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原発 大型核融合装置JTI60の誕生
「地球環境・読本』「別冊宝島101」掲載 吉岡斉氏著(九州大学教養学部助教授)
日本の核融合開発はさらに一九七〇年代に入って、国家的使命を帯びた巨大ナショナル・プロジェクトヘともう一段の飛躍をとげることとなった。
一九七二年六月の新しい「原子力開発利用長期計画」(第四次長計)に示された核融合開発のターゲットとタイムテーブルは、第三次長計のそれよりも一段と具体的な内容のものとなっている。すなわち「我が国においては、トカマク型トーラス装置の研究開発に当面の重点をおくこととし、昭和五〇代に臨界炉心プラズマ試験装置を建設することを目標とする」という明確なポリシーが掲げられたのである。なおこの第四次長計(一九七二年)ではじめて、「臨界プラズマ条件」ならびに「臨界プラズマ試験装置」という概念が出現した。
第四次長計をうけて、原子力委員会は一九七三年五月、核融合研究開発懇談会(専門部会に相当するもの)を設置し、「第一段階計画」につづく「第二段階計画」の基本方針を討議させた。その最終報告書がまとめられたのは七四年七月であるが、その内容は第四次長計の趣旨を全面的に反映した野心的なものであった。
それに基づき、原子力委員会は七五年七月、「第二段階核融合研究開発基本計画」(とくに終了年度は指定されていない)を決定した。核融合は、「原子力特別研究開発計画」(ナショナル・プロジェクト)に指定され、高速増殖炉(FBR)などの主要原子カプロジェクトと肩を並べる「国策研究」となったのである。そして「臨界プラズマ条件の達成」が第二段階計画においてクリアーすべき主目標として掲げられた。そのための「臨界プラズマ試験装置」に相当するのが、日本原子力研究所(原研)において建設されたJTー60(JAERI Tokamak60なおJAERIは原研の略称)である。JTー60の建設は一九七八年四月より始まり、七年間の歳月を経て一九八五年四月に完成した(現在は改良工事のため運転を中断している)。
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