白鳥イチゴ

イチゴの育種を通して、日本の農業の今後を想う

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ホットスポット(02)

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ホットスポット[ イチゴ生産法人果楽土 ]

「果楽土」は、兵庫県猪名川町で促成イチゴを主に生産販売する農業会社です。
異業種からイチゴ分野へ新規参入しました。
果楽土という名前は、宝石の大きさの単位であるカラットに由来し、
当農園の主力品種「アスカルビー」に因んでいます。

当農園の最大の特徴は、その栽培システムと果実の品質管理にあります。
ハウス天井から細いワイヤーで吊るしたベンチで養液栽培しています。
この栽培システムを正式には「ネゲブシステム」を称します。

ネゲブシステムはイスラエルのネゲブ砂漠地域で発達した、バリアフリー型の養液栽培システムです。
ここでタイ人作業者が立ち姿勢で下から果実を収穫している光景を見た時は本当にビックリしました。
同伴のイスラエル人から「ガザの紛争地域だから弾が飛んでくるかも知れないよ」と
注意されていたのをすっかり忘れて、これに見とれていました。
そしてここのメンバーと自分のことのように握手しました。

帰国前にエルサレムの嘆きの壁を訪問した際、黄色い満月が壁の上方で輝いていました。
遣唐使であった阿倍仲麻呂の詠んだ「天の原 ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出でし月かも」
を思い出しつつ、是非、日本でもこのシステムを導入したいと私は思いました。
その背後では、イスラエル兵達が大きな自動小銃を訪問者に向けて監視していました。

果楽土は本システムに注目し、さらに独自の改善を加えて完成させました。
各種の改善のなかで最も重要な点は、「常に味の良い果実を生産する」ことでした。
促成品種の中では比較的酸味の強いアスカルビーの糖度を高めて甘味と旨味を乗せると、
プロ好みの良食味になることは、育成者である私には自明のことでした。
このためには、培地や採光や気温にとどまらず、養液レシピにも工夫を凝らしています。
市販の総合養液肥料ではなく、単肥を組み合わせた食味最優先のレシピを採用しています。

開園当初は関西の市場や量販店へ果実を販売していましたが、
数年前から観光農園にも力を入れています。
バリアフリーの快適な栽培環境と、良食味の果実が訪れる客を魅了しています。
目と舌の肥えた阪神間のお客さんのホットスポットとして発展するとともに、
農園設立当初、休耕田や雑草の目だった場所が整備されて賑やかさを取り戻しつつ、
地域の雇用確保の場としても大変役立ってきています。


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白鳥イチゴ研究所
hakucho_brix@yahoo.co.jp
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