
<森林〜製品〜家屋までの過程>
最近製材所はいっきに少なくなってしまった。地域の森林と家屋建築を結ぶのに、製材所の果たした役割は大きかったのに。
里山山林は田舎農家では当たり前に持っていた。
子供が孫が生まれるときに植林をして、家族を育てるように植林した樹木も育てる。
手入れの行き届いた、身近な里山に植えた木々は家族・親類縁者の家屋建築の用材となる。
女の子が生まれると畑の脇や里山の入り口に桐の木を植える。やがて嫁入り時期を迎えると切り倒して輪箪笥の用材となる。桐の木は燃えにくく熱を加えると膨張するので、隙間がなくなり、中に衣類が燃えなくてすむ。木を育てることは深い思いの中で進む。
特別な建築業でなくても一般の木材に対する知識や認識は深くて、それは生活全般に身近な木材利用が多かったからである。衣食住にわたる活用が、里山森林整備と景観を整えていた。
里山はまず売る前に、家屋建築に必要な樹種を植える。土台用には腐りにくい栗材を、柱には杉や桧を(赤松も)、構造材には赤松や栂材を、屋根や床板・壁材には樅(も)・杉・赤松を使う。
山にある間に、使われる場所を想定して手入れもする。
現在の森林状況はまったく売れない中で、目的のない森林整備が進む。
一昔前は、森林を育てることが生計を支え大きな家産となっていたのです。
売れない木材を抱える山林所有者は土地を売り、農林業生計が破綻した人々は田舎を捨て里山山林を捨てて都会にとびたった。
今では持ち山の木で家屋建築をする人は稀で、市場よりはるかに金額がかかる。そして人々はホームセンターで使いかってのよい外国産材を愛用する。
これが偽らざる木材利用の現況と考えられます。
でも地域で育った樹木を地域で利用活用することが、森林整備や保全につながっていることを次回からテーマごとに伝えます。
そして白州の木材を大いに活用していただきたいと考えています。
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