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防災林づくりの例(資料『インストラクター教本』)
河川の氾濫による災害から農地や集落を守る工事としては、武田信玄が造成した信玄堤と水害防備林が有名である。江戸時代には、柳河蕃(福岡県)が矢部川沿岸に設けた水害防備林など、各地で造成されており、現在も十分にその役割を果たしている例が多い。
造成事業に、長い年月と大勢の人々の労苦を要したのが、海岸地帯の飛砂を防止する飛砂防備林である。海岸から吹き寄せる潮風や飛ばされた砂は、風下地帯の田畑や集落に被害を及ぼし、人々を苦しめた。これを防ぎ、新たな農地開発を可能にするためには、飛砂防備林の造成が必要であった。日本海側では、現在の東北、北陸、山陰地方、太平洋側では宮城、茨城、千葉、静岡県などの沿岸地帯である。
ところが、海岸地帯の砂地に造林することは容易ではなく、困難を極めた。砂地に苗木を植え付けても、すぐに飛ばされたり、砂に埋まってしまうからである。そこで、砂留工を施した上で苗木を植え付けたり、砂地に育つ樹木を先に植えて、その後マツを植えるなど、さまざまな工夫が凝らされた。その陰には、優れた指導者の存在と造林作業に当たった人々の献身的な努力があったことを忘れてはならない。造成された森林の多くは現存し、地元の人々にとってはなくてはならない存在である。
以上に挙げたのは、ほんの一例であり、読者の住む各地域に、こうした例は見られよう。森林づくりに従事した先人たちの活躍ぶりを調べてみることを、ぜひお勧めしたい。森林インストラクター活動に大いに役立つはずである。
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