトレーニング&PCR(予備ラウンド)
午前中に行われたジャンプノーマルヒル終了後、晴天のために助走路の雪が融けるのを防ぐためにシートを使って日蔭対策を行ったが、風が吹き始め空が曇ってきたのでオフィシャルトレーニング前にはシートを撤去した。
シュプールの損傷は少なかったのでそのままの状態で液体窒素を散布して雪面を凍らせてからオフィシャルトレーニングを開始した。
オフィシャルトレーニングの1本目と2本目の間にも液体窒素を散布したがシュプールの溝の幅が若干広がった。この間の天候は曇っていたためにラウンド中の液体窒素の散布は行わなかった。
PCR(予備ラウンド)開始前も液体窒素を散布した。若干の風は吹いたが公平な状況の中でPCRを行うことができた。
 
2月28日ノーマルヒル
夜間の天気予報は「雪のち朝から雨」だったので、前日の午後8時から整備機を使って助走路のシュプールを削りフラットな雪面にしておいた。
しかし夜間の降雪はなく、3時頃から雨が降り始め4時の段階で気温は既に0℃まで上昇した。
5時から整備機を使ってシュプールを切ったが、カンテからT付近までは雪がザラメ状の氷粒になっており、シュプールの角がまったくできない状態になっていた。またシュプールの底もザクザクの状態でとてもジャンプができるようなシュプールを造成することができそうもなかった。
とりあえずコテを使ってシュプールの形を作り液体窒素を2回撒いて固めた。
テストジャンパーを飛ばせて状況を確認してみると、テストジャンパーの体重でシュプールの底はフラットになったが、縁は固まらなかったが底が押さえつけられたおかげでルールどおりの深さと幅のシュプールになった。しかしこの状態でトライヤルラウンドと本番を合わせて2本のジャンプを選手全員飛ぶことができるのか不安があったため、トライヤルラウンドをキャンセルした。
本番の前に液体窒素を散布し、選手の20人目、40人目の2回、シュプールの縁だけを液体窒素を撒いて縁が壊れるのを防いだ。縁だけに撒いたのはザラメ状の雪のシュプール内に液体窒素を撒くとその直後にジャンプした選手とその後の選手とでは助走スピードに大きな差ができる可能性があったためである。
結果としてはスピードにはほとんど差がなく、また風も無風状態、シュプールも壊れず大変平等な競技ができた。
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昨日まで開催された第89回全日本スキー選手権(ジャンプ)ノーマル競技の雪面整備を振り返って。
 
ノーマルヒルについては1月末にジャンプ合宿が行われた際に助走路の雪面をゲージ(ジャンプ台設計どおりの定規)上5cmにして、その後は自然に降る雪が積もっている状態だったが、2月18日の大雨(15mm)の影響で水分を多く含んだ雪(通称:腐った雪)になってしまっていた。大会直前の23日に競技役員や自衛隊、そして当競技場職員で腐ってしまった雪を取り除き、水分が少ない綺麗な雪に入れ替える作業を行った。
                                      【雪の入れ替え作業】
 
2月26日(土)ノーマルヒル オフィシャルトレーニング
午前中に行われたラージヒルのファイナルラウンドが再試合になったため、14:30の開始時刻を15:00に変更。12:00から助走路の整備を開始した。
事前に雪を入れ替えてその上をシートで覆って日光に当てないように保存していたために雪の状態はとても良かった。しかし晴天で紫外線が強いためにみるみると融け始めてしまう。これを防ぐために助走路の脇にポールを立ててシートで日蔭を作り、助走路に直射日光が当たらない様にしてから整備機でゲージ上5cmまで雪を削った後にシュプールを切った。
しかし直射日光がきついために助走路の状態を保つのが厳しく、予定ではトレーニング2本の後に予選ラウンドだったが、トレーニングを1本行った後に予選ラウンドを行った。
トレーニングラウンド中は助走路脇の日蔭シートをそのままにし予選ラウンド開始前に撤去した。これは16時を過ぎて日差しが弱くなったのとコーチングボックスから助走路が見にくくなるためである。
17:20予選ラウンドが終了した。
用意した液体窒素は使わずに日蔭を作り雪融けを防ぐことによって公平なスピードを保つことができた。
 
2月27日(日)ノーマルヒル競技
天気予報では「前日の深夜から早朝にかけて気温が低下(−5℃)する」とのことだったので、26日のオフィシャルトレーニングで使用したシュプールを、深夜になって気温が低下してから壊れた縁をコテで修理してその後にジョーロで水を撒いて気温低下で凍らせることによりシュプールを再製した。
25日の雨、26日の晴天による日差しの影響で壊れたシュプールを見事に復活させることができ、この時期としては最高状態に仕上げることができた。 そのお陰で用意した液体窒素を使うことも無く、公平な競技を行うことができた。
 
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昨日まで開催された第89回全日本スキー選手権(ジャンプ)ラージヒル競技の雪面整備を振り返って。
 
