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東京電力社長への公開質問状
那須翔様
前略 ご免下さい。
このたび『月刊経営塾』からの依頼により、失礼をもかえりみず、原発の安全性に関する公開質問状を貴下に差し出すことに相成りました。
これから私が質問いたします事柄については、多くの人びとも疑問に思っているのではないかと存じますので、ぜひともご回答を賜わりたく、ここにお願いいたす次第であります。
さて、具体的な質問に入ります前に、原発の安全性に関する私の基本的な考え方を申し述べます。
私は、地質学の一研究者として、以前から「地震国百本に原発は似合わない」と考え、その旨を繰り返して主張してまいりました。そして、いくつかの原発について、原子炉建屋の基礎岩盤の性質や、原発立地点の周辺地域の地震活動などに関する資料を検討しましたが、検討すればするほど、さまざまな疑問にぶつかりました。
しかし、万が一にも地質や地震の問題が原因となって、原発の大事故が起これば、大変悲惨な結果になることは火をみるよりも明らかだと思います。そこで、ここでは、複雑多岐にわたる原発の安全性に関する問題のうち、地震時における原発の安全性の問題に限って質問いたします。
一、原子炉建屋の基礎岩盤の性質に問題はないのでしょうか。
原発が強い地震に襲われても安全たりうるためには、まずなによりも、原子炉建屋などの重要構造物が強固な岩盤に支持されていることが必要不可欠であります。
しかし、原発の立地点を見ると、とりわけ岬あり、湾ありといった複雑な地形を呈する海岸に立地している場合、原子炉建屋は、例外なく岬と岬とに囲まれた湾の奥の低地部に設置されています。岬には、巨大構造物である原子炉建屋の設置に必要な広い敷地を確保することができないわけであります。
ところが、湾奥部は、岬部に比べて、岩質が脆軟)弱・劣悪ということに「相場」が決まっています。それは、岩質が相対的に堅硬な部分が侵食によく耐えて岬にり、岩質が相対的に脆(軟)弱な部分が侵食に抗し切れずに湾になるからでありますが、げんに原子炉建屋の基礎岩盤は、破砕帯の顕著な発達などのために、周辺地域の岩盤に比べて弾性波速度などが小さな値になっているといった例も、少なくありません。
いずにしても原子炉建屋は巨大構造物ゆえに、岩質が相対的に脆(軟)弱な海岸の低地部に設置せざるをえないという宿命を背負っていると思うのですが、こうした考え方は誤っているのでしょうか。
資料
『検証・日本列島』生越忠氏著 発行者 安部林一郎氏 日本文芸社 )
地震国・日本には、原発は似合わないのでは?
・地盤・地震問題が軽視されがちだった原発の安全性論争
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