新!サブやんの気まぐれ調査研究

サブやんの気まぐれ調査研究の続編です

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森林地自己研修に出かける記(三重県・和歌山県)

思い余って木々のふるさ(植林地メッカ)ともいえる三重県・和歌山県を訪れた。新設道路が目的地に続く。
 しかしその道すがら目に入る山々は「放棄植林地」「竹侵略制覇植林地」「竹侵略制覇進行中植林地」「虫害赤松立ち枯れ」の連続であった。しかも新設道路により、今後手が入らない、入れにくい山地が続出している。これは森林に対する監督官庁の認識不足や林野庁などとの提携不足か情報不足か、森林など眼中に無い工事仕様が為せるものか。まったく見放された山地里山の今後はこれまで以上に悲惨である。
 荒れている植林地の付近に道路を新設すると、便利にはなっても、森林は痛んでいく。それに機械導入もできない地域では、その森林に手を入れることは経費労力面から言っても至難の業となり放置され、再び世に出るのは災害などの報道時。
 特に三重県や和歌山県の海岸沿い道路沿線の里山植林地は「立ち枯れ」「工事分断孤立林」「竹植林桧共生林」「竹制覇桧死滅林」「林家放棄林」「蔓蔦覆林」の連続であり、ある面では「人工天然林」の様相を呈している。
 ところどころ皆伐採地や植林地も見えたが、赤い山肌から機械作業と一見でわかる。木々を育てる行為は子供を育てると同じで「手をかける」ことが肝要であり、人手不足を口実にむやみに拡大する機械化は、農業と違って山地を傷つける代償を背負うことになる。林野庁や事業実施地を見ると「機械導入適正地」の基本など全く見えずに、どこでもかしこでも機械を入れる。狭い林地や急斜面に機械を入れるとそれだけで、残存立木も傷つき根は歪み、水の道は破壊される。これが伐り棄て間伐であればさらに次期の作業などまったくできない完全放置林と大量二酸化炭素放出源を創出することになる。
 竹の植林地侵食もおおきな問題で、私も数箇所依頼され作業をしてみたが、いったん進入した竹の処理は難しい。伐ってみてもそれはさらに増殖する機会となってしまう。中の桧の枝打ちや間伐作業も困難で時間がかかる。梯子なども立てることができない状況である。またこうした侵食地への補助も民間には届かず、事業体消化となってしまう。
 三重県や和歌山県は「木の国」と思い、まさかこれほど荒れているとは考えていなかった。行政も事業体を離れて民間とともに歩んでいれば良かったものを、自らの保身林政展開もこうした林地急増の一因でもある。
 桧植林地など道路表面が枝打ちしてあるくらいで、まったく手がつかない地域では細々とした物がほとんどである。中にはきっと素晴らしい山地や植林地もあると思うが、自費研究では経済的にも二泊くらいが限界である。
 私たちも公的な研修には数多く参加したが、それは「良い所研修」で「表層研修」であり、余り意味が無い。やはり自己研修が最高である。
 新設工事とトンネルも林業からいえば最悪のもので、林地導入道路が付設されず、これも大きな憂いが残る。また道路工事にかかる林地の木材は「粗大ゴミ」扱いで惨めでもある。トンネルの入り口出口を覆う植林樹木も災害時には被害拡大につながると思われるが、官庁の隙間林地は誰も手を付けない。
 現在「京都議定書」よりさらにアップした「二酸化炭素削減15%」など、官庁得意の数字と難解字句文書では解決できても、決して成しえない事柄である。
 管轄の林野庁自体、まったく理解していないことは、一時天然素材の薪を燃せば良いものを、わざわざ二酸化炭素放出を続けながら作る「ペレット」が温暖化の切り札のように宣伝啓蒙しているようでは情けない。その反面伐り棄て間伐や花粉症杉伐採を繰り返し、山野に放置する現況では心許無い。
 二泊三日の自己研修で得たものは、日本列島閉塞する里山森林を再確認するものとなった。

 

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