 
2月25日(金) ラージヒル オフィシャルトレーニング
天気予報では「前日の夜から雪が降り始め朝から雨に変わる」となっていたために助走路の整備は25日の朝から行う予定だった。しかし夜は雪が降らず気温も下がらず、トレーニング開始7:00からは気温が上昇する予報になっていた。
助走路の整備はトレーニング開始30分前までに終了させなくてはならないため整備作業は午前3時からスタート。
夜間気温は下がらなかったが前日に水分の含んでいない綺麗な雪を助走路全体に敷きつめていたため雪面の状況は良かったしシュプールも綺麗に出来あがった。
トレーニング開始時の気温は1.8℃で雨が降り始めた。結局トレーニングが終了するまで小雨が続き、終了時の気温は6.3℃まで上昇したが、前日に綺麗な雪に入れ替えておいたためとラウンドの間に液体窒素を撒いて融けるのを最小限に防いだことで、雨が降り続いたがシュプールの損傷は少く、ラウンド3に行われた予選会での助走スピードは全選手平均的だった。
                                                                                         【2/17:雪の踏み固め】
 
2月26日(土) ラージヒル競技
天気予報では「25日夜から26日朝まで気温が低下し26日5時では−7℃になる」とのことから、25日の午後から雨のために使えなくなってしまった雪を排雪し、水分を含んでいない綺麗な雪に入れ替えを行い、18時から整備機を使って作業開始。シュプールを切った後、ジョーロで水を撒いた。 
朝4時の時点での気温は−7.6℃、シュプールは完全に氷になっており最高の出来具合だった。
スケジュールどおり7:00トライヤルラウンド開始、7:50ファーストラウンド開始、終了は8:47。その時点で天候は快晴、紫外線がきつく気温が急上昇(3℃)。みるみるうちに雪面が融け始めた。
9:02ファイナルラウンド。 気温がどんどん上昇。ビブ20番頃には気温が4℃、雪面は水が浮いた状態に・・。
結局、1番目の選手と最後の選手では助走スピードが約5km/hも違い公平性に欠けるために再試合となった。
協議の結果、「選手10人毎に液体窒素を撒いて雪面が融けるのを最小限に防ぎながら競技を行う」となった。
気温が上昇する中で10人毎に液体窒素を撒くとなると迅速に散布作業を行うことが重要であった。
結果としてはスムーズに液体窒素散布ができ公平な競技を行うことができた。
 
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只今、実験中です
 
 ジャンパーが滑る助走路について、
 以前は天然雪や人工降雪機の雪でシュプールを造っていました。 
 しかし、気温上昇や日光によって融けてしまったり、何人ものジャンパーが滑ると
 シュプールの縁が壊れてしまいます。
 
 現在は、その2本のシュプールが壊れない様に、水を撒いて凍らせたり冷却パイプを用いて雪が融けるのを 防いだりしております。
 北欧やヨーロッパのジャンプ競技場の大半は冷却装置が備わっており、または冬でもアルミ製のシュプールを冷やして表面に霜を付けた助走路が主流です。
 
 当競技場には冷却装置がございません。 
 しかしより良い条件でジャンプをしていただくために、『氷のシュプールを造りことができないか?』 
 を実験しています。
 
 ■氷造り
  ①スキー場の飲食施設の大型冷凍庫(−20℃)で氷を造ってみました。
   しかし、空気が入ってしまったり割れてしまい当競技で使える氷はできませんでした。
   
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 ②飯田市の製氷会社『宮下製氷冷蔵株式会社』様のご協力をいただき、
   空気の入っていない純度の高い氷を用いました。
  (重さ約140㎏の大きな氷の塊りを助走路の幅に合わせてカットしていただきました)
     
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■氷を助走路へ設置
  ①チェーンソーを使って雪を氷の大きさに掘る。(35°の急斜面での作業は思った以上にたいへんです)
  
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 ②氷を雪に接着させるために、底を平らにして、更に水を撒く。
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 ③氷を入れ、隙間に雪を入れて固定します。
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 ■シュプールの彫りこみ
 当競技場に備わっている整備機のカッターで、氷にルールどおりのシュプールを彫りこみます。
 
 
 
 
 
 
  ■完成
  すばらしいシュプールができました!
 
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■今後
 今回の実験では『35°の急斜面に氷を固定できるのか?』 『カッターでルールどおりのシュプールが掘れる のか?』  を試しました。両方ともに素晴らしい出来具合でした。
 今後は『スタート地点から踏切地点まで、この氷を並べて綺麗な2本のシュプールが出来るのか?』 また、  『その シュプールを滑っても問題がないのか?』 『日光や気温上昇にも耐えうるのか?』 
 などなど、試さなければならない事項がいくつもあります。 
 
 これが完成すれば世界初の素晴らしい助走路になります。 
 来シーズンの導入を目指して実験を重ねます!
 
 

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