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六ケ所村の劣悪な自然的立地条件
◆資料
『検証 危険列島』生越忠氏
六ケ所村が核燃料サイクル関連諸施設のうちの三施設の立地点になったのは、前述したように、むつ小川原工業開発地区になっていた同村が、石油コンビナート建設計画の失敗によって経済的にあえいでいたという。弱昧〃につけ込まれたためであるが、同村が三施設の立地点になったもう一つの理由に、むつ小川原工業開発に関わって厖大な赤字をかかえてしまった企業の救済ということがあった。
だから、同村は、自然的にも、社会的・経済的にも、三施設の立地点としての好適な諸条件を有していたわけでは決してなかったのである。
ところで、同村は三施設の立地点としてきわめて不適格であることについて、付近に三沢空港があり、また、防衛庁等の航空機の訓練区域があるために、航空機等の飛来物の墜落による施設の損傷の危険性がきわめて大きいことが、最近、各方面から指摘されているが、昨今、国の内外で航空機の墜落事故が続発していることを考えてみても、右のような指摘には、十分な根拠があるといわなくてはならない。
ここで、六ケ所村の自然的立地条件の劣悪性を、とくに地震学および地質学の観点から見てみると、まず、同村を合む青森県東部地方は、日本有数の地震危険地帯のIつとされているところである。また、三施設の支持地盤となる鷹架層とよばれる新第三紀層の構成岩石は、上質工学的に「軟岩」に分類されるものである。さらに、三施設の立地点は、地下水位がきわめて高い。
ゆえに、三施設の六ケ所村への一括立地を決定する以前に、同村の自然的立地条件の良否を十分に調査・検討したならば、同村への一括立地の決定は見送られたはずである。
しかし、一括立地の決定は、自然的立地条件の劣悪性を無視して強引におこなわれたため、各施設の設置許可申請書をまとめるにあたって、地震の震度階を実際よりも回フンク低くして、地震時の危険性を過小評価したり、あるいは、軟弱で不均質な基礎地盤の性質を堅硬で均質といつわるなど、地震や地質に関する諸資料を、立地に差し支えないようにするため、握造したり、改ざんしたりした。
これまで、原燃産業も原燃サービスも、六ケ所村は核燃料サイクル関連施設の立地には好適の場所であることを繰り返して強調してきたが、じつは事業者側と国側とが一体になって地震や地質に関する諸資料を操作していたという驚くべき事実の一端が、一九八八年八月下旬に日本社会党政策審議会が極秘ルートを通じて入手した原燃サービスの内部資料(再処理施設の敷地の地質、とくに活断層の問題に関する資料=表32参照)によって明るみに出たのである。
そこで、以下に、この内部資料の内容に言及しつつ、おもに地震学および地質学の観点から見た六ケ所村の劣悪な立地条件を明らかにしたい。
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危機管理
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