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特別防除の実施に関する運用基準
第1 趣旨
森林病害虫等防除法(昭和25年法律第53号)第7条の2第2項の特別防除(以下「特別防除」という。)の実施に係る航空機を利用して行う薬剤散布については,「農林水産航空事業の実施について」(平成13年10月25日付け13生産第4543号農林水産事務次官依命通知)によるほか,この運用基準によるものとする。
第2 特別防除の実施体制の整備等
1 連絡協議会の開催
特別防除の実施に当たっては,事前に連絡協議会又は地区連絡協議会を開催することにより,特別防除の事業計画の概要(対象区域を明記した図面を含む。),防除実施基準の1のアの(エ),イ,ウ及びエの松林の範囲等について連絡協議し,地域住民等関係者の意向が反映されるよう努めるものとする。また,特別防除の必要性,薬剤の安全性,被害防止措置,特別防除の環境への影響等について説明し,地域住民等関係者の特別防除に対する理解が深まるよう努めるものとする。
2 地域住民等への周知徹底
特別防除実施前には,地区説明会等の開催,パンフレットの配布,宣伝カー等により特別防除を実施する松林の区域,実施する日時,使用薬剤,散布方法,実施時の注意事項,被害防止措置の実施内容,特別防除の実施に関する問合わせ先について,地域住民等関係者への周知徹底を図るものとする。
なお,特別防除の実施に関する問合せ等により把握された地域住民等の意見等については,これを整理し,連絡協議会で説明し,今後の特別防除の実施に反映させるものとする。
3 特別防除の実施体制の整備
(1) 特別防除の適正円滑な実施を図るため,都道府県及び市町村に次のような実施体制を整備するのもとする。
ア 実施本部の設置
特別防除の実施を総括し,特別防除の実施作業計画,実施方法,諸作業の運行(開始,中止,終了等)等を決定し,指示するため,必要に応じ実施本部を設置する。
イ ヘリポートにおける実行班の編成
ヘリポートにおいて散布薬剤の調整搭載,ヘリコプターの運行等を適正に行い,散布作業を効果的に進行させるため,実行班を編成する。
ウ 散布現地における実行班の編成
散布現地において,散布区域の標示,散布薬剤の落下調査,気象調査,交通整理等を的確に行い,安全かつ効果的な散布を実施するため,実行班を編成する。
(2) 実施本部,ヘリポート及び散布現地における実行班等の編成並びに業務分担については,別表を参考とするものとする。
4 関係機関への連絡等
特別防除の実施に当たっては,あらかじめ最寄りの保健所,病院等に特別防除の実施日時,使用薬剤の種類等を連絡し,万一に備えた医療救急体制の整備を依頼するとともに,林業試験場,農業試験場,水産試験場等の試験研究機関,家畜保健衛生所等に連絡し,協力を依頼するものとする。
また,特別防除の実施が終了した場合にも関係機関に速やかに連絡するものとする。
第3 特別防除に使用する薬剤
使用薬剤は、農薬取締法(昭和23年法律第82号)に基づく農薬登録を受けている薬剤とし、その使用方法、時期、散布量等は農薬登録において定められた基準を遵守するものとする。
なお、使用薬剤の選定及び散布量の決定に当たっては、散布区域の松林の被害状況、周囲の土地及び水面の利用状況、安全性、効果等を勘案して行うものとする。
また、薬剤の散布に当たっては、気象条件等を勘案して、必要な場合には展着剤を使用し、被害防止の確実を期するものとする。
第4 散布技術上の留意事項
1 標識の設置についての留意事項
(1) 標識旗は,散布区域への的確な散布及び散布区域外への薬剤飛散による被害防止,飛行の安全上等から極めて重要なものであることから適切に設置するものとする。
この場合において,松くい虫の防除は,地形が複雑な松林が対象であるので上空から的確に把握できるようにするものとする。
(2) 境界標識の設置に当たっては,特に自然環境及び生活環境の保全並びに農業,漁業等に対する被害防止の観点から散布区域から除外した区域,蚕室,桑園,葉たばこ栽培地,茶園,水産動物の増養殖施設,保護水面等の周辺においては,その境界が不明確なことによる被害が発生しないよう,きめ細かく設置するものとする。
(3) 電線,架線等の危険物が存在する場合には,散布作業の安全を期する上から危険標識を設置するものとする。
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