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山梨県森林税の導入は慎重に(机上より現状認識が求められる)
森林環境税 賛成が86% 県民調査 荒廃林の整備求める(新聞記事)
森林保全の財源として県が導入を検討している「森林環境税」(仮称)について、県民の86%が導入に賛成していることが15日、県の調査で分かった。森林保全の重要性が高まる一方、一般家庭の負担増を伴うことなどから、「使途や金額によっては賛成」との「条件付き」が目立った。
県などは「森林機能の大切さが県民に認識されている」ととらえ、新税導入の議論に反映させる考えだ。
調査結果は同日、甲府市内で開いた「環境と森づくりを考える税制懇話会」で、県が示した。県森林環境総務課によると、調査は無作為に選んだ20歳以上の県民2千人を対象に実施し、回答率は53.4%(1067人)だった。
森林環境税の導入に対する賛否は、「賛成」が176人(16・5%)、「使い道や金額によっては賛成」が741人(69・4%)で、台わせて9割弱か前向きな考えを示した」反対は129人(12・1%)だつた。
複数回答で聞いた求める税の使途は
「荒廃した森林や里山を整備する」の68・1%が最多で、
次いで「森林整備の担い手育成」61・1%。
「反対」と答えた人の理由は「景気が悪く、新たな負担を求める時期ではない」が24人(18・6%)で最多だった。
新税として協力できる費用負担額については、
500円が41・2%、1000円が26・9%だった。
負担額500円は既に導入している他県でも30県中20県が設定している。
同懇話会座長の日高昭夫山梨学院大大学院教授は、調査結果について「森林が荒廃することで、洪水を引き起こすことや二酸化炭素(C02)の吸収が進まないなど、生活に悪影響が出ることを県民が理解していることの表れ」と分析。結果を同懇話会が県に提出する報告書などに反映させる見通し。
一方、懇話会では、新税で想定される荒廃森林の再生事業に、年間最大で約5億円が必要との試算も示された。(山梨日日新聞 平成21年10月16日付け記事)
この記事を読んで驚いた。県の有数な人材が議論してはずであるが、何も知らされていない県民に是非を問うこと事態よく行政の目的達成な形態である。
特に調査結果について
「森林が荒廃することで、洪水を引き起こすことや二酸化炭素(C02)の吸収が進まないなど、生活に悪影響が出ることを県民が理解していることの表れ」と分析。
の見解の浅さがいかに調査資料は偏っていることがよくわかる。私がここ数年現地調査をした結果(現在も続行中)では山梨県においては人為的な荒廃林が急増している。これは大型機械作業が中心になってから特に目がつく。中には戦場の様相を呈している山地も多くある。最近では林地開発や林道新設などでは伐採木材や土砂は山地の凹地に埋めたり積み上げたりで、これらはいずれ大災害の要因となる。さらに山梨県の伐り棄て間伐こそが荒廃林や二次災害を起こす要因を行政が自ら創り続けていることを県民や調査対象者は知らない。
急傾斜地は保安林での伐り棄て間伐は、搬出費用がないことや需要販売が不振なことは理解できるが、山地に放置している実態からは、
「森林が荒廃することで、洪水を引き起こすことや二酸化炭素(C02)の吸収が進まないなど、生活に悪影響が出ることを県民が理解していることの表れ」と分析。の認識しか産まれない。所謂机上の論理であり実態とかけ離れたどこにもある無難な見解である。
山梨県の手がけた造林や植林事業なども荒さが目立ち、きめ細かさや自然に対する認識が不足している。
森林税導入などはさらに荒廃林を造りだすことになる。森林税導入よりも山梨県の森林をどう保全育成して需要に結びつけ、県民の安心安全な暮らしを守ることにつなげるか、さらに県民が参加監視できる環境整備も求められる。
山梨県ではすでに税金に等しい「緑の募金」納めている。これなども公開されているが、併せて考える必要もある。
森林機能の大切さを忘れ、傷つけているのは行政自体にもおおきな責任があることを県民は理化していない。山梨県でこれまでの山地改造事業の中には復旧不可能なものも多々ある。
二酸化炭素放出を増加させる「虫害赤松事業地放置残木量」などについては増加の一途であり、森林税をそのまま充てても解決できない深刻な問題となっている。
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