サブやんの気まぐれ調査研究

日本の里山は崩壊します。守るのは私たちです。行政主導の時代は終わり新たな取り組みが求められています。

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スバル.ラィンの130万人
「太陽」昭和41年発行 42年新年号掲載記事 平沢正夫氏著
( 日本一金になる山)


冬山はべつとして,富士の登山シーズンは7.月と8月の2ヵ月だ。その間に,約30万人が頂上をきわめる山梨県側からの登山者のほうが多く,ほぼ3分の2を占める。
ところで39年のシーズンから,登山者の様相がガラリとかわった。この年の4月1日に,山梨県営の有料道路スパル・ラインが開通し,河口湖のそばのトル・ゲートから富士山五合目まで,約30キロを30分でドライブできるようになった。
スバル・ラインの利用者は,41年の総数約130万人。おおよそ半数が,7,8月に集中する。シーズン中の日曜ともなれば,7,000台以上の観光バスやマイ・カーが殺到。道路は車でジュズつなぎ。五合目の終点は芋の子を洗うような混雑ふり。300台収容の駐車場などは早朝からいっぱいになってしまう。
山梨県は,スバル・ラ.インに17億5,OOO万円をかけたが,初年度から2億円の料金収入をあげ,ホクホクの態である。五合目には,山小屋が5軒ある。おかげで,どの小屋も,降って湧いたような景気のよさに見舞われだした。なかでも,いちばん地の利をえた五合目レストハウスは,昨年の売上げとして6,500万円を税務署に申告した。同業者の見るところ,実際は1億円をくだるまいといわれている。
「みやげ物の販売と食堂の経営だから,人件費を差しひいでも,3〜4割はもうかるだろう」
とのことである。スパル・ラインが登山者をすっかり吸いよせたため,他の登山口,とくに河口湖の目と鼻のさきの吉田口は,見るも無残なさびれようだ。スポーツカーでピューンと,とばせるご時世に,むかし風に測って4里23町10間(約・18キ・口あまり)の道のりを.テクテク歩くバカものはいない。
「ひと夏でせいぜい500人ぐらい」
(井上政一氏・富士吉田山舎組合長)だそうである。吉田口は,5合目で,スバル・ライン終点からの登山道になる。そのため1五合目以上の山小屋は救われたが,四合目以下の18軒は閑古鳥が鳴いている。ずっと休業中の小屋が多い。しかし,なかには,
「むかしからつづけてきたことだ。小屋を開かないと,生きている気がしない」
と,客のあてもないのに,営業をする人もいる。
五合目以上だからとて,決して,景気はよくないのだ。スバル・ラインの利用者のうち,山頂まで登るのは,ほんの一部であり,登頂者の数じたいは,むかしと大差がない。しかも,彼らは五合目まで車でくる。車のトランクに,缶ジュースやくだものを詰めてくるから,山小屋では買わない。
また,五合目から山頂まで,7時間で行けるので,山小屋に泊る必要もなくなった。それやこれやで,売上げはガタ落ちである。
「わしら山小屋の業者は,県の土地を坪10円で借りとります。ことし(41年)の4月から,県はそれを坪300円にしろ,と言ってきた。そうでなくても苦しいのに,また,県は,大資本の観光会社にはせいぜい坪4,50円しかとらないのに,こんな話は承知できない」
井上氏らの組合は,ことによっては訴訟をも辞さない構えでいる。スパル・ラインは,富士山の観光地としてのイメージをいっきょに現代化した。それがまた.同時に,観光業者の集中化という“現代化"をもたらしたともいえる。


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