中途半端

ご無沙汰だけど、生きてはいる

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実家は自営業だったんで、母親が帳簿をつけていた。
使うのは、電子式卓上計算機。実家では「計算機」と呼ばれてた。
間違っても「電卓」なんて軽々しくは呼べん…てか、コレ買ったのは、多分、自分が小学生の頃だけど、そんな言葉はまだ普及してなかったと思う。当然、ムチャクチャ高かったらしい。

「清水の舞台から飛び降りる覚悟で買った」(母親談)

なにしろ、でかかった。イメージとしては、POSになる前のレジを、平べったくしたようなカンジ。
厚みは10cmくらいだったと思うケド、縦横は30cmくらいかなあ? すっげー重くて、コード差して使った。
テンキー式で、記憶装置(MRとかM+とか)と平方根一発計算キーもついてて、四捨五入の切り替えスイッチとか、よく分からんポッチもあった。
表示は16桁くらいだったかな? 0から9までの数字の表示管がタテに重なってて、どれかが光る。それが16コだかずらっと並んでるワケ。
0が一番奥で、9が一番手前だったかなあ? 「950」とかだと、数字がだんだん遠ざかっていくのよ。
ああっ、数字の色がオレンジだったか緑だったか忘れてる〜(T_T) ショック!

とにかく、その計算機でもって、いつものように母親が、茶の間のこたつで帳簿をつけていたある日の夜のコト。自分は中学生くらいだったと思う。
細かい状況は忘れたケド、茶の間には自分と母親、そしてばーさん。
時刻は11時頃か、もっと遅かったかも。親が養鶏場から帰ってくるのがだいたい7時前後で、それから晩メシ食ってだから、どうしても夜は遅くなるんだな。
その日に限って、帳簿上の数字が1円合わないらしい。
数字の写し間違いか計算間違いかと、何度もチェックして頭を抱える母親に、ついにばーさんが言った。

「○○さん、1円ぐらいわたしが出したげるけれ、もうお寝な」
(直訳 : ○○さん、1円ぐらいわたしが出してあげるから、もう寝なさいな)

……気持ちは分かるケド。帳簿だからそうはいかんのよ、ばーさん(^ ^;)


余談だけど。
日々の産卵総数とか1羽当たりのエサの消費量とか産卵率とか、その手の単純計算は、自分もやった。
普段はやらんケドね。休みの日に手伝いに行った時なんかに。
父親は慢性肝炎だったから、食後は2時間安静にしてなきゃならん。今は、これ、かえってよくないって言われてるらしいケド、当時は正しい療養法だった(- -;)
昼メシの後、横になってる父親に指導されつつ、このでかい計算機叩いてた。
そう、計算機も、親と一緒に往復してたワケ。何しろ、無いと困るケド、2台も買えんから。

卓上どころか財布にでも入るような小型・薄型、おまけに低価格な電卓が出回ってる今の時代しか知らん人には、想像もつかんだろうなあ。

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