梢のぶつぶつ

最近は高い木が少なくなったけれど、それでもこうしてとまっていると遠くのものも見えてくる。

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経済もののけ噺

人は働く。
人が働くことによって「経済」は回っている。

なんのために働くのかといえば、自分の「人件費」を稼ぎ出すためなのだ。
「人件費」は多くの場合「生活費」になる。
だから「人件費を削減する」という経済活動は基本的には間違いなのだ。

かつて人は自給自足をしていた。
野や山で食料を探し、暖をとる薪を集め、時に猟をして、時に蓄え・・・

やがてもっと安定的に食料を手に入れるために「農業」を思いつく。
農業は土地に定着しなければならない。
そこによそ者が入ってこられては困る。
まして、せっかく育てた作物を奪われてはかなわない。

農業だって天候に左右される。
不作のところの人々は生きるために食糧を探そうとするが、食べ物のありそうなところにはすでに「先住民」がいる。
生きるために奪い合いが始まる。
戦うために「道具」は「武器」に変わる。

武器を使うことが上手いヤツがいる。
力が強く、侵入者を1人で何人も撃退するヤツもいる。
彼らは言う。
「おれたちが体をはって守ってやってるんだから、その分食うものをよこせ。農作はおまえたちでやれ。当然だろう。」
農業に従事する人はその分、よけいに作物を作らなくてはいけなくなる。
人力だけでは大変なので「道具」が欲しい。

農業はヘタだが新しい道具や武器を考えたり作ったりするのが上手いヤツがいる。
彼は言う。
「ボクは道具を作ることに専念するから、そのかわり食べるものをください。」
農業をやる人はもっとたくさんの食料を作らなくてはいけなくなる。

そのうち、外敵を追っ払ってくれた「戦士」のところに食べ物を持っていくとこう言われた。
「今はハラいっぱいだから、あとで持ってきてくれ。」
道具を受け取りにいくと、こう言われた。
「今は食べるものはあるので、こんど道具に見合うだけのものを分けてほしい。それを分けてくれるという証文を何か置いてってくれ。」
こうして「貨幣」が生まれた。

貨幣は「おまえは義務を果たした。だからそれに見合ったモノを受け取る権利がある。」という証文なのだった。

やがて、この「貨幣」をたくさん集めると好きなだけモノやサービスを受け取ることができると気づくと、人は争って「貨幣」を集め始めた。

ある時、道具づくりがハラがへって動けなくなっていた。
食べ物をもらうには道具を作って渡さなければならないが、道具を作る力を出すには食べなければいけない。でも食べ物を得るには道具を作って渡さなければならない。道具を作るにはハラがへって・・・
ぐるぐるぐる・・・・・
貨幣もないので食べ物を買うこともできない。
そんな時、貨幣をたくさん持ってる男がこんなことを言った。
「貨幣を貸してやろう。これで食べ物を買うといい。道具が売れたら返してくれ。ただし、タダでってわけにゃあいかないんで、10個貸すから返す時に11個にして返してくれ。道具が売れりゃあダイジョーブだろ?」

こうして「金融」が始まった。

やがて貸してるヤツは気がつく。
貨幣をたくさん集めてこれをやればどんどん増えていくじゃないか。そのうち働かなくても好きなだけモノが買えるようになるじゃないか!
ただ、これにはリスクがあった。
貸した相手が上手くやれずに餓死しちゃったりすると、元も子もなくなってしまう。

そこで「上手くやれそうなヤツ」を探しては貸すようになる。
貸した以上は「10個借りました。いついつまでに11個にして返します。」という証文をとる。
借りる側も損ではない。
10個借りてモノを作り、20個で売れば、元手なしで9個儲かることになる。
WIN,WIN だ。

やがてもっと大規模に作り手を集めて、こんなことを言うヤツが出てきた。
「道具と材料は用意する。おまえたちは作るだけでいい。それで一つあたり4個貨幣をやろう。」
一方でこうも言う。
「オレに貨幣を貸してくれたら、11個にして返すだけじゃなく、借りてる間中、儲けの中から1個をプレゼントしよう。」
貨幣をたくさん持ってる連中は争ってこいつに貸した。
モノ1個あたりの儲けは多少減っても、たくさん作ってたくさん売ればこの男の儲けは大きくなる。

やがて「貸している」という証文そのものに値段がつくようになった。
なにしろ、その証文を持ってるだけで貨幣が自分のところに転がり込んでくるという「魔法の紙」なのだ。

貸し先の「業績」を見ながら値段が上がったり下がったりするようになった。
この紙を、安い時に買って高い時に売れば短期間で貨幣が儲かる。と気づいたヤツが現れた。



今、世界では実体経済の10倍もの投機マネーが動き回っている。

もし、貨幣の持つ「あなたはこの貨幣に見合ったモノとサービスを受け取る権利がある」の意味をそのまま行使する大金持ちが現れたらどうなるだろう。
世界中の人が餓死しても足りないことになる。
「マネー」はひょっとしたら蜃気楼のようなものではないのか。

食料もモノもエネルギーも、元をたどればすべて「環境からの収奪物」にすぎない。

そして「環境」は有限だ。

その10倍以上の「マネー」はどこへ漂っていくのだろうか。

閉じる コメント(8)

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これ、面白いですね。

転載したいにゃ〜。

2013/8/26(月) 午前 0:00 [ SUE ] 返信する

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SUEさん、コメントありがとうです。

転載ボタンつけたよ♪ にゃ〜♪

2013/8/26(月) 午後 3:11 [ MM21s ] 返信する

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では、よろこんでいただくにゃ〜。

2013/8/26(月) 午後 9:27 [ SUE ] 返信する

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どぞどぞ。

2013/8/27(火) 午後 7:07 [ MM21s ] 返信する

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メッチャわかりやすーーい!!

なるほど、、
マネーをとるか、実体経済を採るか、、、
わたしはもちろん実体経済です。

マネーがあっても、ものが無ければただの紙くず。。
戦後の再来はゴメンです。

転載いたします

2017/9/28(木) 午後 7:22 [ kakaa ] 返信する

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kakaaさん、古い記事に反応してくれてありがとうです。

わかりやすいやろぉ〜?

2017/9/28(木) 午後 9:37 [ MM21s ] 返信する

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> MM21s殿!

殿はホンマにすごいねぇ〜!!感嘆!!

ムツカシイことを平易に!!なかなか出来ません。
わたしは、まず無理!文章力も噛み砕く力もありません。

2017/9/28(木) 午後 11:38 [ kakaa ] 返信する

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・・・・・/(#。。) 、

2017/9/28(木) 午後 11:54 [ MM21s ] 返信する

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